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ミスター珍じゃないだろ!

公開日: : 最終更新日:2012/05/28 高野秀行の【非】日常模様

今月の20日ごろ発売になる「怪しいシンドバッド」(集英社文庫)の見本が届いた。 表紙のイラストは、アニメにもなった「茄子 アンダルシアの夏」の漫画家・黒田硫黄氏。派手で意味不明だけど爽やかな感じが中身とぴったり合っている(と信じたい)。
 これなら平積みにしても目立つからきっと売れることだろう(と信じたい)。
 帯の文句は「命知らず 無茶しすぎ!」。
 解説を書いてくれた大槻ケンヂ氏の文章から編集者の人が選んだものだが、これでますます私の人間性が誤解されるだろう(とは信じたくない)。
 さっそく、新宿ゴールデン街の「深夜+1」へ行き、マスター兼オーナーの内藤陳・日本冒険作家協会会長に進呈してきた。
会長に「サインしてよ」と頼まれたはいいが、「陳」を「珍」と書きそうになって冷や汗をかいた。プロレスファンの私は、両方とも顔クシャ系である内藤陳会長とミスター珍が、一瞬ごっちゃになってしまったのだ。
 あー、やばかった。

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Comment

  1. BUFF より:

    AGENT: Mozilla/4.0 (compatible; MSIE 6.0; Windows NT 5.1; SV1; .NET CLR 1.1.4322)
    高野様、皆様、初めまして。
    BUFFと申します。
    あの日、深夜+1でドア際にいたぶーであります。
    お話、面白かったです。
    高野様の御作は未読でありましたので、「早稲田三畳青春記」を買ってきました。楽しく拝読しております。
    実は私、86年から90年にかけて早稲田界隈を徘徊しておりましたので、どこら辺あたりかなぁなどと思い出しながら読んでいます。
    それでは失礼いたします。

  2. わたる より:

    AGENT: Mozilla/5.0 (Macintosh; U; PPC Mac OS X; ja-jp) AppleWebKit/125.5.5 (KHTML, like Gecko) Safari/125.11
    BUFFさん、こんにちは。
    マスクをされていましたが風邪の具合はいかがですか?
    高野秀行ウイルスはじわじわと、そして確実に効いてきますので注意が必要です。
    私も「ワセダ」を入り口に高野本を買いあさっては読むという症状に悩まされております。

  3. 二村 より:

    AGENT: Mozilla/4.0 (compatible; MSIE 5.0; Mac_PowerPC)
    Buffさん わたるさん、こんにちは
    深夜プラス1では高野さんの隣におりました
    自称『ミャンマーではジャッキーチェン』の一般常識人二村です。
    もし間違いでなければBuffさんのホームページはなんどか訪問させていただいています。今後ともよろしくお願いします。
    さて、お店で、新宿鮫さんのお友達が主張していた
    『ムベンベはサイだ』説について、
    高野さんの見解が『怪しいシンドバッド』で表明されております。
    さすが!

  4. BUFF より:

    AGENT: Mozilla/4.0 (compatible; MSIE 6.0; Windows NT 5.1; SV1; .NET CLR 1.1.4322)
    わたる様、二村様、レスどうもありがとうございました。
    わたる様、風邪はほぼ抜けましたが、マスクするのが良い感じなのでまだマスクは着けています。ここんとこ、なんかマスクな気分であります。
    二村様、拙文をお読みとは汗顔の至りであります。
    今後ともよろしくお願いいたします。
    「ワセダ三畳青春記」、読了しました。
    面白かったです。
    面白いエピソード、そして、それを語る高野さんの語り口、楽しみました。
    そして、早稲田界隈の風景。
    作中のデートスポットだった公園、私も好きな場所でした。
    次は「怪しいシンドバッド」を読もうかなと思っています。
    ではでは。

  5. NONO より:

    AGENT: Mozilla/4.0 (compatible; MSIE 6.0; Windows NT 5.1)
    屋久島のNONOと申します。Buffさん わたるさん、二村さん始めまして。
    一応、高野氏の先輩になります。(と思います。学校は違うのですが)
    高野君がどう思っているのか?は判りませんが。
    88年のコンゴドラゴン調査の時に同行した者です。
    本名、野々山富雄といいまして、屋久島で暮らしております。
    以後よろしくお願いいたします。
    ところで「ムベンベ=サイ」説について、「シンドバット」に
    書かれているということですが、以前の新書版にはないようなので、
    文庫版の書き下ろしコメントということでしょうか?
    ああ、文庫本も買わにゃいかん。
    高野ファンとしては、また金を使わされるなあ。
    でも、高野君には早くメジャーになってもらって、
    「あの高野秀行の本にオレも出てるんだぜ!」
    と女の子に自慢したいので、
    高野君、もっと売れて一流になってください。お願いします。
    しかし、オレがここで言いたいのはそんなことじゃない。
    黒田硫黄氏の表紙です。
    黒田氏はオレもファンなので喜ばしいことだが、
    くっついてるお腹の見える、ボイン(死語)の女の子が気になる!
    そういう事実はないはずだ!
    それとも隠してそーゆーオイシイコトがあったのか!
    コラ!高野!キリキリ白状せい!
    高野もなんだかんだ言いながらキレイなヨメさんをもらい、
    本も何冊も出し、幸せではないか!
    上を見ればキリがないが、下を見れば野々山がいる。
    そういう妬み暴言で書き込みさせていただきましたNONOです。

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    • オールカラー、430ページ超えで本体価格3900円によくおさまったものだと思う。それにもびっくり。https://t.co/mz1oPVAFDB https://t.co/9Cm8CjNob8 ReplyRetweetFavorite
    • 文化背景の説明がこれまた充実している。イラク湿地帯で食される「ハルエット(現地ではフレートという発音が一般的)」という蒲の穂でつくったお菓子にしても、ソマリランドのラクダのジャーキー「ムクマド」にしても、私ですら知らなかった歴史や… https://t.co/QAHThgpWJX ReplyRetweetFavorite
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