隣の芝生か岡目八目か
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最終更新日:2012/05/28
高野秀行の【非】日常模様
小田急沿線の町で、同姓同名の将棋指し・高野秀行五段、噺家の春風亭柳好師匠、その奥方のベーシストRさん、フリーの編集者Tさんという異色メンバーで飲む。
噺家さんには何人かお会いしたことがあるが、みなさん、ふだんは意外なほどお洒落な現代人なのだが、柳好さんは古典落語からそのまま抜け出てきたような人でおもしろかった。私より一つ年下なのに、雰囲気はすでに「ご隠居」である。
「人の高座を聞くとみんな自分よりうまく感じますね。たまに『こいつヘボだな』っていうと、だいたい自分と同じくらいだったりで…」とひょうひょうと語っていたが、
タカノゴダンも、Rさんも、私も「あー、そういうのありますよね」と妙に納得していた。
ちょっとちがうけど「隣の芝生」に通じるものがある。
もっともあとで考えれば、「岡目八目」という言葉もあるように、傍から見ていれば他人の欠点がよく見えることもある。
私も他人の書いたものがえらく下手くそに思えるときもあれば、
えらくうまく見えることもあって、
どっちにしても趣味を仕事にすると、そんなことを考えてしまって面倒…というのはどのジャンルも同じなんでしょうね。
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