祭りのあと vol.3

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個人的に決勝よりも注目していた3位決定戦が終わりました。カーンとフィーゴという両ベテランの貫禄と、若手の台頭による世代交代の妙を感じさせる、はつらつとした好ゲームでした。また、日本の上川審判の冷静なレフェリングも好印象。放映の一番最後、観客席に掲げられた「DANKE!」の垂れ幕が、祭りのあとを感じさせました。

Group D
メキシコ

・サンチェス(GK)
父の急逝にめげず、チームメイトに支えられて勝利したシーンは感動的。

ポルトガル

・フィーゴ(MF)
ベテランの中ではやはりこの人が一番。
・C.ロナウド(MF)
フィジカル・スピード・テクニック、どれをとってもトップクラスで、見ていてホレボレした。2010年だけでなく2014年までも楽しみな若き闘将。

Group E
チェコ

・ネドヴェド(MF)
33歳にしてあのスタミナには脱帽。走るのが趣味だとか。もっと見たかった。
・ロシツキ(MF)
フリングスの開幕シュートを彷彿させるゴールは圧巻。
・チェコ・トライアングル
常に三角形を保持し、ワンタッチでパスを回して敵陣に迫るチェコのサッカー。緻密でいて爽快さを感じる。

Group F
日本

・オシム騒動
残念ながら印象シーンはナシ。強いて挙げれば、唯一得点の三都主によるアシストくらい。むしろ、敗退直後のオシム監督就任騒動の方が印象深い。

ブラジル

・ロベルトカルロス(DF)
ブラジルの中では唯一好きな選手だが、今回はマイナス要因が多すぎ。そういう意味で、今大会のブラジルを象徴するような存在だった。

Group G
フランス

・ジダン(MF)
ジダンのプレイというより、準決勝終了直後、誰よりも先にフィーゴの元に駆け寄り、健闘をたたえて抱き合ったシーンが印象的。
まぁ、なんだかんだ言ってもW杯はおもしろい。そして無条件に大きな感動に包まれます。約1ヶ月間、なにはさておきこのカテに集中してきました。4年後を楽しみに、このあたりで閉めようと思います。

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祭りのあと vol.2

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最後に、今回の大会で印象に残った選手やシーンを、2回に分けてチーム別にまとめてみます。もちろん超個人的な見解なので、すべてのチームが印象に残ったわけではありません。強国であっても自分としてはさほど印象に残っていないチームもあります。逆に、一勝もできなくても深い感動に包まれた国もあります。だからこそ、W杯はおもしろいんです。

Group A
ドイツ

・レーマン(GK)
カーンを抑えただけのことはある。弱点とされた守備陣の穴を、身体を張って埋めていた。
・ラーム(DF)
やはり大会初ゴールは強烈なインパクト。両SBができ、献身的なプレイもGood。
・シュバインシュタイガー(MF)
攻撃を演出する若手の代表。縦横無尽の活躍は、世代交代の中心的存在として今後が楽しみ。
・フリングス(MF)
今大会の特徴であるミドルシュートの量産を示唆する開幕シュートは、歴代のベストゴールにも数えられそう。
・クローゼ(FW)
質実剛健なゲルマンストライカーの印象で、他選手へのボール供給も積極的。

Group B
イングランド

・J.コール(MF)
イマイチ冴えなかった黄金の中盤にあって、なんとか支えていたと思う。
・ルーニー(FW)
イングランドの選手らしからぬ、感情むき出しで闘争心旺盛。今後に期待大。

トリニダード・トバゴ

・ベーンハッカー(監督)
スウェーデンと引き分け直後、真っ先に選手達の元に駆け寄り健闘をたたえていた。強面ながら、父親のような広い優しさを感じた。
・チーム全員
特定の選手ではなく、チームとして最も印象に残った国。初出場で一勝もできなかったが、誇りを持ったひたむきなそのサッカーには、大きな感動をおぼえた。トリニダード・トバゴという国を全世界に知らしめたことだろう。

スウェーデン

・リンデロート(MF)/ウィルヘルムション(MF)/リュングベリ(MF)/ラーション(FW)/イブラヒモビッチ(FW)
このチームについては、今更言うことなし。トーナメント緒戦でドイツと当たったのが不運だが、チェコ・オランダと並んで最も好きなチームの一つ。超攻撃的な前線3人に注目しがちだが、ゲームを底辺から組み立てるリンデロートには特に惹かれた。

