紳士の日記
公開日:
:
最終更新日:2012/05/28
高野秀行の【非】日常模様

「紳士の日記」を標榜するバンコク発の月刊風俗誌「G-Diary」の100号記念永久保存版が送られてきた。
細密画を思わせる異常に詳細なタイやカンボジアの風俗マップとともに
アフガンの危険地帯への突撃ルポもあるという異色誌で、
私が「ムー」と並んで愛読している雑誌でもある。
面白いのは「100号記念パーティー」の様子がカラー写真、十数ページにも及んで紹介されていること。
外国の新聞や雑誌ではときどき見かけるが、日本のメディアでは見たことがない。
写真の下には下川裕治や黒田信一、のなか悟空など、Gダイ系の作家やライターが祝辞を寄せている。
(私もちょこっと寄せている)
中には「匿名希望(大学教授)」とか「匿名希望(大手新聞社勤務)」なんていうのもあって笑える。
お祝いの場なのに匿名とは!
さすがは「紳士の日記」である。
「大学教授」の先生は、タイ政治の専門家だという。
タイ政治専門の大学教授なんて日本に何人もいない。
あの人かあの人、という感じで、業界ではバレバレなのだろう。
ちなみにこの先生曰く「『共産党の村を行く』が圧巻でした」とのこと。
とにかく「よそでは読めないものを載せる」という偏屈なポリシーは呆れるばかりだが、
他の追随を許さないことはたしか。
(ネットもこの雑誌の情報力にはかなわない)
これからも頑張ってほしい、というか、そんなことを言わなくてもきっとしつこく
頑張りつづけると思う。
関連記事
-
-
『ワセダ1.5坪青春記』韓国でヒット中
ソウル・ショック第2弾は、私の本の韓国語版『ワセダ1.5坪青春記』が 発売たった2ヶ月で3刷りにな
-
-
室町クレージージャーニー
昨夜、私が出演したTBS「クレイジージャーニー」では、ソマリ人の極めて独特な倫理観や世界観をお話
-
-
『「本の雑誌」炎の営業日誌』は「脳内三国志」だ!!
土曜日の夕方、昼寝をしていたら、杉江由次『「本の雑誌」炎の営業日誌』(無明舎出版)が届いた。 これは
-
-
新刊の表紙はマダム・ヤン
6月26日に発売される新刊『アジア新聞屋台村』(集英社)の見本が届いた。 「マダム・ヤン」みたいな女
-
-
謎の国際ボランティア特殊部隊@浦安
後輩Kとネパール人のクマルという国際統合失調症コンビを引き連れ、 浦安市の被災地へボランティアに行っ
-
-
酒飲みにやさしいイスラム国
半年間のトルコ遊学から帰国して間もない慶応大学の学生S君にトルコの話を聞いた。 場所は阿佐ヶ谷の
-
-
Low Positionの秀作3本
ドキュメンタリーの秀作を3本観た。 どれもLow Positionという制作グループのメンバーの手に
-
-
インドの怪魚ウモッカを探せ!
自分のなかではずっと前から決定していすぎてブログに書くのを忘れていた。 今年の12月中旬から来年の
-
-
サッカーファンになる予定
今月からサッカーファンになるべく日夜精進している。 読書もサッカー本。 今読んでいるのはイアン・ホ


