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大藪春彦賞受賞パーティ

公開日: : 最終更新日:2012/05/28 高野秀行の【非】日常模様


平山夢明さんが『ダイナー』(ポプラ社)で大藪春彦賞を受賞し、
私と妻も受賞パーティにお招きいただいたので、昨日行ってきた。
『ダイナー』は以前このブログでも「すごく面白い!」と紹介したし、
平山さんにご招待受けたということもあるが、『ダイナー』の担当編集者であるSさんと
私は長いつきあいである。
Sさんのおじいさんが実は台湾人で、10年くらい前、私がまだアジア新聞社で仕事をしていたとき、「台湾報」でおじいさんにインタビューをしたのだ。
日本時代の台湾南部の話がとくに面白く、5回も連載してしまった。
その後、妻が『犬部!』を連載したいといったとき、
Sさんを思い出して紹介したら、その場で「やります!」と言うのでお任せした。
そしたら、単行本化して1年経たずに8刷りになり、4月から二誌で漫画化が始まり、
映画化も決定してしまった。
で、さらにそのあと、ビルマ女子で難病の大野更紗さんんが「高野さん、私、なにか書きたい」というので、またSさんに声をかけたら、やっぱりまだいくらも話を聞かずに
「やります!」と即決。
今、大野さんのところ(というかSさんのところ)には、ラジオやテレビから何本も取材依頼が来ている。
まだ書籍化もされていないのに。
そしてSさんがパッパとそれを裁いており、
大野さんの面倒見も実にいい。
要するにSさんはひじょうに鼻が利き、判断が素早く、
ビジネスセンスがとても高い人なのである。
そして常に明朗快活。
その辺は、私たちの見てきた台湾の人たちを彷彿させ、
やっぱり彼女には台湾人の血が流れているだなあと感心する。
そして、晴れの舞台では、人民服みたいなスーツに身を固めた平山さんもかっこよかったが、彼女も堂々としてすごく綺麗だった。
大舞台に強いところも台湾人らしいと勝手に思った次第。
ところで、会場はものすごい人で、私たち夫婦は人酔いと酸欠で目がまわってしまい、
二次会に出ずに帰ってしまった。
でも、あの浮世離れしたお祭りもたまにはいい。
私もたまには何か賞を受賞したい。
      ☆         ☆        ☆
あ、そうそう、『世にも奇妙なマラソン大会』が重版しました。

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Comment

  1. arowu より:

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    重版おめでとうございます!!
    高野先生にもいつか賞はやってきますよ。祈ってます。

  2. bua より:

    AGENT: Mozilla/4.0 (compatible; MSIE 8.0; Windows NT 5.1; Trident/4.0; .NET CLR 1.0.3705; .NET CLR 1.1.4322)
    おめでとうございます。 そして、ざまあみろー!笑

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    • 朝、「今日は日曜日」という刷り込みがなされ、何度「いや、今日は休日だけど月曜なんだ」と言い聞かせても、すぐに「今日は日曜」気分に戻ってしまう。ラジオ出演も明日の夜だと思ってしまう。危険。 ReplyRetweetFavorite
    • RT : そんな高野秀行さんが明晩、「荻上チキセッション22」に登場。お相手は同じ早大探検部の角幡雄介さん。角幡さんはかつて『中動態の世界』を熱く書評してくださいました。ケアひらは探検によく似合う? 「探検家は辺境の地で何を見るのか~新型コロナウイルス… ReplyRetweetFavorite
    • ちょっと私の「間違う力」に似てるんですよねえ。 https://t.co/gjnkBOV8dZ ReplyRetweetFavorite
    • 『やってくる』についてツイートしたら、友だちから「あれ、意味がよくわからないけど面白いよな!」と連絡が来て、1時間以上も電話で喋ってしまいました。いろんな人のところにやってきてるみたいです笑 https://t.co/aQDAxRidt7 ReplyRetweetFavorite
    • 奥村さんやザイール人ミュージシャンの生き方や音楽は「やってくる」で言われていることに近いような気がしてならない。少なくとも同時並行で読んでもいっこうに違和感がなかった。 https://t.co/67hq52qI9Z ReplyRetweetFavorite
    • 正直言って著者が語ることは半分以上わからないのだが、それでも面白くてちょっと笑ってしまう感じは、かつてオートポイエーシスを読んだときの感覚に似ている。今生きている世界の前提を地面から丸ごとひっくり返しにかかるような感覚。 https://t.co/SnNzOfUfLs ReplyRetweetFavorite
    • もう一冊は郡司ペギオ幸夫著『やってくる』(シリーズ ケアをひらく 医学書院)。帯のあおり文句が強烈で「これを買わずして何を買う」という気持ちになって買ってしまったが、読んでみたら想像したものとは全然ちがったのにすごく面白かった。そもそも何を期待していたのかも忘れてしまった。 ReplyRetweetFavorite
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