Group C
コートジボアール

・ドログバ(FW)
弱小チームにあって獅子奮迅の活躍。以前一緒に演奏したモーラムのラムリにどことなく似ているような気がして、他人とは思えなかった。

オランダ

・ロッベン(FW)
パス回し中心の近代サッカーにあって、ドリブルで駆け抜けるタイプとして好印象の逸材。
・オランダサッカー
お家芸であるピッチを広く使うサッカーは、もはや芸術。

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祭りのあと vol.1

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決勝戦・三位決定戦はまだですが、W杯が終わった後は、毎回ぼ〜っとして思考能力をもてない時間が続きます。そうなる前に、このあたりで夢のような一ヶ月を振り返って、「特別企画/2006W杯」をシメようと思います。

 「予選リーグ第1節を終えて」と重複しますが、今大会の特徴として次のようなことが挙げられると思います。
・過去の大会と比較して、大番狂わせはほとんどなかった。
・過去優勝国7カ国のうち、今大会に参加できた6カ国はすべてベスト8まで残った。
・これまでの大会同様、ヨーロッパでの大会はヨーロッパの国が決勝まで残った。
・ボールの構造が改善されたため、ミドルシュートが量産された。
・守備の充実したチームが順当に勝ち残った。
・その結果、崩して得点をもぎ取るよりも、リスタートからのゴールが目についた。
・審判のジャッジやシステムがかなり改善された。
 まぁ、ジャッジについての賛否は毎回のようにあり、今回も不穏な判定・微妙な判断がけっこうありましたが、以前よりは改善されてきたと思います。
 予想に関しては、リーグ戦一巡目終了時・トーナメント第一戦終了時・準決勝時と、自分なりにやってみました。まぁ、勝率はそんなに高くはありませんでしたが、ハズれてもそれなりに楽しむことはできました。
 あと、サッカーそのものはもちろん好きなのですが、それと同じくらいに、映像に映し出されるサポーターの姿を見るのが好きです。みんな、自分の国や好きなチームを力一杯応援しています。前回大会で、アイルランド敗退時に茫然自失・放心状態になっていたおじさんの姿が未だに忘れられません。勝っても負けても、素直な表情っていいな、と思います。
 数々のドラマがあり、それぞれの国事情や社会環境が見えてくるのがW杯です。サッカーは人に大きな感動を与えます。と同時に人の心を覚醒します。このアナログでシンプルでどこまでも人間的な競技は、ときに人間を狂人にしてしまいます。
 日本敗退の際に感じていたことですが、今回もまた、マスコミの異常な騒ぎ方・煽り方は、どう考えてもなにかが違うと思ってしまいます。騒ぐだけ騒いどいて、敗退後のW杯扱いがそれまでと同等と言えたかどうか疑問です。「喉元過ぎれば〜」という考え方が蔓延する以上、いつまでたっても日本のサッカーは世界レベルには追いつかないし、今のままでは2010年大会参加はきわめて難しいと思っています。
 直接サッカーに携わる人々だけでなく、盛り上げる立場の人たちが、せめてもっと社会的・国際的な認識を持った上で、大いなる勘違い野郎にならないことを切に望みます。

