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2013年小説ベストワン決定

公開日: : 高野秀行の【非】日常模様

2013.05.07sekiryou
風邪は治ったものの今度は咳がひどく、声もがらがら。
とくに夜になると咳が止まらず苦しい。
朝起きてもぐったり疲れている。

そんなわけで連休中はうちにこもって本を読んでいた。
すごかったのは乙川優三郎『脊梁山脈』(新潮社)である。

冒頭数行読んだだけで「ものがちがう」と思った。
杉江さんも言っていたが、昭和の文士かという文章だ。

登場人物の会話も、あまりに整っていて昔の映画(例えば小津安二郎とか)の台詞のようだが、
そこに強烈なリアリティがある。
自分も戦後まもない頃、汽車で復員しているような錯覚におちいる。

この小説については多くの人が書くだろうから私がとやかく言う必要はない。
ただ、こんな小説を読んでしまうと他の小説がまったく読めなくなる。
自動的に2013年小説ベストワン決定である。

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    • RT : 旅人として尊敬する高野秀行さんの著書読了。素晴らしい内容!徹底した現場主義は勉強になります。 個人的には、納豆の世界とかつて調べたゴマの世界に関係性を感じゾクゾクしてきました。今度南米に行ったら・・・ ちなみに私は納豆NGです。笑 http… ReplyRetweetFavorite
    • RT : 高野秀行『幻のアフリカ納豆を追え!』面白かった。 前作『謎のアジア納豆』のほうが読んでいて面白かったかなと思ったけど、アフリカフィールドワークの描写の面白さ、紹介される納豆の多彩さなど実に面白い。最後に開陳されるサピエンス納豆仮説の壮大さも素晴らしい。 ht… ReplyRetweetFavorite
    • 健ちゃんは幼なじみだから容赦ない。しょっちゅう、「秀ちゃんはほんとにダメだな!」とよく叱られている。ゲストで登場したら、またダメ出しの嵐を食いそう…。ヤバいことを言われなきゃいいが…。 https://t.co/GjMZORwe3K ReplyRetweetFavorite
    • 「健ちゃん」は私の幼なじみ。技術者として味の素株式会社に入社、ナイジェリアに商品開発担当として赴任した。彼が目をつけたのはアフリカ納豆(?)の「ダワダワ」。私は彼に呼ばれてナイジェリアへ飛び、40年ぶりに再会してしまった…。「20… https://t.co/qTcqnDtiOn ReplyRetweetFavorite
    • 自分の本は抜きにしても、紀伊國屋新宿店はいい。2Fにちゃんと「ノンフィクション」の棚があり、しかも国内・海外両方が収められている。社会問題・旅・各国事情に収まらない「ノンフィクション」としか言えない本がたくさんあるのだから。個人的… https://t.co/ZX1myE9Anw ReplyRetweetFavorite
    • 半年ぶりぐらいに紀伊國屋書店新宿本店に行ったら、『幻のアフリカ納豆を追え!』が巨大に展開されていて驚いた。こんな時代が来るとは…。いや、ありがたいことです。 ReplyRetweetFavorite
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