マーラー交響曲第2番「復活」を歌う
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最終更新日:2012/05/25
ただいま外出中
月末、長野の実家へ戻り、ある演奏会に参加した。
高校のブラスバンドで一緒だったメンバーが多く在籍する、市民吹奏楽団の定期演奏会だった。
全3部で構成されたステージのうち、最後を「追悼演奏」と題し、今年の8月になくなった竹上さんへの献奏にあてるということで、団員以外の有志も幅広く募集したのだ。
吹奏楽でマーラー。
しかも、合唱入り。
マーラーという作曲家は今から30年近く前、クラシック音楽界でブームになったが、重厚で壮大、トランペット、ホルン、トロンボーンなどが「これでもかー!」というくらい活躍するため、“お祭り大好き”な金管楽器奏者には愛好者が多い。
しかし、一方で映画「ベニスに死す」で使われた、交響曲第5番の4楽章のように、美しく物悲しい弦楽器のアダージョも書いている。
躁鬱気味であったらしく、昂揚感に満ちあふれた展開と、地の底まで堕ちていきそうな暗澹たるメロディーが、一つの曲の中でせめぎ合い、調和しているのは、彼の心の内面を覗くようで興味深い。
ところで、どうして合唱で参加したのか。
ラッパは難しい!というのは当然として・・・
高校時代、顧問が吹奏楽部と合唱部とを兼任していたこともあり、
吹奏楽部の過剰人員は、合唱要員として合唱部に回されていたのである。
毎日コンクールだったかなんだったかで、名古屋の方に合唱部として参加したこともあった。
当時の吹奏楽部はいいとこ東海大会(県大会の次のクラス。東海大会を通過すると全国大会)どまりであったが、合唱部はNHK合唱コンクールで長野県代表としてテレビに映るような強豪部だった。
年に一回、両部が合同でジョイントコンサートと題した演奏会を開いており、最後のトリに、オルフの「カルミナ・ブラーナ」や、オペラなんかを“吹奏楽と合唱”のセットで披露していた。
そんなことで、吹奏楽部は夏のコンクールが終わると、余った面々がごく自然な流れで合唱部に合流し、楽器を歌に持ち替え(?)ていたのだ。
「復活」は、そのジョイントコンサートの最後の曲として演奏した(と思う)。
すでにどのパートで何をやったのか(ひょっとしたらトランペット?)さっぱり覚えていなかったが、ラストに向けて登り詰める高まりと達成感は、15年以上時が経過してもいささかも色あせていなかった。
通し稽古で横になったテノールの方が達人だったので、こりゃ負けらんねー!と声帯つぶす勢いで熱唱したが、その人の100歩ぐらい後ろを蛇行していたと思われる。
その彼に打ちあげで声をかけていただいたら、地元で『第九』をやるときのソリストだった・・・。
危ねー。
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