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優勝の行方

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ドイツ(3) – (1)ポルトガル


 今回のフィナーレですが、ずばり上のように見ています、希望的観測と冷静な判断を天秤にかけた結果ですが、イタリア・フランスは…。ん〜、なにか足りん。なにがってうまく言えないんですけどねぇ。ここは、あくまでも超個人的偏重主義でドイツ優勝を貫きます。
 んで、得点王はクローゼで今大会8ゴール、通算で13ゴールはいくんではと。ちなみに、先日ロナウドが通算15ゴールの新記録を達成しましたが、上には上がいて、’58年スウェーデン大会で、フランスのフォンティーヌ選手は大会新記録13得点をあげたそうです。この記録は今も破られていません。しかもこのときのフランスは第3位だったにもかかわらず、です。…信じられん。
 ドイツ優勝の場合は、MVPもクローゼでしょうか。得点王=MVPでいいのかっていう気もしますけど。
 先日も触れましたが、今回はそれほどの大番狂わせもなく、現時点での世界中のタレントがひしめいた大会であるにもかかわらず、ふたを開けてみればなんか小粒というか、突出した選手がいません。ゆえに、MVPもなかなか「この人」っていう選手がいません。
 ただ、今回はGKのレベルがあがったと思っています。もしかしたら、ボールの構造が変わってミドルシュートが量産され、結果的にGKへの負荷が高まったため、逆に活躍の場を見る機会が多くなったせいかもしれません。
 しかし、特にトーナメントになってからのPKについては、読みというより、もっと積極的な心理戦─蹴る側の方向を無意識に誘い出すテクニック─が向上したんではないかと見ています。そういう意味でいうと、ポルトガルのリカルドドイツのレーマンは、PKだけではなく、さらに素晴らしい好セーブも連発していますので、むしろ彼らがMVPを獲得してもいいんではないかとも思っています。あとはドイツDFのラームか…ジミかなぁ。
 個人的には、ドイツ優勝を仮定した上でポルトガルが準優勝だったとしても、C.ロナウドまたはフィーゴにMVPをあげたいなぁ、ってな感情も働きますけどね。
 中二日の休息日を終え、いよいよ今日再開。そして週末に、この世界的ステージはクライマックスを迎えます。

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トーナメントへ向けて

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 日本戦は、大会直前緒戦開始直後20分で懸念していたことが、現実のものになってしまいました。まぁ、言いたいことは山ほどありますが、今更何を言っても虚しいだけなので、あえて触れないことにしましょう。
 どうやら、次期監督はジェフのオシム氏になりそうですね。オシム氏と言えば、’90年イタリア大会で、ストイコビッチを中心とする旧ユーゴを率い、ベスト8の快挙を成し遂げた名将。準々決勝でマラドーナ率いるアルゼンチンに惜しくもPK戦で破れてしまいましたが、’94年アメリカ大会では優勝候補の一角として大いに盛り上げてくれるはずでした。しかし、ユーゴ内戦のために参加権を剥奪され、このチームは幻のイレブンになってしまったのです。ストイコビッチは、大きな悲しみにうちひしがれたと言っています。
 ベンゲルが不可能ならば、ヒディンクかこの人しかいないんではないでしょうか。僕はアンチジーコ派でしたが、オシム氏こそは次の日本をいい方向へ導いていってくれる人だと信じています。
 さて、いよいよ今日からトーナメントです。僕は、日本敗退よりもチェコ敗退の方がショックが大きかったのですが、それもワールドカップの現実ですね。さらに、トーナメント第1戦ではドイツとスウェーデンが当たってしまうし。楽しみやら残念やらですが、今日は大いに楽しみたいと思っています。

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気が付けば…

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ついこの前リーグ戦第1節が終わったと思っていたのに、気が付けばすでに第3節も佳境。この週末からはいよいよトーナメントに入ります。早いのなんのって…。今日のブラジル戦がどうなるかはおいといて、強国のサッカーは、やはり目を見張るものがありますね。今回は、大番狂わせがそれほどない代わりに、自分らのサッカーを自信を持って貫いているチームが、順当に勝ち進んでいます。
 僕なんかはまだまだ駆け出しのサッカーフリークなので、詳しい戦術や選手の名前など、わからないことが多いのですが、ピッチ上のあちこちで90分間行われるドラマをイメージすることは、とってもおもしろいと思っています。
 勝った負けただけ、あるいはゴールシーンだけでは、サッカーのよさはわからない。サッカーファンであれば、当然そう思っているでしょう。一番いいのは、一望できるスタジアムに行って、サッカー全体を肌で感じることでしょうが、ワールドカップにもなるとそうもいきませんよね。
 なのでテレビで観戦するんですが、画面で見えないところの選手の動きや、局地戦での攻防をイメージしながら見ると、俄然おもしろくなってきます。テレビは、当然ボールを中心に追っていきますが、ボールを動かしているのは22人の選手です。一瞬一瞬でボールにからむ人数は少なくても、そこに至るまで、あるいはその直後からボールを動かすのも選手です。
 カメラが左サイドのボールを追いかけているときに、右サイドの選手がどういう動きをしているのかを想像してみる。ペナルティーエリア近くの攻防時に、中盤に何人残っているのかを考えてみる。コーナーキックの時に、ゴール前で競っている以外の選手はどこにポジショニングしているのかをイメージしてみる。などなど。
 そうすると「次はあそこのスペースに入れるな」とか「あそこにいるであろうあの選手が、こぼれ球からミドルを打つな」とかが見えてきます。瞬間の積み重ねであるゴールも、たんなる偶然ではなく、決められるべくして決まるということがわかってきます。もちろん、その期待を裏切ってもらうのも快感なんですけどね。
 常にトライアングルを形作るチェコ、ピッチを広く使うオランダ、鉄壁のディフェンスと強力な前線を持つスウェーデン、そして、開催国としての誇りと意地を貫いているドイツ。他の強国ほどスター選手を多く抱えているわけではありませんが、この4国は、それぞれの特徴がはっきりしており、チーム全員が輝いていると思うので僕は好きです。と同時に、心から応援したくなります。当然、自己予想でも上位に食い込ませたりしちゃいますが(^^ゞ。
 そんなこんなで、たかがサッカーとは言え、サッカーは僕にいろんなことを教えてくれます。それは、人の生き方であったり、人との接し方であったり。全く関係ないかもしれないけど音楽の奏で方・作り方であったり。
 大げさかもしれませんが、このデジタル社会において、サッカーは、超アナログな人間そのものを振り返らせてくれると思えてなりません。
——————————
 今日は友人のライブを見に行くんですが、調子こいて飲み過ぎるとブラジル戦を見逃すハメになってしまうので、アルコールはほどほどに、っと…。

