NONOさんは探検冒険業界の寅さんだ!
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最終更新日:2012/05/28
B系友人図鑑
最近、このブログの「コメント」にNONOと書かれることが多くなってきた。
ていうか、ほとんど毎日だ。
しかも、だんだん暴走してきて、すでにキャラが立ってきている。
もう高野秀行なんてかすむくらいの濃いキャラである。
放っておくとこのブログを乗っ取られる可能性もあるので、急いでネタにしたい。
このNONOとは野々山富雄氏である。
通称ノノさん。
のなか悟空の次に来る、私の奇人系友人だ。
悟空さん同様、逸話に事欠かないというか、存在自体が逸話のような人である。
前にあまりに面白いので、「ノノさんのこと、どこかに書いていいですか?」と聞いたことがある。
すると、ノノさんはこう言った。
「書いてもいいけど、条件がある」
「何ですか?」私はおそるおそる訊ねた。ノノさんは怖い。土方で鍛えたすごいガタイをしてるし、ときどき怪獣ノノゴンに化け、突然暴れだすことがある。私の顔を爬虫類のような目でギラリと睨んだノノさんはこう言い放った。
「ただし、実名に限る!」
私はひっくり返りましたね。逆はよく聞く。「実名出さなきゃいいよ」と。
しかし、「条件が実名」とはノノさんが初めてだ。今後もいそうにない。
ノノさんは駒沢大学探検部出身で、私より4歳年上だ。探検部では大学がちがっても学年が上なら「先輩」である。だから、一言でいえば探検部の先輩だ。
ノノさんは私と一緒にコンゴへムベンベを探しに行った。
というより、最初にムベンベ探しを始めたのは、ノノさんら駒大探検部だった。ノノさんが初めにコンゴまで行き、その話を聞きに行ったことからわれわれの怪獣探検は始まった。だから、ノノさんたちがいなければ、私たちもコンゴに行かず、私も辺境ライターなどにはならなかったことになる。
すべてはノノさんのせい、いやノノさんのおかげである。
駒大探検部は怪獣のいる湖にはたどりつけず、その後も計画を続ける予定がないというから私たちが後を継ぐことにした。そして、当時、大学は出たものの、「日雇い」をしていたノノさんが加わることとなったのだ。
何はともあれ、まず、ノノさんがこのブログに書きまくっている「女への恨み節」について説明せねば。
ノノさんはムベンベ探検が終わってから、他のメンバーと別行動をとって、ケニヤ山に登り、コンゴ河を丸木舟で下った。
その後も、中国・長江の河下りに参加、さらにまたアフリカのチャドで2年間、環境NGO隊員として、植林やカマドの普及に尽力(その過程でマラリヤと肝炎を併発、生死の境をさまよう)、日本でも子供たち向けアウトドアスクールの指導をしたり、野外学校のインストラクターをしたり(これは酒の飲みすぎでクビになる)、スリランカでゾウ使いの弟子になったり、屋久島に移住して森の真ん中に自力で家を建てたり(「オレこそほんとうの”作家”だ」と胸を張る)…と、まさに探検冒険一色の人生である。
ところが、彼の口癖はこれ。
「彼女ができたら、今すぐ探検なんてやめてやる」
「オレは探検や冒険を一生続ける」と言いながら、彼女ができたり結婚したりで、普通の社会人になっていく人間が圧倒的に多い中、「彼女がほしい。結婚したい。探検も冒険も二の次」と公言しながら、やむをえず(!)探検冒険を続けているなどという人はノノさんが空前にして絶後であろう。
私たちがムベンベ探しに行ったのは今から17年も前のことだ。当時25歳だったノノさんは、すでに「14回連続失恋記録」を更新中だった。しかも、「物心ついて以来」というか「生まれてから」の話だ。
さらに言えば、この14回は「主なもの」で、例えば、コンゴの村で、地元の女の子(同行していたドクター・アニャーニャの妹)にバナナだかパパイヤだかをプレゼントして断られたなどといった”日常的な失恋”は含まれていない。
あれから、17年。42歳のノノさんは連続失恋記録を更新中である。連続試合出場で有名な広島カープの衣笠とか阪神の金本どころではない。彼らはたかだか20年とか25年だ。
ノノさんは惚れやすいから、ほぼ毎年、特に春になると恋をする。
だから、少なく見積もっても35年以上、毎年連続して失恋しつづけていることになる。もういったい何人の子に振られたのか。
でも、そんなに性格が悪いのか? そんなことはない。過激な言動で多くの人から嫌われている悟空さんとはちがい、ノノさんは老若男女を問わず、誰からも好かれている。
そして、「彼女がほしい」と言いながら、定職にもつかず、日本と世界をさまよっている。
まるで「寅さん」だ。
みんなから愛されながらエンドレスで失恋を続ける男。そんな人間は映画の中だけだと思ったら大間違いだ。
ノノさんは「この世に実在する寅さん」なのだ。
純情なノノさんは、失恋すると、ものが食べられなくなり、体重が10キロくらい落ちる。
酒を飲むと、自分を振った女や世間一般の女への恨み節が爆発する。彼女がいる男や既婚の男への嫉妬も炸裂する。「どうせオレはよう…」と泣きが入る。
最近では、ブログのコメントを見てもわかるように、素面でもそればっかしで、もはや「芸」として完成された感すらある。
現在は屋久島を代表するネイチャーガイドという、すっごくかっこいい仕事につき、抜群の体力と自然に関する豊富な知識、熱心なサービス(特に若い女性客へ)で知られるノノさんが、どうしてこれほどまでに女運がないのか。
このブログが「NONO公式ブログ」になってしまう前に、それを解明していきたい。
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Comment
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えー、高野君、取り上げていただきありがとうございます。
しかし、まあ、悟空さんに比べると、はるかに薄い、
いたって常識的な人間なので、かなり恐縮してしまいます。
ま、高野君のNONO評は、かなり大げさに書いているとは言え、
そう事実と違いはありません。
でも、ひとつだけ、
「ノノさんは惚れやすいから、ほぼ毎年、特に春になると恋をする。」
これに関しては間違いです。
まあ、惚れっぽくないことはないが、惚れると一途です。
アフリカまで来てくれたコについては、その前後を入れて、
実に13年間思い続けました。
そんなネコみたいに毎年、発情するわけじゃありません。
その間に別に好きになったのは、たった4人だけです。
・・・一途と言いながら、それと別に4人というのは、
我ながら矛盾するとは思うが、まあ、恋は盲目ということで。
ところで、世に
「オンナは押しの一手。押し続ければ必ず落ちる」
という言葉がありますが、
そんなの嘘ですよ、大ウソ!
