*

怪しい情報の見分け方〜ネット上に広がる情弱包囲網に絡め取られないために〜

Facebookのウォールに、気になる記事が流れてきました。

感動話に加えて「鑑定」「予報」も悪徳情報商材屋の仕業と証明されました。More Access! More Fun!

こちらのブログに紹介されている元記事はこちら

Facebook悪徳活用事例 感動系エピソードを利用した情報商材販売(ASSIOMA(アショーマ))

両方合わせて読んでいただくと、どうしてFacebookには、やたらと「感動系のお話」や「鑑定」「診断」の類が多いのか。そして、それらを悪用する業者の手口と、狙いが何なのか、よく分かります。

要は、人の善意や好奇心に訴えかけて「いいね」や「シェア」を集めたら、最終的に自分のところで扱っている情報商材の広告に使うという流れです。

 

Facebookには、友達の投稿が広告となって表示される機能があり、「●●さんがいいねと言っています」と表示されていれば、まるでその人がオススメしているかのように見えてしまいます。

飛び込みの営業マンや、営業電話であれば、早々にお断りする人でも、知人が紹介しているとなれば、ガードが甘くなるというのが人情。

うっかり自分が情報商材屋の片棒を担がないよう、ふだんから情報の真偽を判断するクセをつけるといいですね。

うっかり自分が情報商材屋の片棒を担がないよう、ふだんから情報の真偽を判断するクセをつけるといいですね。

ちなみに、情報商材とは、

「1週間で英語が話せる方法」だとか
「アファリエイトで月100万の副収入を得るノウハウ」だとか
「今までの通りの生活で10キロやせる方法」だとか

普通に考えたらそんなものあるわけないだろオイッ的なものを、

“あなただけ特別に(笑)”、何万〜何十万という価格で販売しているものです。

大抵は、Wordでつくったであろうぺらっぺらの小冊子に、数年前の本やネットから丸パクリしたような古い情報や、誰でも思いつくようなことしか書いてありません。

問題は、件の業者は、いいねやシェアを集めたあと、投稿内容を情報商材の購入ページへ誘導するものに替えるという点です。しかも、いいねを押した本人はそのことにほとんど気づかず、知らないうちに情報商材の宣伝の片棒を担がされることになります。

時々、ウォールの右側を見ていると、「あの人、ちゃんとしてそうなのに、なんでこんな商品にいいね!なんかしてるんだろう??」と思ったことありませんか?

 

口コミの販売パワーは、今も昔も変わらず強力なんだなと思い知らされるわけですが、では、自分がこうした詐欺のような悪徳業者の片棒を担がないためにはどうしたらよいか。

それは、

1)その情報が本当かどうか、ほんの数秒でよいので考える

感動系の話に多いのは、事実の出所があやふやだったり、全然書いてないことです。「●●●」という本に掲載されていたとか、ウェブであれば引用元のリンクが載っているとか、その情報を裏付けるものがない場合は、「たけしと志村けん話」のように、ねつ造したものである可能性すらあります。

また、さらに慎重を期すのであれば、Googleさんでキーワード検索をかけてみてもいいでしょう。

その話のコピペばかりが出てきて、別の情報が出てこない場合も怪しいです。

これらの作業は、ふだん私たちが本を作っている際には、校正と呼ばれるものです。

事実確認をひとつひとつ丹念に潰していく地味な作業な上、「違うのでは?」という疑いのまなざしで読み進めるため、つい疑り深い性格になってしまうという副作用もありますが、ネット上で情報を収集する際は有益です。

余談ですが、ネット上の百科事典「ウィキペディア」は便利な存在ですが、誰でも編集できるというオープンな方針があだとなって、個人的な見解や、検証のされていない情報が掲載されている語句が多々あるので要注意です。

少なくとも、原稿の出典がウィキペディアというライターさんとは、あまり仕事をしたくないなぁというのが本音です。

 

