私の名は紅
公開日:
:
最終更新日:2012/05/28
高野秀行の【非】日常模様
前から気になっていたケン・フォレットの世界的ベストセラー『大聖堂』を読み始めたのだが、
物語はとくに面白くないうえ、なんといっても私がイギリスにも中世にも興味がなく、
とりわけヨーロッパのキリスト教には何一つ関心がないことを思い出した。
大聖堂を造るなんてどうでもいいがな。
50ページであっさり挫折し、トルコのノーベル賞作家であるオルハン・パムク『私の名は紅』(藤原書店)に転向した。
こちらは16世紀、オスマン帝国の都イスタンブールが舞台で、
宮廷の細密画師が流儀やイスラムの解釈をめぐって殺されるという
哲学的ミステリ。
地名や人名、イスラム用語などが一般の人にはとっつきづらいだろうし、
訳もこなれてないからあえてお薦めはしないが、
私にはとても面白かった。
☆ ☆ ☆
プロデュースしている大野更紗さんとポプラ社のSさんと、今後の展開について打ち合わせ。
連載中の『困ってる人』を書籍化したら絶対に話題の本になると確信。
大野さんは駆け出しの書き手とは思えない。
生まれついての作家だ。
本の雑誌の「探検冒険本」特集で角幡とまた対談。
彼の『空白の五マイル』(集英社)は重版がかかったという。
こっちも生まれつきの作家であり冒険家だ。
夜はアスクル忘年会。
飲み過ぎた。
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パムクは「新しい人生」というのが、現代トルコを知ってるととても面白いそうです!
ミョーな本とか変な秘密結社とか、何かを風刺してるのかな?と思ったのですが、よく分からず。
高野さんや小島先生なら「ふっふっふ…これはね…」と分かるのかな?