モチベーションが高いと、多少不親切でも乗り越えていく〜今度の操作ガイドは腕時計です
先日制作した操作ガイドのサンプルが届きました。
今回は腕時計。
クオーツながら、日付、曜日、クロノグラフ(ストップウォッチ)、ミニッツリピーター(音で時刻を知らせる機能)までついた、まさに全部のせな1本。
ちなみに、機械式でこれらを実現したものは1000万を軽く超えます・・・。
昔はいい時計が欲しいなぁと思った時期もあり、いろいろと知識を蓄えたりしましたが、元来物欲に乏しいので、寄せては返す波のごとく、さーっと熱が冷め、現在に至っております。
その時の知識が今ごろになって生かされるとは、人生いろいろと手を出してみるもんです。
さて、操作ガイドをつくる側に立って「腕時計」というものを眺めてみると、作り手や愛好者とはまた違うものが見えてきます。
それは何か。
「時計は難しい」ということです。
各パーツの名称、機能名などの専門用語に始まり、「りゅうずは必ず右回り。反対に回すと壊れる」といったような決まり事、操作方法、さらにはその時計が持っている歴史がデザインやイメージに影響を与えていること等々。
メカニカルという点では、自動車や自転車とも似ていて、説明なしで機能を理解するには少々不安が残ります。
例えば、今回の時計はいろんな機能が詰まっているので、一見すると文字盤や針が何を指しているのかわかりません。
日付の表示ひとつとってみても、月は真ん中の文字盤の長針が表しているけれど、日は右側の文字盤の長針・・・と言った具合。しかも、月を表す長針は、クロノグラフとして使う場合は時分を表示する針になります。
素人的には、月と日だったら、同じ文字盤の短針と長針で表示すればいいのに・・・と思うわけですが、ないところを見ると技術的には高度なのでしょう。
小さな3つの文字盤をどうやって動かして設定するのかも、なぞです。。。
男女ともに腕時計の好きな人がいますが、女性が装飾としてのファッション性や、ブランドとしての価値から所有するのに対して、男性はブランドはもちろん、時計の持っている歴史や背景、機械としての魅力などが絡まり合っているような気がします。
こういった人たちにとって、腕時計は持つ喜びや触れる喜び、いわゆるモチベーションがあるので、操作の習得や、専門用語などの知識の習得はそれほど苦労を伴いません。
一方、「時間が表示されていればよい」という機能面を重視し、その延長線でこの時計にたどり着いた人からすると、操作どころか、文字盤の見方すら「?」のまま脱出できないかもしれません。
そういう意味では、今回のメーカーさんの取扱説明書も非常に難解なものでした。おそらくそれでも読み込んで、無事時計を使いこなせるという人は、機械の得意な人か、時計が好きというモチベーションのある人に限られるだろうな・・・と正直思いました。
☆ ☆ ☆
モチベーションは新しいことを身につけたり、知ったりする場合、何よりも強力なパワーになります。音楽や絵画、工芸、スポーツ、英会話など、趣味的なものの習得や継続の可否を決めるのはモチベーションといっても過言ではないはずです。
すべての人にモチベーションがあるわけではありませんし、モチベーションの弱い人もいるので、それらを想定して、ふだん自分が教則本や番組テキストを編集する際は、専門用語や難解な表現をできる限りかみ砕いて説明しています。また、デザインや紙面のレイアウトについても、手にした人が「?」と思う場所や、順番を考慮し、相手の思考パターンを想定した上で、納得できるような作りを心がけています。
強かったはずのモチベーションが、時間の経過によって弱くなってしまうことだってあります。少なくとも、自分の編集したものが、そのモチベーションの火を消してしまうことなく再燃させ、さらにはモチベーションのない人にも火がつくようなものにしたいというのが願いです。
知識や技術の習得にあたって、モチベーションに勝る燃料はない
もし、何かをはじめたり、習得したい場合、自分のモチベーションを確認し、場合によっては高めたり、別のものに変えて見るのも習得の近道かもしれません。
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