本日発売。自分にとっては世にも奇妙な本
公開日:
:
高野秀行の【非】日常模様

『世にも奇妙なマラソン大会』(集英社文庫)、本日発売です。
私はたいていすごく苦しんで原稿を書いている。
原稿用紙2,3枚(1000字前後)のエッセイですらそうだ。
ところがごく稀にすらすら書ける原稿があり、それが『ミャンマーの柳生一族』と
この『世にも奇妙なマラソン大会』に収められた各中編だ。
『世にも~』に書いた話は、どれもひじょうに書きやすい題材だったうえ、
枚数をまったく気にしないで好きなように書けた。
なので、どれも一筆書きのように伸びやかである。
一篇だけでなく、全てがそうであるというのがさらに珍しい。
私にとっては世にも奇妙な本なのであったが、今読み返しても、
ゆったりと楽しんで書いているムードが伝わってくる。
おそらくあと数年はこんな原稿は書けないと思うので、
ご興味がおありの方はご覧下さい。
関連記事
-
-
落語界の奇才、小説もいけるのか!
春風亭昇太がリーダー役を務める創作話芸アソーシエーション、略してSWA。 私は昇太さんの独演会も好き
-
-
『メモリークエスト』文庫の装丁はすばらしい!
『メモリークエスト』(幻冬舎文庫)の見本が届いた。 単行本のカバーは正直言って気に入らなかったが、
-
-
お祓いしたくなるほどの夏休み
宮田部長、杉江さんと一緒に行った「エンタメノンフ文芸部シュノーケル分科会奄美合宿夏休みデラックス篇
-
-
『猛き箱舟』をうっかり再読
いろんな仕事がたまっているのに、船戸与一の大作『猛き箱舟』を読んでしまった。 西サハラを舞台にして
-
-
室町クレージージャーニー
昨夜、私が出演したTBS「クレイジージャーニー」では、ソマリ人の極めて独特な倫理観や世界観をお話
-
-
『「本の雑誌」炎の営業日誌』は「脳内三国志」だ!!
土曜日の夕方、昼寝をしていたら、杉江由次『「本の雑誌」炎の営業日誌』(無明舎出版)が届いた。 これは
-
-
魅惑のロシアン・クリスマス
先週末はロシアン・クリスマスを堪能した。 ロシア正教はグレゴリウス暦でなく、もっと古いユリウス暦を使
- PREV :
- 移住するなら盛岡がいい
- NEXT :
- 角幡唯介との対談本・本日発売



Comment
高野さんに朗報です。ライブドアニュースに載っていました。
ウォッカ・ラム酒・カクテルなどの各種アルコールを粉末にすることでお手軽に持ち歩けるようにし、水と混ぜるだけでなく、食べ物の上に振りかけることもできるという粉末アルコールが市販に向けてアメリカ合衆国連邦政府の認可を得たことが判明しました。
http://news.livedoor.com/article/detail/8757406/
早速買いました。(新刊ではなく文庫ですいません・・・)
今読んでいるところです。いやあ、やっぱり高野さんの本は面白い。仕事で疲れた体への清涼剤です。元気もらってます。