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予選リーグ第1節を終えて

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のべ300億人が観戦すると言われるワールド・カップ。やはり、半端なおもしろさじゃありません。周りには寝不足で目を腫らした人々があふれていることでしょう。もちろん、僕もその中の一人です。今回も数々のドラマがありますが、予選を一巡して特徴的だったことを挙げておきましょう。
・過去の大会と比較して、強国と言われる国は順当に勝ち進んでいる。
・ミドルシュートがきわめて多い。
・審判のジャッジがかなり改善されている。
・初出場国がいいゲームをしており印象深い。
・PKが意外と少ない。
・逆にリスタートからのゴールが多い。
ここで、僕の予想をまとめてみましょう。
:小波乱 ◎ドイツ ○コスタリカ ▲ポーランド
:順 当 ◎スウェーデン ○イングランド ▲トリニダードトバゴ
:大波乱 ◎オランダ ○セルビア ▲アルゼンチン
:順 当 ◎メキシコ ○ポルトガル
:大波乱 ◎チェコ ○イタリア ▲アメリカ
:小波乱 ◎ブラジル ○クロアチア ▲日本
:小波乱 ◎韓国 ○スイス
:大波乱 ◎スペイン ○ウクライナ
◎:本命
○:連体
▲:穴もしくは希望的着内
現時点で、A・B・C組はすでに決定もしくはほぼ決定しています。
A:ドイツ・エクアドル
B:イングランド・スウェーデンはほぼ確実
C:アルゼンチン・オランダ
この結果と、僕の予想がそのままビンゴだった場合のトーナメント第1戦の組み合わせは
a:A1位ーB2位 ドイツーイングランド
b:C1位ーD2位 アルゼンチンーポルトガル
c:A2位ーB1位 エクアドルースウェーデン
d:C2位ーD1位 オランダーメキシコ
e:E1位ーF2位 チェコークロアチア
f:G1位ーH2位 韓国ーウクライナ
g:E2位ーF1位 イタリアーブラジル
h:G2位ーH1位 スイスースペイン
※ドイツはエクアドルとの直接対決で1位になると見ています。
※アルゼンチン・オランダは直接対決で引き分け、得失点差からアルゼンチン1位と見ています。

ひぇ〜、おいしい試合の目白押し!
調子に乗って、その先まで独断と偏見で。それぞれの勝者は以下。
a:ドイツ
b:アルゼンチン
c:スウェーデン
d:オランダ
e:チェコ
f:韓国
g:ブラジル
h:スペイン
んで、その後の対決は
1:aーb ドイツーアルゼンチン→ドイツ
2:eーf チェコー韓国→チェコ
3:cーd スウェーデンーオランダ→オランダ
4:gーh ブラジルースペイン→ブラジル
過去の例から、ヨーロッパで開催される場合の決勝はヨーロッパどうしになることが多いので、
1ー2 ドイツーチェコ→チェコ
3ー4 オランダーブラジル→オランダ
んで、決勝はチェコーオランダで、オランダ優勝!?
な〜んてね。まぁ、希望的観測と感情移入が多分に入っているので、そこんとこはご容赦くださいな。
 全世界を震撼させる大奇蹟が起こるとしたら、予選リーグでクロアチアではなく日本がトーナメント進出し、そのままのし上がっていき、決勝まで進めます、はい。。。
 いずれにしても、まだ1週間すぎたばかり。リーグ戦では各国のお国事情を抱えた悲喜こもごものドラマがありますが、トーナメントに入ったらまさに死闘の連続です。ますます目が離せません!

