DVDとセットで楽しめる。ユーキャン「日本の世界遺産」鑑賞ガイドの改訂版を編集しました。
日本に世界遺産はいくつあるでしょう?
正解はこちら。
【日本の世界遺産】
●文化遺産
1)法隆寺地域の仏教建造物
2)姫路城
3)古都京都の文化財
4)白川郷・五箇山の合掌造り集落
5)原爆ドーム
6)厳島神社
7)古都奈良の文化財
8)日光の社寺
9)琉球王国のグスク及び関連遺産群
10)紀伊山地の霊場と参詣道
11)石見銀山遺跡とその文化的景観
12)平泉-仏国土(浄土)を表す建築・庭園及び考古学的遺跡群
●自然遺産
1)屋久島
2)白神山地
3)知床
4)小笠原諸島
(2013年4月現在)
ぜんぶで16か所あります。
知床や京都など、有名どころはすぐに思い浮かぶかもしれませんね。
世界遺産は、1972年のユネスコ総会で採択された「世界の文化遺産及び自然遺産の保護に関する条約」(世界遺産条約)に基づいて登録された遺跡や景観、自然などのこと。
UNESCO(国際連合教育科学文化機関)のウェブサイト(英語)では、すべての世界遺産リストやその選考理由、また、現在登録申請中の候補地なども掲載されています。
さて、今回の改訂では、2008年に制作した当時から、「平泉」と「小笠原」の2か所が増えているため、それらを反映させる作業となりました。
通常、改訂作業は初版を制作した編集チームが担当するのですが、今回は事情があってこちらに回ってきました。
こういう場合、まず最初に行うのは、以前の本から編集方針を読み解くことです。
- 文体や文章の構成はどうなっているのか?
- 説明の方法にルールはあるのか?
- 写真や図版にルールはあるのか?
- 用字用語は何に統一しているのか?
- 文字数、配色にルールはあるのか?
- 想定する読者イメージは?
ざっと、こんな感じです。
本の中から編集者の設定した何らかのルールを見つけ出す作業と言いかえてもいいと思います。
おおよその編集方針が読み取れたら、あとはそれに従って、原稿を作成、写真や図版をセレクトし、デザインを発注、校正作業を経て入稿です。
今回はDVDに付随する鑑賞ガイドでしたので、映像との主従関係も考慮し、映像を補完することも編集方針に加わっています。
そのため、台本からラフ編集、完パケ前の映像までチェックした上で、つじつま合わせを行いました。
また、校正作業で中身がブラッシュアップされていくのは、「編集」とは、実のところ何をしているのか(2)〜1枚の写真の裏側には膨大なボツの山がある〜 で書いたとおりです。
ちなみに、趣味・実用系の出版物は、わかりやすくかみ砕くというところがポイントになるので、たとえテーマが「世界遺産」であっても、音楽のときと同様、何が大事で、どう説明したらスッキリわかってもらえるのかというアウトラインを使って編集することができます。
新しい企画を1から練り上げていく仕事も楽しいのですが、こういった先人の作品を読み解いて、次につないでいくという作業もやり甲斐があります。
今日現在では、まだ発売されていないようですが、しばらくしたら、こちらで販売されると思いますので、ご興味のあるかたはぜひ、どうぞ!
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