*

謎の怪魚ウモッカ!

公開日: : 最終更新日:2012/05/28 高野秀行の【非】日常模様

突然、魂の叫びを発したところ、いろいろとおもしろそうな「探し物」関連のコメントをいただいた。
その中で、りーだーさんに教えてもらった「インドの謎の怪魚・ウモッカ」というのが凄かった。
私はネットに疎いので全然知らなかったが、今ネット上で大人気のUMA(未確認動物)らしい。
主催しているのは「謎の巨大生物UMA」というサイト。
われらがムベンベ探検隊の話も載っているし、それどころかわれらがノノさんが手記を寄せている。
http://homepage3.nifty.com/Daiou3/
さて、「ウモッカ」である。
体長約2メートル、全身をパイナップルのような棘のあるウロコで覆われ、まるで爬虫類が魚になったような異様な姿をしているという。
1997年ごろ、ハンドルネーム「モッカさん」という人がたまたまインドの浜辺で漁師が網から引き上げているのを目撃、そのスケッチをサイトに載せたのが始まりである。
モッカさんの魚=ウオ・モッカ=ウモッカという順序で命名されたとか。
もし、このスケッチどおりの魚が見つかれば、古代魚の生き残りもしくは爬虫類から進化した魚(?!)かもしれず、シーラカンス以上のインパクトを世界に与えるはずだという。
このサイトの主催者は生物学ではないが、れっきとした科学研究者で(どうも医学博士らしい)、他に意見を寄せている人々の中にも研究者が少なからずいる模様。
しかも、ネットを通じて集まった同志が、それぞれ科学的な意見を出し合い、あげくには著名な古生物学者にまでスケッチを見せ、興味をそそったりもしている。
しかし、惜しむらくは、まだ誰も現地で調査をしていない。
同志のひとりがインド出張のついでにたった一日だけ現場を見てみただけである。
それから、すでに8年あまりが経過しているが、ネット上ではますます盛り上がっているが調査の方は何も進展がない様子である。
サイト主催者は、ウモッカが目撃されたインドの町の名前を伏せている。
ベンガル湾に面しており、日本人旅行者もふつうに行く場所だということはわかるが、どの辺かは判断できない。
地名を伏せているのは、ウモッカ目当てにどっと日本人旅行者が押し寄せ、地元の人たちが迷惑することだという。賢明な判断だと思うが、結果的にはサイトの同志(ウモッカ調査団という名称がついており、「電車男」の掲示板みたいな結束をもっている)が行かなければこのままずーっとウモッカ調査は行われないだろう。
ぜひ、その辺の詳しい事情を知りたいと思いメールを出したのだが、返事は自動返信だった。
同サイトは毎日のアクセスが1万件を超え、大量のメールが毎日届くので、いちいち返事など出せない。もっと言えば、メールチェックをするにも一カ月くらいかかるらしい。
「行列のできる〜」みたいな状態だ。
下手すると私のメールも埋もれてしまうかもしれないし、だいたい一カ月も待てない。
私は日本で最もUMA探しの経験が深い人間であり、インドには専属のヒンディー語通訳も所有しているし、うってつけの人材だ。
というか、すっごくそのウモッカとやらを探したい。
しかし、ウモッカ調査団とコンタクトがとれない。
何か方法がないもんだろうか…。

関連記事

no image

困ってる人

仕事場である「辺境ドトール」の店長となぜか横浜本牧に海釣りに行った。 というか店長に連れて行ってもら

記事を読む

no image

「幻獣ムベンベ 早稲田大学探検部コンゴ行」

7月12日発売のヤングチャンピオン誌で、いよいよマンガ版「ムベンベ」が始まる。 正式なタイトルは「

記事を読む

no image

アブディン(マフディ)結婚

古い友人で、スーダンから来た盲目の留学生のアブディンが このほどめでたく結婚し、私もお披露目のパー

記事を読む

no image

怪獣奇書、出版したい人は手をあげて!

昨日、トルコの怪獣についての奇書を紹介したら 「その本が読みたい」というコメントがあった。 私も実は

記事を読む

no image

ムスリム力士のことを考えて仕事が手に着かない

ツイッターでもちょっと書いたけど、大嶽部屋に入門したエジプト人力士アブディラーマン(アブディラフマン

記事を読む

no image

大久保小学校に未来をみた

今週も忙しいような、ぼんやりしていたような、なんとも言えない気分のまま過ぎた。 印象に残ったのは、

記事を読む

no image

銀河ヒッチハイク・ガイド

 「しばらく新刊を断ち、家にある未読の本を読もう」という“新刊ラマダン”をやっていたが、実はユーフ

記事を読む

no image

また「テレビみたい」と言われるんだろう

日曜日の朝刊のテレビ欄で知ったのだが、 「ウルルン」の後番組として「地球感動配達人」とかいう番組がは

記事を読む

カーンとハーン

「すごくおもしろそう」と妻が買ってきたインド映画「マイネーム・イズ・ハーン」。  DVDの表紙を見

記事を読む

no image

釣りに失敗する

本の雑誌の杉江さんに新宿で会ったので、昨日思いついたばかりの「儲け話」をもちかけてみた。 すると、彼

記事を読む

Comment

  1. りーだー より:

    AGENT: Mozilla/4.0 (compatible; MSIE 6.0; Windows NT 5.1)
    やった!!
    乗り気になってくださいましたね!!
    ううっ、できることならボクもついていきたい!!!

  2. AGENT: Mozilla/4.0 (compatible; MSIE 6.0; MSN 2.5; Windows 98)
    りーだーさん、紹介サンクスです。
    ついて来れますよ!!!ちょっと更新しました。
    高野さん、今度電話します。
    貴兄の活力、行動力、恐るべき!!!

  3. タカノ より:

    AGENT: Mozilla/4.0 (compatible; MSIE 6.0; Windows NT 5.1; SV1)
    >さくだいおうさん、
    お電話お待ちしてます!
    >りーだーさん、
    こちらも紹介サンクスです!

Message

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

デビュー35周年記念・自主サバティカル休暇のお知らせ

高野さんより、「デビュー35周年記念・自主サバティカル休暇」のお知らせ

no image
イベント&講演会、テレビ・ラジオ出演などのご依頼について

最近、イベントや講演会、文化講座あるいはテレビ・ラジオ出演などの依頼が

ソマリランドの歌姫、来日!

昨年11月に、なんとソマリランド人の女性歌手のCDが日本でリリ

『未来国家ブータン』文庫はちとちがいます

6月23日頃、『未来国家ブータン』が集英社文庫から発売される。

室町クレージージャーニー

昨夜、私が出演したTBS「クレイジージャーニー」では、ソマリ人の極

→もっと見る

  • 2025年11月
     12
    3456789
    10111213141516
    17181920212223
    24252627282930
PAGE TOP ↑