高野はぐれノンフィクション軍団に新メンバーが加入
公開日:
:
最終更新日:2014/10/01
高野秀行の【非】日常模様
前作『バウルを探して 地球の片隅に伝わる秘密の歌』(幻冬舎)で新田次郎文学賞を受賞した川内有緒(かわうち・ありお)さんが9月7日に新作を刊行する。
題して『パリの国連で夢を食う。』(イースト・プレス)。
もともとこの作品は北尾トロさんの雑誌「レポ」に掲載された短いレポートだった。
読むと、とても面白いのでぜひ単行本にすべきと思い(少し紆余曲折はあったがそれは省き)、
私の『移民の宴』を担当してくれ、現在はイースト・プレスに勤めているKさんを紹介した。
その後はとんとん拍子で執筆が進み、この度見事に単行本に仕上がった。
大野更紗さんやアブディンのときとちがい、今回私はプロデュースをしていない。
ゲラを読んで二、三アドバイスしたくらい。あ、あと題名は私が考えたが。
でも、酔狂な有緒さんは「高野はぐれノンフィクション軍団」入りを熱望してらっしゃるので、
新メンバーとして認定することにした。
有緒さんの書くものはなんというか、読んでいると世界が広がる感じがする。
例えば、最近私は仕事仕事で、ろくに旅にも出られないし、日本国内にいるとどんどん視野が狭まってくるのだが、それがパーン!と広がり、胸の奥まで酸素を吸ったような気持ちになる。
仕事や生活にくすぶり、酸欠気味の人は、ぜひご一読を。
それから、9月21日(日)に下北沢B&Bで有緒さんとトークイベントを行うことにしました。
私の25年前のパリ生活秘話も披露するつもりです。
詳細はこちらをご覧下さい。
関連記事
-
-
インドの怪魚ウモッカを探せ!
自分のなかではずっと前から決定していすぎてブログに書くのを忘れていた。 今年の12月中旬から来年の
-
-
白骨になっても大丈夫
先日山形に行ったとき、山形大法医学教室の梅津和夫先生にDNAの検査をしてもらった。 口の中に綿棒を突
-
-
思い出探しに来たわけじゃないけれど
現在、チェンマイに滞在中。 バンコクにいると、どうしても「これがタイだ」と思ってしまう
-
-
怪談実話系7で「神隠し」
『怪談実話系』というシリーズをご存じだろうか。 実話という建前で、でもフィクションも交えた「怖い話
-
-
休みをとって職場へ?
金曜日はジュンク堂書店新宿店にて、宮田珠己部長とトークイベント。 (司会は杉江さん) 例によって宮
-
-
小説の書き方本、ベスト3はこれだ!
「本の雑誌」12月号が届いた。 特集は「いま作家はどうなっておるのか!」 ベテラン文芸編集者が匿名
-
-
本当の本物は深海で弾ける
いろんなことがありすぎて、ブログを書く暇がない。 ここ数日の出来事を簡単に羅列してみましょう。
-
-
「イエティは現実だ」
長らく待っていたブータン行きがやっと決定した。 来週の14日(水)に出発となった。 期間は約一ヵ月半
- PREV :
- ギラギラと輝く船戸ワールドの原点
- NEXT :
- なぜか今、コソボ