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予選リーグ第一節E組

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アメリカ(0) – (3)チェコ


僕の好きな東欧・北欧のサッカーの中でも特にお勧めのチェコと、94年大会以降やっとサッカーが市民権を得てきたアメリカの注目戦。チェコのすばらしさに舌を巻いた一戦でした。
チェコの先制ゴールは見事でしたね。右サイドにふってクロスを入れ、ドンピシャでヘディング。点で合わせる、お手本のようなゴールでした。開幕戦のフリングスのシュートを再現したかのようなロシツキの2点目も、ベストゴールの上位に食い込むのではないでしょうか。
 チェコのサッカーは、ワンタッチでどんどんつないでいくパス中心のサッカーです。選手のポジションは常に三角形を保持し、その形・それぞれの頂点の選手を次から次へと変化させながら、ゴール前まで迫っていく。勝手に「チェコ・トライアングル」と呼んでますが、その精度の高さとスピードは見ていてホレボレします。体力的には消耗が激しいと思いますが、非常におもしろいサッカーですね。
アメリカも、前半こそチェコと似たような感じでパスをつないでいたのですが、いいところをことごとく奪われ、次第にチェコのペースになっていました。組織的でもあるし、いい感じのサッカーなのですが、なんとなく大味な感じもします。
 第2戦・第3戦でいい面が出せればけっこういいところまでいくとは思いますが、死のC組に匹敵する強者揃いのE組にあっては、それも難しいかもしれません。

イタリア(2) – (0)ガーナ


堅守に堅守を重ね、一本のカウンターで雌雄を決するカテナチオ=イタリアと初出場のガーナ。イケメンタレントを多く抱えたイタリアには誰もが注目するでしょうが、僕はイタリアのサッカーにはほとんど興味がないんです…。
そういうことで、放映が朝4:00からということもあり、リアルタイムでは見ませんでした。もちろん録画はしていたのですが、そのまま見る機会を失ってしまったというのが正直なところです。まあ、イタリアはそつなく勝つだろうとは思っていましたし、その通りになったので、なんの問題もないと思います。お許しを。
当然、ガーナのサッカーも観戦していないのでなんとも言えません。第2戦でチェコとぶつかるので、そのときにじっくり楽しもうと思っています。

アメリカはくせ者ですが、まずイタリアは順当に抜けることでしょう。チェコは、4大会ぶりながら文句なくいいサッカーをするので勝ち抜け、と言うか、ベスト4に入ってもらいたチームです。

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予選リーグ第一節H組

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スペイン(4) – (0)ウクライナ


まさに、ラウルとシェフチェンコの一騎打ち、攻撃の応酬で息をもつかせない試合になるのでは、と大いに期待していたのですが、ふたを開けてみると一方的なゲーム展開に終始してしまいました。
永遠の優勝候補と言われて久しいスペインですが。その汚名を返上してあまりあるゲームでした。得失点差4というのは予選リーグ第1節で最多ですが、それ以上に充実したサッカーだったと思います。細かいパスでどんどん上がっていくし、連携も申し分なく、決定力もあります。
 今大会こそは無敵艦隊大進撃、と予感させる試合展開でした。あと、PKも今大会初でしたね。
ウクライナは、ポジショニングが良くありませんでした。攻撃の時はボールを持つ選手以外のコマが少なく、逆に守備に回ったときは、人数が足りないために相手をフリーにさせてしまう場面が多かったですね。それと、カウンターを得意にしているはずなので、一挙に駆け上がってもいいと思うんですが、それができないのは暑さのせいだったのでしょうか。一人退場になってしまったのは大きいとは思いますけどね。
 シェフチェンコというヒーローがいるし、期待していただけに残念です。

