終戦インパクトー価値観の激変を越えて
公開日:
:
最終更新日:2012/05/25
つれづれ日記
アメリカで初の黒人大統領が誕生した。
どうしょうもない人たちがいる反面、ちゃんとした人たちも同じくらいいて、その両者が常に拮抗してドラスティックに舵を奪い合うのがアメリカの数少ない善い面かもしれない。
アメリカの評価を世界的に落としまくったブッシュの尻ぬぐいは大変だろうけれども、頑張って欲しい。
さて、ここ1ヶ月ほど、取材や演奏会、人の集まりなんかで70〜80代の人々と接する機会が何度かあった。
人生の先輩方々とお話しして思うのは、「人間としての強さが違う」ということである。
「タフ」と言い換えても良いし、「人間の土台がしっかりしている」ともいえる。とにかく、容易なことではへこたれない心の強さを、言葉や物事の考え方から感じ取れる。
体力的には弱っていても、だ。
ある人は私にこういって笑った。
「昨日まで
“鬼畜米兵”
“生きて虜囚の辱めを受けず”
だったのが、ある日を境に突然コロッと180度変わっちゃった。
兵隊も先生も新聞も身の回りの大人も、みーんな、前の日といってることが違う。
昨日まで正しいと思わされていたことがぜーんぶ否定されて、何が正しくて何が間違ってるのかも分からない日々を生きていたんだよ。僕たちは。」
日本の現代社会では、居住・職場環境の激変や、過剰な労働、さまざまなストレスをきっかけにして、精神を病む人々が急増しているが、ストレスのインパクトとしては1945年8月15日に勝るものは、それ以後、おそらく今のところないだろう。
彼らの思考には、きっと沢山のヒントがつまっているような気がするけれど、残念ながら私には言葉に昇華できるだけの分析力も筆力もない。
逆境に立ち向かうために必要なのは、どっかのサッカーの監督の言葉でも、スピリチャルなおっさんの言葉でもなく、案外身近にいるお年寄りとのたわいもない会話だったりするかもしれないのだ。
PR
関連記事
-
-
つい、作ってしまった〜イチゴのショートケーキ
先日、ツイッターで紹介した 「@nifty:デイリーポータルZ:プロに教わる超美味しい家ケーキのコ
-
-
相手の返事をどれだけ待てますか?デジタル時代にぐんぐん短くなる“待てる時間”
相手の返事や反応、いわゆるレスポンスに対する待ち時間は、インターネットの普及によって劇的に短くなりま
-
-
伊那北高校関東同窓会参加!
土曜日、年に一回ひらかれる同窓会の総会があったので出席してきた。 高校の同窓会自体は長野の地元
-
-
話の長い人は「10文字以内で述べよ」のルールを使ってみる
[/caption] 「10文字以内で述べよ」 これは、日本盛で営業マンをしていた頃、親
-
-
編集者から見たプロフェッショナル(1)フォトグラファー〜瞬間を切るとる魔術師たち〜
編集の仕事は、本や雑誌ごとに複数の人とチームを組み、最終的にひとつのものを作り上げます。 制作
-
-
得意分野の違う人たちとつながる面白さ
昨日は痛飲してしまった。 スタートが5時半だったので、何とか電車のあるうちに解散できたものの、気
-
-
自費出版で楽譜集や曲集本をつくりたい人に必要な、5つのステップ。やはりネックは○○○だった。
このブログにアクセスしてくる検索ワードのなかに「楽譜」や「著作権処理」「自費出版」といったキーワード
PR
- PREV
- 祝、創立4周年です。
- NEXT
- 本が本を呼ぶ
Comment
AGENT: Mozilla/5.0 (Windows; U; Windows NT 6.0; ja; rv:1.8.1.17) Gecko/20080829 Firefox/2.0.0.17
作曲家の高木東六氏を思い出しましたよ。
彼は敗戦後、日本音楽全体を批判したことで有名でした。
僕は彼の意見には賛同できないけど、敗戦はそれだけのインパクトを持ったものだったのでしょうね。
※追伸
メッセありがとうです。
いろいろ妄想がふくらんじゃって、まとめてからお返事します。
形になるんじゃないかなあ・・・・木管楽器用に特化して・・・。
AGENT: Mozilla/5.0 (Macintosh; U; Intel Mac OS X 10.5; ja-JP-mac; rv:1.9.0.4) Gecko/2008102920 Firefox/3.0.4
今日、また別の取材で、終戦インパクトを乗り越えた方に会いました。
やっぱりタフだなぁというのが印象。
しかも、その年でインターネットもメールもこなし、大人になってから勉強した英語をものにし、海外とのやりとりも通訳無しでできるほど。
自分はまだまだだなぁと痛感しました。
おのPさん>僕の方もアイデアばっかりですみません<(_ _)>