英国人の見たSMAP
公開日:
:
最終更新日:2014/02/03
高野秀行の【非】日常模様
内澤旬子さんと「日本の食」について話してほしいという依頼があり、
「そんなもん、俺に語れるのか」と不安にかられた。
で、何かネタにならないかと思って読んでみたのがマイケル・ブース『英国一家、日本を食べる』(亜紀書房)。
世界的なフードジャーナリストが3ヶ月にわたって、日本全国を食べ歩いた旅行記だ。
欧米人がアジア人を見るとき特有の「上から見下ろす目線」がなく、
ユーモアがあり、話もおもしろい。
対談のネタどうこうと関係なく楽しんでしまった。
いちばん笑ったのは、著者がビストロSMAPの撮影現場に行き、SMAPのメンバーと会うシーン。
香取慎吾と中居正広はひじょうに魅力的だと言っているが、「でもその他の3人は、僕から見ると煮え切らない感じだったり、しかめっ面だったり、ぼんやりしている風だったりで、あまり目立っていなかった」
SMAPについて、こんな感想を言えるのは外国人のみだ。しかもわりと適確なので二度笑える。
他にも日本の料理界や日本の料理について、独特の見解が示されていて、何度も「へえ、そうなのか!」と驚かされた。
ちなみに、彼が「世界に広まっていないのが不思議」と絶賛する日本の料理が
三つ登場した。私には意外なものだった。ご興味がある方はぜひご一読を。
関連記事
-
-
9月30日ドキュメント受賞式
朝6時起床。7キロ、ジョギング。 朝飯でついうっかりビールを飲んでしまう。 パソコンがネット
-
-
私の2006年上半期ベスト本はこれだ!
先月のことだが、「本の雑誌」編集部から、「高野さんの個人的な2006年上半期ベスト1を教えてほしい」
-
-
NHK「きょうのお料理」
立て続けに珍しいインタビューを二つ受けた。 一つは朝日新聞の受験生向けサイト。 テーマはパニック力
-
-
ユニクロ・ニューヨーク店
ユニクロ・ニューヨーク店のフリーペーパーに、 私のエッセイが載ったと風の噂に聞いた。 編集者から何も
- PREV :
- 究極の野菜はフグ野菜
- NEXT :
- ここ数年最大の問題作か?