*

オモロイ坊主

公開日: : 最終更新日:2012/05/28 高野秀行の【非】日常模様


土曜日、「オモロイ坊主」こと藤川和尚を囲む会の新年会に参加させていただく。
藤川和尚はかつてタイで地上げ屋をやっていた海千山千のコワイ社長だったらしいが、
なぜか51歳で出家してしまい、
67歳の現在、日本では稀な上座部仏教の僧侶をしている。
私の義弟は在野のタイ研究者というかタイ・マニアであり、
その縁で藤川和尚にお世話になっているのでご挨拶にいった次第。
会ってみれば、関西弁で毒舌を吐くけれど、ひじょうに面白い坊さんだった。
うつ病、引きこもり、不登校、その他、何でも問題を抱えた人たちの支援活動などもやっているらしい。
掃き溜めのような定時制高校に講演に行き、
「なんでも好きなことをしたらええ。人殺しでもええ」とかまして、
生徒と先生の度肝を抜くという話には笑った。
オモロイ坊主というより、アブナイ坊主だ。
私も早くそのくらいの境地になりたい。
藤川和尚は瞑想の会もやっているという。
一度行って見たい。

関連記事

no image

ジプシーのヒンディー語

旧ユーゴのエミール・クストリッツァ監督「白猫・黒猫」をDVDで観た。 セルビア付近とおぼしき土地に住

記事を読む

no image

「アフリカにょろり旅」

今、発売されている「本の雑誌」(雨合羽潜水号)の連載(「高野秀行の辺境読書」)で、こんな本をとりあげ

記事を読む

no image

名画と辺境

半分壊れたパソコンを辛抱して使っていたが、 この度やっと新しいものを買った。 今度は奮発してDVD

記事を読む

no image

原宏一氏と対談

新宿のナイジェリア料理店で異能の小説家・原宏一氏と対談。 原さんは昨年、『床下仙人』で「啓文堂おすす

記事を読む

no image

名探偵クイズ

うっかりしていたのだが、5月に本の雑誌社から『作家の読書道3』が刊行されていた。 柳広司、阿部和重

記事を読む

no image

イラクからブータンの週末

土曜日、新宿二丁目の「タイニイアリス」という小劇場に、イラクの劇団「ムスタヒール」を見に行く。 テー

記事を読む

no image

バングラの名店

私はインド・レストランに入ることができない。 「インド」を感じながらではとても平常心で食事ができない

記事を読む

no image

草思社倒産

草思社が事実上、倒産した。 あれだけコンスタントにベストセラーを出し、 一時は幻冬舎と並んで新聞で紹

記事を読む

no image

パキスタンの辺境

週刊プレイボーイのインタビューで集英社の会議室に行ったら 探検部で3年先輩のTさんがふらっと現れた。

記事を読む

no image

再結成?

携帯が鳴り、着信記録を見ると「公衆電話」。 いったい誰かと思ったら、探検部の後輩で、ワセダの三畳時代

記事を読む

Comment

  1. komari-ko より:

    AGENT: Mozilla/4.0 (compatible; MSIE 6.0; Windows NT 5.0; .NET CLR 2.0.50727)
    会うだけで元気をもらえそうな豪快な方ですね。
    >私も早くそのくらいの境地になりたい。
    もうなってると思いますが(笑)なぜか高野さんは無茶してても
    とてもまともな人に見えるんですよね。
    不思議です。そういう人少ないですよ、きっと。

Message

メールアドレスが公開されることはありません。

no image
イベント&講演会、テレビ・ラジオ出演などのご依頼について

最近、イベントや講演会、文化講座あるいはテレビ・ラジオ出演などの依頼が

ソマリランドの歌姫、来日!

昨年11月に、なんとソマリランド人の女性歌手のCDが日本でリリ

『未来国家ブータン』文庫はちとちがいます

6月23日頃、『未来国家ブータン』が集英社文庫から発売される。

室町クレージージャーニー

昨夜、私が出演したTBS「クレイジージャーニー」では、ソマリ人の極

次のクレイジージャーニーはこの人だ!

世の中には、「すごくユニークで面白いんだけど、いったい何をしている

→もっと見る

    • アクセス数1位! https://t.co/Wwq5pwPi90 ReplyRetweetFavorite
    • RT : 先日、対談させていただいた今井むつみ先生の『言語の本質 ことばはどう生まれ、進化したか』(秋田嘉美氏と共著、中公新書)が爆発的に売れているらしい。どんな内容なのかは、こちらの対談「ことばは間違いの中から生まれる」をご覧あれ。https://t.c… ReplyRetweetFavorite
    • RT : 今井むつみ/秋田喜美著『言語の本質』。売り切れ店続出で長らくお待たせしておりましたが、ようやく重版出来分が店頭に並び始めました。あっという間に10万部超え、かつてないほどの反響です! ぜひお近くの書店で手に取ってみてください。 https:/… ReplyRetweetFavorite
    • RT : 7月号では、『語学の天才まで1億光年』(集英社インターナショナル)が話題の高野秀行さんと『ムラブリ』(同上)が初の著書となる伊藤雄馬さんの対談「辺境で見つけた本物の言語力」を掲載。即座に機械が翻訳できる時代に、異国の言葉を身につける意義について語っ… ReplyRetweetFavorite
    • オールカラー、430ページ超えで本体価格3900円によくおさまったものだと思う。それにもびっくり。https://t.co/mz1oPVAFDB https://t.co/9Cm8CjNob8 ReplyRetweetFavorite
    • 文化背景の説明がこれまた充実している。イラク湿地帯で食される「ハルエット(現地ではフレートという発音が一般的)」という蒲の穂でつくったお菓子にしても、ソマリランドのラクダのジャーキー「ムクマド」にしても、私ですら知らなかった歴史や… https://t.co/QAHThgpWJX ReplyRetweetFavorite
    • 最近、献本でいただいた『地球グルメ図鑑 世界のあらゆる場所で食べる美味・珍味』(セシリー・ウォン、ディラン・スラス他著、日本ナショナルジオグラフィック)がすごい。オールカラーで写真やイラストも美しい。イラクやソマリランドで私が食べ… https://t.co/2PmtT29bLM ReplyRetweetFavorite
  • 2024年10月
    « 3月    
     123456
    78910111213
    14151617181920
    21222324252627
    28293031  
PAGE TOP ↑