2)「タダより高い物はない」という言葉を思い浮かべる

昔の人はうまいことをいったな……と思うわけです。

「なんで、タダで面白い鑑定や診断ができるのか?」

その理由について、ちょっとだけ考えてみるとよいかもしれません。

もちろん、中には本当に慈善でやっていることもあるでしょうし、いいねの数がたくさん獲得できるとうれしいという理由でやっている人もいるでしょう。

しかし、大抵は何らかの見返り(いいねを押した人の個人情報にアクセスできるとか、前述のように広告塔に使うとか)があっての行為です。

こちらも、Googleさんでキーワード検索してみると、スパムかどうかすぐに分かるので、一手間かけてもいいよという方にはおすすめです。

 

このブログのイラストは「かわいいフリー素材集 いらすとや」さんからお借りしました。

PR

関連記事

no image

「編集」とは、実のところ何をしているのか(1)

記事を読む

プロでもぶっつけ本番で納得のいく文章を書くのは難しい……

1発で決めようと思うな!〜文章も写真もプロの作品のウラには大量のボツがある!

これは、子どものころ、自分も思っていたことなので、ぜひ書いておきたいと思います。  

記事を読む

no image

「すごい人たち」に共通すること

先日、丸1日かけて聞き取り取材をしていて、相手からポロっと出てきた言葉が頭の中でグルグルとリフレイン

記事を読む

no image

話の長い人は「10文字以内で述べよ」のルールを使ってみる

[/caption] 「10文字以内で述べよ」 これは、日本盛で営業マンをしていた頃、親

記事を読む

10年後、私たちは音楽を仕事にしていけるだろうか〜日本レコード協会の実態調査を見て

ちょっと気になるデータが出ていたので、紹介しておきます。 2月12日に、日本レコード協会より「

記事を読む

モチベーションが高いと、多少不親切でも乗り越えていく〜今度の操作ガイドは腕時計です

身近な腕時計ひとつとっても、興味のない人(モチベーションのない人)にとっては、文字盤の意味や操作方

記事を読む

流行る店と流行らない店を分ける、飲食店の意外な条件とは?

どういうわけか「立地はいいのに、どんなお店ができてもすぐに潰れてしまう」という場所があります。

記事を読む

no image

名物ブログのウラに編集の技あり!

新年度の初日、Facebookのウォールに飛び込んできた永江一石さんのリンクを一目見て、今期の日々の

記事を読む

no image

人はなぜ、三日坊主になってしまうのか。〜ほぼ日ブログ宣言とその真意〜

昨日、高校の同級生で、マンションや商業施設の再開発業務を行う会社を経営している齋藤くんが会社へ遊びに

記事を読む

買ったらすぐに使いたい!でもマニュアルは分かりづらい!という人のための、スタートガイド。ある意味「わかりやすく説明する」というノウハウの最終形ともいえる。

商品マニュアルはなぜ分かりにくいのか?〜編集スキルの応用で解決!〜

このところ、楽譜出版物の編集が少なくなってきたかわりに、思いがけない方向へ進んでおります。

記事を読む

PR

Message

メールアドレスが公開されることはありません。

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください

PR

2020年1月21日(火)@赤羽/新宿二丁目ママ歴27年、涼ママの歌とトークと焼肉ホルモンde笑ってナイト、大盛況でした。

 久しぶりのイベント復帰、どんなことになるだろう……と思いつつ、フタ

2020年1月21日(火)@赤羽/新宿二丁目ママ歴27年、涼ママの歌とトークと焼肉ホルモンde笑ってナイトをプロデュースします。

 あっという間に2019年が過ぎ去り、2020年入り。 明けましてお

小林家と居倉家の対面について書かれた福島民友新聞社の記事。
小林家のファミリーヒストリー 〜信州から会津に行ったご先祖様〜

NHKに「ファミリーヒストリー」という人気番組がある。 毎回、ひ

出版不況の中、デジタルオンデマンド印刷の登場は、業界をどう変えるのか?
出版不況の中、デジタルオンデマンド印刷の普及で出版界はどう変わる?

このところ、本の雑誌社の杉江さんと「おとなの社会科見学」が続いている。

レンガ状に配置された「Project」。今回、会社のサービスを紹介する場所に使いました。
WPテーマ「Perth」の設定で困ったこと③プロジェクトが表示されない!

先日、会社のホームページをリニューアルしました。Wordpressの「

→もっと見る

  • 2024年4月
    1234567
    891011121314
    15161718192021
    22232425262728
    2930  
PAGE TOP ↑