同期1人は卒業?関東伊那北高校同窓会
公開日:
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最終更新日:2012/05/25
つれづれ日記
先週末、市ヶ谷のアルカディアで、母校である伊那北高校の関東同窓会総会があった。
数年前に画集の編集をしたことがあり、その著者が安曇野出身だった縁で同窓会へ顔を出すようになったのだが、参加者のほとんどは50代以上で、30代が一人ぽつねんと参加するというのがここ3年の定番である。
しかし、今年は違った。
同期の中に、単身アメリカへ渡り、現地で映画監督をしている女性がいるというではないか。しかも、配給先との交渉を兼ねて来日し、総会にも出席するという。
その女性は梶野純子さんというのだが、高校時代の記憶があやふやな私は、最初名前を聞いても全く思い出せなかった。
「小林、梶野さんが来るんだったら、同期で応援しないと!」
意外なことに、その電話はヨットのお師匠、小松さんからだった。
小松さんは、私をTBSのヨットグループ「トラヴェッソ」に誘ってくれた伊那北の大先輩。聞けば法政大学の教授をしている彼の同期がアメリカへ出張した際、通訳を担当したのが梶野さんだったという。
その教授は、異国の地で会った母校の後輩に縁を感じ、夢に挑戦する彼女を実の娘のように応援していたため、彼女の帰国を聞いて早速小松さんを含めた同期へ連絡が回ったのだった。
ちなみに小松さんの代は、高校14回(私は44回)。高校卒業が昭和37年だったので、同期の会を「みなの会」と名づけて結束しており、前後の世代に比べ特出して“熱い”集まりだともっぱらの評判である。
さて、今まで最年少の座に甘んじ、ただ総会へ参加していれば良かったのが、今回は「同期を集めろ」とのお達しである。しかも私は“44回の理事”なんていうありがたくない役職に就いている(44回の参加者が私一人しかいないから強制的に私なのだ)。
同じF組で、長野と東京で再開発プランナーをやっている齋藤君に声をかけ、また梶野さん本人にも手伝ってもらい、「なんとか同期が5人は集まりそうだ」という見通しが立って、当日を迎えた。
フタを開けてみると、全員で8人になっていた。
生徒会長の伊藤博道君は医者に。
私とは親戚の親戚にあたるヤマロクの次男坊、米山豊君はオフィスデザインの会社に。
卓球部の橋爪稔君は医療機器の営業マンに。
米山君と同じD組の登内貴明君は公認会計士に。
神社の息子だった伊藤光森君は、神社界唯一の新聞社の記者に。
そして編集者の私(小林渡)と、
再開発プランナーの齋藤誠君、
映画監督の梶野純子さん。
同じ3年間を過ごした後は、それぞれ全く別の道を辿っている。
卒業して初めて、17年ぶりにあった人もいる。ほぼ、高校3年生までと同じ時を、全く別の場所で過ごしてきたということになる。
同窓会は、総会、講演会、懇親会の三部構成だった。
講演会の最後、壇上に上がり、映画と自分の紹介を兼ねた梶野さんのスピーチは、簡潔だったけれども、アメリカでたっぷりと揉まれ、沢山の人と資本を束ねてきたことを思わせる、力強さと凛とした佇まいを兼ね備えていた。
乾杯もすみ、懇親会が始まると、彼女は「みなの会」に取り囲まれ、あっちこっちに引っ張り回されていた。
ふと会場を見回す。
上は90代から下は30代の我々まで。
隣の円卓には、最高裁判事の那須弘平さん(12回)が話しながらビールを飲んでいる。
向こうには、信大脳外科の主任教授、本郷一博さん(高24回)が。
その他、国会議員やら、三井生命の元会長やら、三菱商事の元専務やら・・・。
大先輩にはとんでもない人たちがいて、その下で44回の同期はわあわあいいながら、しこたま酒を飲んだ。
神社の新聞記者、伊藤君により、この日から我々の集まりは「獅子(44)の会」ということに決まる。
活躍する同期と、偉大な先輩たちに刺激を受け、8人はそれぞれ市ヶ谷から電車に乗って別れた。
梶野さん、きっかけをありがとう。
医者の憧れ(?)。脳神経外科の本郷一博教授(24回)を前に喜びを隠せない伊藤博道君。
梶野純子監督「レイ、初めての呼吸」についてはこちらを
日本語字幕の予告編はこちら
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お久しぶりです。伊那北出身マイミクのmakiです。
わたしもこのたび寿で東京都民になりました。
伊那北の関東総会なんてあるんですね〜。
知りませんでした。
どんな内容が話し合われているのでしょうか?
気になります。
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>makiさん
こんにちは
総会自体は、年間の活動報告や、在校生、卒業生の動向などの説明です。
講演会は卒業生に縁のある方をお呼びして、普段は知らない分野のお話を
お聞きします。今年は、ヤグルマギクの青色の秘密について。去年は伊那谷に住むスズメバチの秘密についてでした。
で、メインはその後の懇親会ですね。
飲んで食ってわあわあやって・・・という感じです。
同期が何人か集まると楽しいですよ。