出版ラッシュ
公開日:
:
最終更新日:2012/05/25
つれづれ日記
3月になり、知人の作家2人が立て続けに新刊を発売しました。
2人はお互い良き友であり、良き飲み相手(?)であり、そして夫婦でもあるのですが、2人とも本当に素晴らしい才能をお持ちです。

高野秀行「ミャンマーの柳生一族」
まったくもう、タイトルだけでネタのような本ですが、内容もむちゃくちゃ面白い。ミャンマーの軍事政権を江戸時代の柳生一族にみたて、高野さんの真骨頂である「脱力系爆笑文体」により、人前でも我慢出来ずついニヤニヤしてしまいます。
装丁を担当した福住さんは、あの必殺仕事人の題字を書いている書家にタイトル文字をお願いしたそうで、哀愁を帯びたカバーと高野ワールドが、柳生一族の活躍(?)を一層味わい深いものにしてくれます。

片野ゆか「愛犬王 平岩米吉伝」
昭和の初期、自由が丘に数十匹の犬と共に生活し、犬の生態を研究する傍ら、犬に惚れ込むあまり、犬と同類であるオオカミやらジャッカルをも飼育して銀座に「散歩」へ出かけてみたり、現在ちまたに溢れる「動物文学」というカテゴリーを作り出したりと、「犬」を愛した奇人、平岩米吉について書かれた本です。
小学館ノンフィクション大賞を受賞した同作は当初「昭和犬奇人 平岩米吉」として書き上げられましたが、「タイトルがわかりにくい」と、「愛犬王」になったとか。
犬好きなら絶対押さえておきたい一冊でしょう。
4月からの発売とのことですが、早いところだと明日明後日くらいから並んでいるようです。
桜咲く小春日和の青空の中、ビールでも飲みながら読書なんていかがでしょうか。
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Comment
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こりゃ2冊とも読むしかないぜ!
早く読みたい!
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「ミャンマーの柳生一族」は、先週八重洲ブックセンターに
置いてあるのをみましたよ♪どちらも面白そうですね。
AGENT: Mozilla/4.0 (compatible; MSIE 5.0; Mac_PowerPC)
片野さんの方はまだ手に入れていませんが
「ミャンマーの柳生一族」はお勧めの面白さです。
ミャンマーの謎がどんどん解けて、しかも抱腹の高野節は健在。
これまでの作品とは違った魅力ですよ。
売れる。。。と思うんだけどねー。
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小林 純さん、やじのすさん、アジケトさん
放置プレイでごめんなさいでした。
我が家は二冊とも読み終わり、嫁は仕事先、私は実家を洗脳中です。
ミャンマー〜は、装丁・本文デザインもすばらしい!。もちろん文章も最高。
内藤会長は「もういい加減小説書いても良いんじゃないか、頼む」と懇願しておられました。
愛犬王〜ですが、白日荘(作品に出てくる舞台、犬用に購入した千坪の土地と自宅)は現在も自由が丘にそのままの規模で残っているとのこと。
自由が丘に千坪ですよ、みなさん見てみたいと思いませんか?