『ワセダ1.5坪青春記』見本、届く
公開日:
:
最終更新日:2012/05/28
高野秀行の【非】日常模様
前にもお伝えした『ワセダ三畳青春記』の韓国語版、
『ワセダ1.5坪青春記』の見本が届いた。
おおっ、本当にできてしまったのか!
びっくりしたのはこれが単行本だったということだ。
考えてみれば韓国では新刊だから当たり前なんだが、
親本が文庫書き下ろしなので、てっきり「文庫」というイメージだった。
韓国に文庫なんてあるかどうかも知らないのに。
先入観とは恐ろしいものだ。
紙は上質で、字は大きく、余白もたっぷりつかっている。
レイアウトやデザインも凝っている。
おかげでページ数は362ページまで増えている。
これで9800ウォン(約1240円)というのは高いのか安いのか。
前々から「翻訳夜話」みたいな本を書きたいと思っている。
そんな本は日本ではいくらでもあるが、なぜか全て「外国→日本」の話ばかり。
私としては「日本→外国」の本について書きたい。
題して『翻訳白夜』とか。
今回の韓国語出版はすごくいいネタである。
売上げや読者の反応などはどうなのか。
テレビドラマ化されてもおもしろいし、
逆に総すかんを食らうというのもおもしろい。
まあ、そんなことはともかく、この本に出てくる「河童団」がどう訳されているのかすごく気になる。
もう韓国では発売されているだろうし、もし韓国在住の人で韓国語のわかる人がいたら、
ぜひ教えていただきたいところだ。
関連記事
-
-
ぶったるんでるのか、それとも…
最近どうにも体調がわるい。 3,4年ぶりに腰痛が再発したのを皮切りに、これまた5年ぶりとも6年ぶり
-
-
「未来国家ブータン」本日発売
都内の一部ではすでに発売しているらしいが、正式には本日が「未来国家ブータン」(集英社)の発売日であ
-
-
溝口敦『暴力団』は入門書にして名著
タイトルからして素晴らしい。溝口敦の『暴力団』(新潮新書)。 「暴力団のいま」でもなければ「ヤクザ
-
-
辺境女子作家・名須川先輩デビュー!
『メモリークエスト』で、「日本への身元保証人になってほしいと迫ったミャンマー人のアナン君」と「古今東
-
-
女帝の出版記念パーティ
滅多に人の出版記念パーティには行かない(呼ばれないともいえる)のだが、 土曜日は特別。 「日本ビル
-
-
新刊の表紙はマダム・ヤン
6月26日に発売される新刊『アジア新聞屋台村』(集英社)の見本が届いた。 「マダム・ヤン」みたいな女
-
-
切羽詰まったら本人伝説
竹島問題と尖閣問題が勃発して以来、毎日が憂鬱でならない。特に尖閣は、もういつ軍事衝突になっても
-
-
西南シルクロード文庫あとがき
いよいよ、あの『西南シルクロードは密林に消える』が講談社から文庫化される。 校正ゲラを読み返したが、
- PREV :
- 祝&残念! タマキング酒飲み書店員大賞受賞!
- NEXT :
- 長井健司、ミャンマーに死す
Comment
AGENT: Mozilla/4.0 (compatible; MSIE 6.0; Windows NT 5.1; SV1; .NET CLR 1.1.4322; Alexa Toolbar)
表紙もなんだかいい感じですね!
AGENT: Mozilla/4.0 (compatible; MSIE 5.01; Windows 98)
『ワセダ三畳青春期』の国際化おめでとうございます!
でも、ちょっと気になる事があるのですが、外国語に翻訳された場合、冒頭の章で語られる「しいたけには気をつけろ」は、どう訳されるのでしょうか?
あのオチは、やはり日本語だから成り立つわけで、今回、ハングル文字に訳された本文は、いったいどうなっているのでしょう。