「ピグミー」が撮った写真
公開日:
:
最終更新日:2012/05/28
辺境お宝写真
辺境お宝写真<4>
かつて「ピグミー」と呼ばれていたが、今ではこの言葉が差別語となってしまい、なんと呼べばいいのかわからなくなった狩猟民族がコンゴ河流域に住んでいる。
彼らは大人の男子でも身長140センチ足らず、定住せずに森の中を移動して暮らしている。1991年に私が訪れたときは、まだ弓矢で猟をしていた。
その弓矢がしょぼいもので、「とてもこんなんじゃ獲物はとれないだろう」と思ったら、長さ4メートル以上もある大蛇(ニシキヘビ)を仕留めてしまった。
もっとも、こんなすごい獲物は1年に1回か2回くらいしかないらしく、みなさん、大喜びしていた。
私も大蛇と一緒に記念写真を撮りたかったが、一人で旅していたので、しかたなく、その低身長移動狩猟民のおじさんにカメラを渡した。
なんだかわからない様子だったが、ファインダーをのぞかせて、シャッターに指を乗せ、「とにかく、ぼくが見えたらこれを押してほしい」と頼んだ。
ひじょうに不安だったが、日本に帰ってフィルムを現像してみると、ちゃんと写っていた。それがこの写真だ。微妙に中央からずれているのがなかなかのセンスである。
「ピグミー」を撮った写真は腐るほどあるが、「ピグミー」が撮った写真は世界でも稀だろう。
関連記事
-
大連ファッション・ビッグバン1994
<辺境お宝写真2> 1994年、中国の大連で突然、ファッション・ビッグバンが起こった。 当時、
-
辺境お宝写真<1>ロストワールドだ!
また、突然、思いつきではじまった辺境お宝写真のコーナー。 私がこれまで世界各地で撮影した極め付
-
私に向かってひざまづく人々?!
お宝写真・ビルマロード特集<2> 私に向かってひざまづく人々?! テレビのロケに同行すると、ときど
-
エチオピアン・ハードボイルド
エチオピアの荒野を旅していたときのことだ。 乾いた風と孤独の魂が私に一滴のアルコールを求めさせ
-
写真で見る「客家の里」
「怪しいシンドバッド」お買い上げありがとうございます。 読者のみなさんにはお詫びせねばならないこと
-
インディアン、ウソつかない
お宝写真・ビルマロード特集<1> 場所・ナムカム(中国国境近く) ミャンマーで走っている車の大半は
- PREV :
- お宝イラスト!悟空&田口雅之
- NEXT :
- 纏足(てんそく)の老婆は実在した!
Comment
AGENT: Mozilla/4.0 (compatible; MSIE 6.0; Windows NT 5.1; .NET CLR 1.1.4322)
test
AGENT: Mozilla/4.0 (compatible; MSIE 6.0; Windows NT 5.0; .NET CLR 1.1.4322)
おおっ!これは。
あのアパートの窓のところにいつもぶらさがっていた
なつかしのタカノシャツ…。
こんなかたちで再会するとは。
でも案外、まだ着てたりして。