*

NHKに出演して仰天

公開日: : 最終更新日:2012/06/25 高野秀行の【非】日常模様


金曜日、NHK-BS1の「ほっと@アジア」という番組に出演した。

テーマは「UMA(未確認動物)を通してアジアを見る」というかなり無理やりなもの。
これまで私が探した未知動物のうち、トルコのジャナワール、アフガニスタンのペシャクパラング、ブータンの雪男(ミゲ)の3つをとりあげた。

私にすれば、これまでさんざん考え、文章にも書いてきたことをかいつまんで喋るわけだし、
さすがにもうテレビにも慣れているから(別に喋りはうまくなってないけど)、どちらかといえば淡々と台本に沿ってしゃべっていた。

ところがペシャクパラングのところで異変が起きた。
台本に従い、私が「この動物は死体が見つかってるんですよ」とか言い、それを合図に写真がモニターに映された。
そのとき私は目を疑ってしまった。
「なんじゃこりゃ?!」

共同通信社のY記者が撮影したペシャクパラングとおぼしき動物の死体の写真はもちろん知っている。
私もそれを見て、探しに行こうと思い立ったのだ。
私がよく知るその写真はすごくぼんやりしていて、何かイヌかネコみたいな形の動物の死体らしいということしかわからなかった。

なのに、モニターに映ったそれは、顔立ちや大きな犬歯まではっきりとわかったのだ。
現地ではその動物を射殺した警察の人たちは「ライオンの子どもみたいだった」といい、Yさんは「細長い顔だった」と相反することを言っていた。
結局死体を発見できず、真偽はわからず仕舞いだったのだが、これを見たら一目瞭然、犬科動物だった。
いやあ、びっくりした。

「これがその写真です」と見せている当の本人が「え、なにこれ!?」などと驚いているというのも相当おかしい。
ディレクターのAさんも「どうして高野さんがあんなに真剣にびっくりしてるんだろうと思った」とあとで言っていた。
事情はよくわからないが、私が入手した写真(雑誌に掲載された写真も似たような不鮮明なものだった)よりもっと鮮明なものがあったのか、
あとはNHKのデータ処理でもっと画質がよくなったということか。

もし録画しておいた人がいれば、是非ご確認頂きたい。
ペシャクパラングの未公開鮮明写真と、私の間抜け顔。
どちらも貴重です。

関連記事

no image

エンタメノンフ@ジュンク新宿

ジュンク堂新宿店にて「エンタメノンフ」のフェアをやっているというので見に行った。 最初なかなか見つか

記事を読む

no image

ソマリ語翻訳、承ります

ソマリ語と日本語の翻訳・通訳業務を行うことにした。 2年前、私が聞いたところでは、日本に住むソマリ人

記事を読む

no image

イベントのお知らせ

2月21日(木)20:00~、下北沢のB&Bにて『謎の独立国家ソマリランド』の刊行記念ト

記事を読む

no image

大作家を斬る!

ある雑誌の増刊号で頼まれていた書評をやっと書く。 私が長らく愛読している、もう亡くなった大作家の作品

記事を読む

no image

怪物は江川と鶴田だけ

松井優史『真実の一球 怪物・江川卓はなぜ史上最高と呼ばれるのか』(竹書房)という本を書店の店頭でぱ

記事を読む

no image

友だちは反政府ゲリラだけ…

チェンマイにいる。 4年ぶりだが、驚くほど街が変わった。 見知っている建物がない。 だから自分がどこ

記事を読む

no image

同情無用

八王子の実家に行き、酒をたらふく飲んでから ホットカーペットの上でごろごろしていたら なぜかぎっくり

記事を読む

no image

昔の未来

夜、珍しくテレビをつけたらNHKでちょうどNHKスペシャルが始まるところだった。 時節柄だろう、オリ

記事を読む

no image

エチオピアへ

突然ながら、6月1日より30日まで一ヵ月間、 アフリカ方面に出かけることした。 行き先は未定だが、と

記事を読む

no image

加点法の傑作「ジェノサイド」

ソマリ旅行中、なにしろ一人だけで話し相手もいないから、 iPhoneでツイッターをよく見ていた。

記事を読む

Comment

  1. しん より:

    「ほっと@アジア」見ましたよ。ラテ欄をみたときからアジアの番組で未確認生物、これは高野さんがゲストだなと確信しました。
    ペシャクパラングの写真が出た時、そんなに驚いてる印象はうけなかったですが、高野さんはびっくりされてたんですね。

    私はペシャクパラングの写真ももちろんびっくりしましたが、ジャナワールの映像がみれたのが嬉しかったです。

  2. タツ より:

    これからはテレビ番組出演の際は、このブログで事前に告知してください〜!

Message

メールアドレスが公開されることはありません。

no image
イベント&講演会、テレビ・ラジオ出演などのご依頼について

最近、イベントや講演会、文化講座あるいはテレビ・ラジオ出演などの依頼が

ソマリランドの歌姫、来日!

昨年11月に、なんとソマリランド人の女性歌手のCDが日本でリリ

『未来国家ブータン』文庫はちとちがいます

6月23日頃、『未来国家ブータン』が集英社文庫から発売される。

室町クレージージャーニー

昨夜、私が出演したTBS「クレイジージャーニー」では、ソマリ人の極

次のクレイジージャーニーはこの人だ!

世の中には、「すごくユニークで面白いんだけど、いったい何をしている

→もっと見る

    • 3日連続で研究者の方々と飲み会や雑談。一昨日は歴史学者(対談相手の清水克行さんだけど)、昨日は言語学者、今日は考古学者。専門家の話は本当にためになるし、面白い。 ReplyRetweetFavorite
    • 拙著『辺境メシ』の中国繁体字版のオファーが香港の出版社から来たという。何でも食べることで知られる広東人に認められたとは、ちょっと自慢したくなる。 ReplyRetweetFavorite
    • ご丁寧にどうもありがとうございます!「モディリアーニにお願い」は第3集までコンスタントに面白かったです。第4集も期待してます。奄美のケンモン話は私も好きです。 ReplyRetweetFavorite
    • 辺境ドトールで仕事してたら、店長がどこかから個人的に入手した「ウィスキーコーヒー」を飲ませてくれた。ウイスキーの樽にコーヒー豆を何年も寝かせて作ったものだという。アルコール分はもちろんないけど、香りも味も濃厚なウイスキー風味で、だんだん酔ってきた。 ReplyRetweetFavorite
    • ジュンク堂吉祥寺店では文化人類学特集をやっていたが、一冊だけ文化人類学と関係ない本があった。私の『謎の独立国家ソマリランド』。しかも、宮本常一『忘れられた日本人』とマリノフスキー『西太平洋の遠洋航海者』にはさまれて。何か間違ってると思うが、とても嬉しい。 ReplyRetweetFavorite
    • 仕事と雑務がちょっと一段落したので、勇気を振るってものすごく久しぶりに大型書店(ジュンク堂吉祥寺店)へ行ったところ、あまりに楽しくて、3時間近くも店から出られなかった。だから大型書店は怖い。 ReplyRetweetFavorite
    • 今日、休日だったのか! どうも普通の月曜日と様子が違うと思ってた。 ReplyRetweetFavorite
  • 2019年7月
    « 3月    
    1234567
    891011121314
    15161718192021
    22232425262728
    293031  
PAGE TOP ↑