私は魔境に生きた
公開日:
:
最終更新日:2012/05/28
高野秀行の【非】日常模様
本の雑誌の杉江さんに勧められ、
島田覚夫『私は魔境に生きた』(光人社NF文庫)を読んだ。
ニューギニアで終戦も知らないまま、
ジャングルに潜んで十年生き延びた日本兵の話だが、
もう、めちゃくちゃウルトラどえりゃすげえ!
こんな物凄い傑作を知らなかったことにたまげた。
しかし。私にこれを熱心に推薦してくれた杉江さん本人は
「いや、ぼく、まだ読んでなくて。それ、ほんとに面白いんですか?」などと言うではないか。おいおい!
こんないい加減な人が「本の雑誌」を作ったり売ったりしているわけだ。
でもあまりに凄い本だったので全て許す。
許すから、早く読んでほしい。
関連記事
-
-
孤高の学者とゼミ合宿
名著『トルコのもう一つの顔』(中公新書)の著者、小島剛一先生とお会いした。 先生はフランスとドイツ国
-
-
ケープタウンはよいところ
ケープタウンに滞在中。 ここはヨハネスブルグに比べると、空気もきれいだし 治安もいい。 といっても、
-
-
彼もエンタメノンフ?
意外に思われるかもしれないが、高橋源一郎の文芸評論が好きである。 今日も『大人にはわからない日本文
-
-
書店員の書いたプロレス&格闘技ミステリに感涙
大阪の書店でトークイベントを行ったとき、すごく変わった人に出会った。 書店員なのだが作家でもあ
-
-
2013年に読んだノンフィクション・ベストテン
毎年恒例となっている「今年読んだ本ベスト10」をやるのをすっかり忘れていた。 今急いでやります。
-
-
小説の書き方本、ベスト3はこれだ!
「本の雑誌」12月号が届いた。 特集は「いま作家はどうなっておるのか!」 ベテラン文芸編集者が匿名
-
-
片野ゆか「愛犬王」発売
妻・片野ゆかによる本年度小学館ノンフィクション大賞受賞作『愛犬王 平岩米吉伝』(小学館)がようやく上
- PREV :
- スーツでヤブ漕ぎをする人を発見!
- NEXT :
- 「アヘン王国」復活?!
Comment
AGENT: 85.169.50.35