*

ねえ、せんせえ、キスしてあげる!

公開日: : 最終更新日:2012/05/28 辺境お宝写真


辺境お宝写真<3>
 1992年から93年、私はタイ国立チェンマイ大学で日本語講師をしていた。
 タイはオカマが多いことで知られるが、ことにチェンマイは「メッカ」と呼んでもいいほどである。
 大学で、私は学生だけでなく、観光ガイドにも日本語を教えていた。
 その中にもオカマは何人もいた。
 ガイドへの日本語コースが終わったあと、打ち上げパーティでは、オカマ美人コンテストが開催された。
 優勝したのは、意外や意外。いかにもオカマ然とした連中ではなく、まじめで目立たないふつうの男性ガイド…と思っていた人だった。
 優勝が決まると、彼は「せんせえー!」と私のところに駆け寄ってキスしようとするので、私は必死に逃げた。
 嬉しそうな顔に見えるかもしれないが、錯覚である。

関連記事

no image

幻の幻覚剤ヤヘイ

辺境お宝写真<8> 私は「幻」という言葉に弱い。 だから「幻の幻覚剤ヤヘイ」というものがある

記事を読む

no image

纏足(てんそく)の老婆は実在した!

辺境お宝写真<5>  昔むかし、中国がまだ清と呼ばれていたころ、纏足(てんそく)という習慣があった

記事を読む

no image

「ピグミー」が撮った写真

辺境お宝写真<4> かつて「ピグミー」と呼ばれていたが、今ではこの言葉が差別語となってしまい、なん

記事を読む

no image

インディアン、ウソつかない

お宝写真・ビルマロード特集<1> 場所・ナムカム(中国国境近く) ミャンマーで走っている車の大半は

記事を読む

no image

エチオピアン・ハードボイルド

 エチオピアの荒野を旅していたときのことだ。  乾いた風と孤独の魂が私に一滴のアルコールを求めさせ

記事を読む

no image

写真で見る「客家の里」

「怪しいシンドバッド」お買い上げありがとうございます。 読者のみなさんにはお詫びせねばならないこと

記事を読む

no image

世界のHANDAは10年保証

お宝写真・ビルマロード特集<3>カチン州・ミッチーナ ミャンマーは自由の国である。 アメリカなんて

記事を読む

no image

胎盤ゲットの巻

辺境お宝写真<7>  1993年暮れ、中国・大連で念願の胎盤をゲットした。  長らく探しただけにそ

記事を読む

no image

カンフー茶芸

 昨年、周星馳の「少林サッカー」がヒットしたおかげで、香港および中国では、サッカーをはじめ、車の駐車

記事を読む

no image

全身刺青おやじ

お宝写真・ビルマロード特集<4> カチン州・タナイにて ミャンマーでは刺青を入れている人をよく見か

記事を読む

Comment

  1. わたる より:

    AGENT: Mozilla/5.0 (Macintosh; U; PPC Mac OS X; ja-jp) AppleWebKit/125.5.5 (KHTML, like Gecko) Safari/125.12
    おっと、こりゃ美味しい写真ですね。
    心なしどころか、「まんざらでもない」というキャプションがピッタリきそうな写真ですよ(笑)。

  2. NONO より:

    AGENT: Mozilla/4.0 (compatible; MSIE 6.0; Windows NT 5.1)
    高野氏は本当に凄い人で、常々、あやかりたいものだ、
    と思ってました。
    でも、今回の件に関しては、心底、羨ましくない。
    オレはオトコは嫌だ!
    どんなにキレイに見えても、
    オトコだけはイヤだ!
    どんなにモテなくてもオトコだけはイヤなんじゃ〜。
    でも、「オカマは情が深い」
    って言いますよね。
    やっぱりオカマと言えど、根は男。
    男の方が、性根は優しい、ということですな。
    女の方が、冷静、冷徹、冷酷ですもんね。
    「オンナとアフリカは最期の最期まで信じちゃいけない」
    と「野々山語録」にもあります。
    そいでもやっぱりオレは、アフリカとオンナが好きです。
    しょうがないですね、オレ、オトコだから。

Message

メールアドレスが公開されることはありません。

no image
イベント&講演会、テレビ・ラジオ出演などのご依頼について

最近、イベントや講演会、文化講座あるいはテレビ・ラジオ出演などの依頼が

ソマリランドの歌姫、来日!

昨年11月に、なんとソマリランド人の女性歌手のCDが日本でリリ

『未来国家ブータン』文庫はちとちがいます

6月23日頃、『未来国家ブータン』が集英社文庫から発売される。

室町クレージージャーニー

昨夜、私が出演したTBS「クレイジージャーニー」では、ソマリ人の極

次のクレイジージャーニーはこの人だ!

世の中には、「すごくユニークで面白いんだけど、いったい何をしている

→もっと見る

    • アクセス数1位! https://t.co/Wwq5pwPi90 ReplyRetweetFavorite
    • RT : 先日、対談させていただいた今井むつみ先生の『言語の本質 ことばはどう生まれ、進化したか』(秋田嘉美氏と共著、中公新書)が爆発的に売れているらしい。どんな内容なのかは、こちらの対談「ことばは間違いの中から生まれる」をご覧あれ。https://t.c… ReplyRetweetFavorite
    • RT : 今井むつみ/秋田喜美著『言語の本質』。売り切れ店続出で長らくお待たせしておりましたが、ようやく重版出来分が店頭に並び始めました。あっという間に10万部超え、かつてないほどの反響です! ぜひお近くの書店で手に取ってみてください。 https:/… ReplyRetweetFavorite
    • RT : 7月号では、『語学の天才まで1億光年』(集英社インターナショナル)が話題の高野秀行さんと『ムラブリ』(同上)が初の著書となる伊藤雄馬さんの対談「辺境で見つけた本物の言語力」を掲載。即座に機械が翻訳できる時代に、異国の言葉を身につける意義について語っ… ReplyRetweetFavorite
    • オールカラー、430ページ超えで本体価格3900円によくおさまったものだと思う。それにもびっくり。https://t.co/mz1oPVAFDB https://t.co/9Cm8CjNob8 ReplyRetweetFavorite
    • 文化背景の説明がこれまた充実している。イラク湿地帯で食される「ハルエット(現地ではフレートという発音が一般的)」という蒲の穂でつくったお菓子にしても、ソマリランドのラクダのジャーキー「ムクマド」にしても、私ですら知らなかった歴史や… https://t.co/QAHThgpWJX ReplyRetweetFavorite
    • 最近、献本でいただいた『地球グルメ図鑑 世界のあらゆる場所で食べる美味・珍味』(セシリー・ウォン、ディラン・スラス他著、日本ナショナルジオグラフィック)がすごい。オールカラーで写真やイラストも美しい。イラクやソマリランドで私が食べ… https://t.co/2PmtT29bLM ReplyRetweetFavorite
  • 2024年11月
    « 3月    
     123
    45678910
    11121314151617
    18192021222324
    252627282930  
PAGE TOP ↑