豚はいらねえだろ
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最終更新日:2012/05/28
高野秀行の【非】日常模様
「小説すばる」(4月号)の平山夢明と本谷有希子の対談がめっぽう面白い。
本谷さんはごく普通だが、平山さんが常軌を逸している。
彼はメディアに出るときはたいがい「怖い話」をするが、実際にはどんな話でも
異常におもしろい。
ここでは「お金」にまつわる話であったが、私がいちばん受けたのは
「お金もいらない、プレゼントもいらないっていう即身仏みたいな女も、いったんブランドものをあげたらチャクラが開いて何でもほしがるようになった」(要約)というところ。
「一度チャクラが開いちゃうと、もう駄目なわけ。レストランも高いところじゃなきゃ嫌、服もブランド、ホテルに泊まりたいの、ヘリコプターがほしいだの、豚が飼いたいだの。
いらねえだろ、豚は」
って、最後の「豚」は、ウチザワ副部長のことじゃん。
あの人も実はチャクラが開いていたのか?
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