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映画「ホテル・ルワンダ」を見るべし!

公開日: : 最終更新日:2012/05/28 高野秀行の【非】日常模様

試写会で、映画「ホテル・ルワンダ」を見た。
1994年、ルワンダで三ヶ月で数十万人が虐殺されるという悲劇が起きた。
多数派民族のフツ族の民兵が、少数派のツチ族とフツ族の穏健な人々をナタで殺しまくったのである。
当時、米「タイム」誌の表紙に「今、地獄に悪魔はいない。みんな、ルワンダへ出かけている」という見出しが出たのを思い出す。
そのとき、最高級ホテル「ホテル・ミル・コリン」の支配人が、自分の裁量で千人以上の難民をホテルにかくまって命を助けたという、実話に基づく映画である。
私は1997年以降、ルワンダを4回訪れ、森に木を植えたり、薪の燃焼効率をあげる改良カマドの普及を行うNGOの手伝いをしている。
だから、当然ルワンダがどんな状況なのか、どんな国なのか、ある程度は知っている。
第三世界を舞台にした映画は、現地を知っている者からすると、「けっ!」と思うものが少なくないが、この「ホテル・ルワンダ」はひじょうにリアルだった。
ルワンダでのロケもふんだんに取り入れているし、何より主人公がルワンダ人というのがいい。
外国の映画は外国人が主人公であることがふつうで、そうすると結局、外側からの視点で終わってしまうのだが、主人公が現地人だと、内側からの視点になる。
圧巻は、混乱がひどくなって、外国人が(国連の軍隊ごと)脱出するところ。
主人公が外国人ならこれで、「あ、助かった!」となるのだが、見捨てられたルワンダ人たちは呆然となる。
観客も彼らと一緒に究極の絶望状態を味わうはめになる。これはどんな戦場ジャーナリストの報告からも感じることができない。
脚本もよくできている。
シリアスな話なのに、ちゃんとエンタメになっているのはさすがハリウッド。
リアリティをギリギリ削って、一般観客のキャパに耐えるものになっている。
まあ、とにかくお奨めです。見てください。
シアターN渋谷にて「新春第2弾ロードショー!」だそうです。
詳しくはこのサイトをどうぞ。
http://www.mediasuits.co.jp/lineup/hotelrwanda.html

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Comment

  1. kow より:

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    ボクはこの映画の話、町山智浩氏の日記(とラジオ)で知りました。
    一時は日本未公開かもと言われていたのに
    劇場にかかるようで良かったですよ。

  2. 映画への期待。2005年12月05日。「ホテルルワンダ」

    「ホテルルワンダ」の劇場がようやく判った。 公式ホームーページにはシアターN渋谷

  3. タカノ より:

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    公開が1月4日(土)に決まったそうです。

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  6. byfiles より:

    AGENT: Mozilla/5.0 (X11; Ubuntu; Linux i686; rv:10.0) Gecko/20100101 Firefox/10.0
    このアドバイスをありがとうございました。私はこの映画を見たことがないが、私は今それを見ています。

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