いくら押したって、気の無い相手なら、鼻も引っ掻けてくれない。
ただ、しつこく、ウザイだけ。
「諦めが悪い。男らしくない」
はては、「ストーカー」とまで、言われます。
ウマクいくヤツは何もしなくてもウマクいき、
ダメなヤツは何をしてもダメ。
ダメな者はダメ。
で、オレがなんでこんなにダメかというと、
きっと前世で散々、女を泣かしたからだろうと思います。
カルマというやつですね。
恨むぞ!前世のオレ!!
いい思いばっかしやがって、現世のオレの心をどうしてくれるんだ!
でも、不思議と女運以外の縁は、ものすごくいいです。
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NONO様
こんにちは。
私もNONOさんと同じくらいの歳ですが、
私ももてない事においては人後におちない自信があります。
>「オンナは押しの一手。押し続ければ必ず落ちる」
>という言葉がありますが、
>そんなの嘘ですよ、大ウソ!
>いくら押したって、気の無い相手なら、鼻も引っ掻けてくれない。
>ただ、しつこく、ウザイだけ。
>「諦めが悪い。男らしくない」
>はては、「ストーカー」とまで、言われます。
私もそうです。痛いです。ほんとに心がちくちく痛いです。
じゃあ、しつこくしなけりゃいいのかと言えば、その間に他の男に持っていってしまわれたりします。
この前は(籍は入れてないそうですが)女房持ちの男に持っていかれました。
女房持ちだからと思って安心していたのですが…。
あぁ…。
ほんとうに、
>ウマクいくヤツは何もしなくてもウマクいき、
>ダメなヤツは何をしてもダメ。
>ダメな者はダメ。
であります。
よく、「失恋で飯も喉を通らない」なんて言いますが、あれは嘘ですね。
手痛い失恋をすると、飯を食うことすら忘れてしまいます。腹も減らないし。
最長3日、飯を食うのを忘れてました。
そう言えば、先日、知り合いのカメラマンさんの従兄弟さんが屋久島で結婚式を挙げたそうです。
屋久島で暮らしている方ではなくて、屋久島に行って結婚式を挙げたそうです。
屋久島って、そういう事、よくあるのでしょうか?
原生林に囲まれて二人の誓い、素敵だと思います。
といっても私には相手がいないし、できる見込みもないのですが…。
それでは失礼いたします。
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皆さん、はじめまして。
先日(2005.4.上旬)屋久島で登山をした時に野々山さんがガイドで、すごく素敵な方だったので、もうちょっと知りたいかも〜とあっちこっちネットサーフィンしてこちらに辿り着きました。
野々山さん、はじめは恐い方(厳しい方)なのかな〜と思ってたのですが歩いているうちに彼の良いトコロがどんどん見えて、すごいな〜とかカッコイイな〜とか、かわいいな〜とか。いろいろな野々山さんが見えてきて…たった一日でファンになりました。
野々山さんのいいなって思ったトコロを書きます。
1)いろいろ知っててスゴ〜イ!森とか木とか花とか鳥とか。色々。
2)一生懸命なトコロがかっこいい!ゴミ拾ったりボルト直したり。
3)柑橘類のキャンディーを舐めててかわいい。
と言うことで、「押し」も「バナナ」も「パパイヤ」も不要です。
野々山さんの手は大きくてあたたかだった〜。
でももっと励ましてほしかった〜。
帰り道なんて皆無言になっちゃって、へたれそうだったよ〜。
野々山さんにHPのURLを教えていただいたので、見に行きました。
紙芝居は意外だったので…(またその内容も絵もカワイイ。)びっくりしましたが、「森の仙人のような人」だと思ってたので、またカワイイ野々山さんをまた1コ発見。発想がカワイイ。
いろいろ書き込んでしまいましたが、このHPは動いているのでしょうか…。謎です…。私の書き込み読んだ方、野々山さんには内緒にしてくださいね。って野々山さんが見たらダメですね…。屋久島の登山、本当に楽しかった〜。野々山さんにはこれからお礼をしようと思ってま〜す。野々山さんにはまた逢いたいな。おじゃましました。
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四季風さん、ありがとうございます。
そ、そんなにお褒めいただくとなんだか、照れてしまいます。
いやまあ、なんか自分勝手に好きな事をしているだけなのですが。
またぜひ屋久島にお出でくださいね。
次回は宮之浦岳ですね。
あ、ところで皆様、これ本当の話ですからね。
決してオレの自作自演じゃないですからね。
あくまで卑屈なオレであります。