チュニジア(2) – (2)サウジアラビア


両チームとも日本と因縁があるチームなので、そういう意味では注目していました。しかし、特にずば抜けたタレントがいるわけでもなく、特徴的なサッカーをするわけでもないので、なにげなく見ていました。ところがどっこい、予選リーグ第1節のラストにして、壮絶なドラマをみせてもらいました!
サウジアラビアは、前大会で屈辱的な敗退をしているだけにほとんど期待はしていませんでしたが、後半に1点目をとってから生き返ったようにアグレッシブになっていきました。さらに、ジャバーの逆転弾。ベテランにふさわしい、非常に感動的な瞬間でした。
 ちなみに、かつて日本チームの前に立ちはだかった厚い壁=デアイエがチラリと映りましたね。なんか、懐かしい気がしました。
チュニジアは、ジャジリのボレーシュートは凄まじかったですね。この得点のあとしばらくは動きが良かったんですが、後半は追いかけられてどうしようもないという感じでした。それと、ガラ空きになってピンチを招いたシーンも多々ありました。攻撃を意識するあまり、最終ラインをあげすぎたのかもしれません。
 このまま逆転負けだと、おそらく世界中のほとんどが思っていたでしょう。ところが! あのロスタイムでの同点弾。ほんとにサッカーはなにがあるかわかりませんね。
このグループは、スペインが文句なく上位進出確定でしょうが、サウジとチュニジアはわかりません。ウクライナも、システムをもう一度見直してくると復活の可能性はあるので、グループC・Eに次いで混戦かもしれません。ん〜、…復活を信じて、スペインとウクライナにしておきましょう。

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予選リーグ第一節D組

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メキシコ(3) – (1)イラン


もはやW杯常連国となったメキシコと、アジアの獅子イランの一戦。メキシコのポゼッションサッカーに期待大でしたが、はたして期待通りのサッカーをしてくれました。

メキシコは、常連国とは言え日韓大会では消極的な感じだったと思いますが、今回は面目躍如。お家芸の細かいパスのつなぎで攪乱し、危なげなく勝利をもぎ取りました。1タッチもしくは2タッチでパスを回すテクニックとスタミナには、目を見張るものがあります。イランの脚が止まり始めたところでの、一瞬のミスを逃さない嗅覚もすばらしい。3点目はもう「こりゃ入るわ」と思った直後の、お約束のようなゴールでした。
 勝利後、開幕直前に父親を亡くしたGKのサンチェスを取り囲んで、喜びを分かち合うチームメイトの姿にはじ〜んときました。
イランも、前半こそメキシコと似たような展開で動きが早かったのですが、後半になってなかなか突破口が見いだせないまま、ズルズルとメキシコペースにハマってしまいました。また、トラップしてからパスに移行する際のスピードも、次第にメキシコとの格差が開いてきたようでした。
 言わずとしれた鉄人ダエイも足が止まってしまい、いいとこなしでしたねぇ。

アンゴラ(0) – (1)ポルトガル


超攻撃的なポルトガルと、そのポルトガルから1975年に独立し悲願の初出場を果たしたアンゴラの、歴史的因縁の対決。W杯には、国家間の状況や、あってはならないことですが政治的な背景も常にからむもので、そういう複雑さも感じる一戦でした。

開始直後いきなりのシュートにはびっくりしましたが、さらに数分後にはゴール。さすがにフィーゴです、アシストします、ゲームメイキングします、かっちょいいです。
 ゲーム的には、この虎の子の1点を守りきった感じです。つなぎがうまくいかず、なんとなく膠着していたのはイライラしましたが、まぁ、可もなく不可もなくといったところでしょうか。フィーゴ、それから、もう一人のロナウド=C.ロナウドを中心に、今後の戦いに期待したいと思います。
アンゴラは、初出場ということもあってか、最初は堅さもあったようです。でも、前半の半ばくらいからは、積極的に攻めていました。「他のチームには負けても、ポルトガルだけには負けるな」という必勝祈願があったそうです。その夢はかないませんでしたが、かなりの健闘をしたと思います。
 ゲーム的には、国民的英雄のアクワにすべてを託すような感じでした。ダイナミックなプレイと野性的カンが美しいのですが、いま一歩及ばないまま交代。守備の方では、GKのリカルドが攻撃的なポルトガルを1点に抑え、奮闘していたと思います。
組織力・個人能力共に抜きんでたメキシコは、間違いなく勝ち抜け。あとは、フィーゴに事故がない限りポルトガルで決まりでしょう。

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