*

万歳!文芸の東スポ

公開日: : 最終更新日:2012/05/28 高野秀行の【非】日常模様


おととい届いた「本の雑誌」今月号の特集は
「読んでない本大会」。
メインは書評家三人が自分の詠んでない本を紹介する座談会だが、
なんせ読んでないからデタラメのオンパレード。
道夫秀介『向日葵の咲かない夏』は異常気象をテーマにした環境問題の本で
レイチェル・カーソン『沈黙の春』にヒントを得たとか、
あまりにくだらなくて、おかしくて、
電車の中で久しぶりにクククッとやってしまった。
私がこの雑誌を詠むようになって3年たつが、今まででいちばん面白い企画だ。
表紙の「『1Q84』は○○小説だった!? シンポ教授がついに激白」も
超くだらない。
ほとんど東スポ並みで、
本の雑誌は今後もぜひこういう文芸・東スポ路線を追求してほしいものだ。

関連記事

no image

イタリア人曰く「日本人がアジア人だと思うとき」

大ヒットしている漫画『テルマエ・ロマエ』の作者であるヤマザキマリのエッセイ『望遠ニッポン見聞録』(

記事を読む

no image

びっくり!

 昨年11月に何度か上映会を行ったが、そのときこのブログを通じて、 私に直接「上映会を見たい」とメー

記事を読む

no image

酒さえあればそれでよし

今年の初めから私が「主婦」になったので、 料理も買いものも私の担当である。 地震前はドトールに出勤後

記事を読む

no image

新婚2ヶ月ではありません

こんな時期に不思議なのだが、『西南シルクロードは密林に消える』(講談社文庫)が 重版になった。 王

記事を読む

no image

後輩・角幡唯介が開高健ノンフィクション賞を受賞!

猛暑がつづく中、また難民シェルターに行き、コソヴォ出身のアルバニア人に話を聞く。 おみやげに井浦伊

記事を読む

no image

世界陰謀の真実はビニール傘にあるのか

某出版社で編集をしている探検部の後輩・杉山の紹介で、丸山ゴンザレスという異端作家と新宿の客家

記事を読む

アラスカへ逃げたい

石塚元太良・井出幸亮著『All About Alaska アラスカへ行きたい』(新潮社)

記事を読む

no image

熊の爪跡

「台風の爪跡」とか「戦争の爪跡」とか、 よく「爪跡」という言葉を目にするが、じゃあ、実際の爪跡はど

記事を読む

no image

小島よしおとマッスル板井

 無料出張上映会は好評で、すでに10月末に1件、11月にも3件も依頼が入ってしまった。  まあ、人気

記事を読む

no image

ソマリ娘、二十歳の新春

正月に八王子の実家で振り袖を着たソマリ娘のサミラ。

記事を読む

Message

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

デビュー35周年記念・自主サバティカル休暇のお知らせ

高野さんより、「デビュー35周年記念・自主サバティカル休暇」のお知らせ

no image
イベント&講演会、テレビ・ラジオ出演などのご依頼について

最近、イベントや講演会、文化講座あるいはテレビ・ラジオ出演などの依頼が

ソマリランドの歌姫、来日!

昨年11月に、なんとソマリランド人の女性歌手のCDが日本でリリ

『未来国家ブータン』文庫はちとちがいます

6月23日頃、『未来国家ブータン』が集英社文庫から発売される。

室町クレージージャーニー

昨夜、私が出演したTBS「クレイジージャーニー」では、ソマリ人の極

→もっと見る

  • 2025年12月
    1234567
    891011121314
    15161718192021
    22232425262728
    293031  
PAGE TOP ↑