宿坊ライター?デビュー
公開日:
:
最終更新日:2012/05/25
今日のお仕事
4月、GW間近だというのに、まだ雪残る長野は戸隠に、私はいた。
ムシムシ、ジメジメしている梅雨まっただ中の東京にいて、今思い出すとパラダイスのような涼しさ・・・。いや、雪も降っていたし、峠では0度になっていたから、あれはあれできつかった。
スキーシーズンも終わり、GWにも入っていない。そんなタイミングで彼の地を訪れる理由といえば・・・取材しかない。
戸隠といえば、戸隠神社。そして「戸隠そば」のブランドで知られるほど、そばが有名である。前の週に編集部から連絡があり、バタバタのスケジュールで戸隠行きが決まった。
テーマは宿坊。戸隠のメインは「そばで行きます!」とのこと。
私は長野県出身。なのに、そばアレルギー持ちだ。
かくして、長野新幹線に揺られ、長野駅で待ち合わせたカメラマンさんの車に同乗。
冬のような戸隠へ。
宿坊といえば、高校時代、吹奏楽部のコンクール県大会に出るため、前日泊まっていた善光寺の宿坊を思い出す。ほとんど民宿なのだが、料理が精進なのと、朝晩に“お勤め”と呼ばれる、読経の儀式があるという点が大きく異なっていた。
戸隠は神社の宿坊ということで、祀られているのは神様であり、お祈りも神式。
しかし、それも過去をひもといていくと、もともとは「戸隠権現」という神仏混淆の神様であり、限りなく仏式であったものが、明治に各地で起こった廃仏毀釈の煽りをうけて、神式に変わったというのが実状である。
その名残は、宿坊の中にも見られ、最近まで院号(宿坊の、お寺としての名前)を彫った額の上に、書がべったりと貼られていたり、かつて宿坊で祀られ、廃仏毀釈の難を逃れた仏像が最近になって戻ってきたりしている。
戸隠の宿坊「極意(ごくい)」の院号、徳善院の額には、明治天皇行幸に先だって訪れた岩倉具視の書が上から貼られていて、つい最近、表具師へ修繕に出した際にわかったという。
と、いったような濃い話を2日まるまるかけて聞き取り、そば打ちもどうにか蕁麻疹のでることなく取材ができた。
原稿も書き終わり、すでに彼方のことになっていたけれど、番組のほうは、今週の木曜日7月8日(木)放送である。
月日の経つのはほんとにはやい。
趣味工房シリーズ
直伝 和の極意
仏像・精進料理・写経とっておきの宿坊を楽しむ!
吉田さらさ 講師
定価 1,050円 (本体1,000円)
2010年5月25日 発売
PR
関連記事
-
「すごい人たち」に共通すること
先日、丸1日かけて聞き取り取材をしていて、相手からポロっと出てきた言葉が頭の中でグルグルとリフレイン
-
BONIA ニュー・コレクション・ラン・ウェイ
事前情報が殆ど無いまま、カメラ機材だけ持ってプレス会場にいったらびっくり。 ゲストの一人にケリー
-
あっ、決算月だった・・・。
2008年に入ってから、とにかく月日が早い。あっという間に4月だ。 去年から取りかかっているユー
-
沖縄三線で弾く 島唄弾き語りベスト20 Vol,3 制作開始
三線(さんしん)と一五一会(いちごいちえ) 今日から3月、さっそく新しい仕事に取りかかります。 私
-
さすがに2冊同時はきつかった。。。
新しい年度に入り、桜も咲いた。 めでたい。 さて、その年度末、わたしは燃え尽きていた。 チャ
-
和楽器からワールドミュージックまで
今日は朝から、このブログとの格闘でスタート。 何を格闘していたのかはまた書くとして、結局午前中は勝敗
-
初執筆「日本の名山」完成
12月から取りかかり、ほぼ6ヶ月をかけて制作に携わった「日本の名山」(ユーキャン)が完成した。
PR
- PREV
- ショパンテキスト責了
- NEXT
- ショパンテキスト発売!