外国語に泣き、日本語に笑う
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最終更新日:2012/05/28
高野秀行の【非】日常模様
日本語教師およびそれを目指す人向けの雑誌「月刊日本語」(アルク)4月号から、新連載をはじめた。
題して「外国語に泣き、日本語に笑う」。
私のこれまでのいろんな外国語体験と外国での日本語体験を、いつものようにお笑いで紹介するというエッセイ。
第一回目は「こんにちは屋」。
「こんにちは」という言葉は、世界的には使わない民族が多いという話。
私の連載はおいといても、月刊日本語はけっこう面白い。
日本語教育だけでなく、在日外国人問題にもかなり比重が置かれているからだ。
今回は日系ブラジル人の現状を書いたルポが2本あり、ひじょうに勉強になった。
今後、自分が書くだけでなく、読むのも楽しみにだ。
☆ ☆ ☆
中島京子の新作が面白いと私が言っても、またかと思われるだけだろうけど、
『花桃実桃』(中央公論新社)は面白かった。
いや、面白いというより、寄席を聞いていたり温泉にでも浸かっているような
ほんのりした気分になるのに近いか。
あっという間に読み終えてしまい、寂しい。
次はいつ新刊がでるのか。
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