*

『猛き箱舟』をうっかり再読

公開日: : 最終更新日:2012/05/28 高野秀行の【非】日常模様


いろんな仕事がたまっているのに、船戸与一の大作『猛き箱舟』を読んでしまった。
西サハラを舞台にしているのは確かだが、ポリサリオ解放戦線についてどのように
書いているか細かいところを確認しようと思い、その部分だけちょこっと見るつもりでページを開いたら、その瞬間、怒濤の船戸ワールドに呑み込まれ、ラストまで行ってしまったのだ。
1987年の作品だが、全盛期の船戸与一のパワーは凄まじい。
二十年以上たった今でもその魅力は寸毫も薄れていない。
未読の人はもちろん、既読の人にも再読をぜひお勧めしたい。

関連記事

no image

ペルシア猫を誰も知らない

イランのクルド人監督バフマン・ゴバディの『ペルシア猫を誰も知らない』を渋谷ユーロスペースで見た。

記事を読む

no image

探検部映像50年史のお知らせ

早稲田大学探検部50周年映像史が、早稲田祭の期間中に 早大で上映されることになった。 ほとんどNHK

記事を読む

no image

やはりコンゴは別格

高知の四万十より、私の探検部の先輩にして人生の師匠・山田さんが上京、 うちに泊まっていった。 去年、

記事を読む

no image

ツチノコ・ロケ

「未確認思考物隊」のロケで岡山の「ミスター・ツチノコ」滝沢さんに会いに行く(写真:左)。 20年間、

記事を読む

no image

新趣味はロマ(ジプシー)音楽

最近、急に趣味がいくつもできてきた。 その一つがロマ(ジプシー)音楽を聞くこと。 ジプシー音

記事を読む

no image

声が出ない!

たぶん風邪だと思うのだが、 昨日の晩から声が妙にガラガラになり、 今日にいたっては朝からまったく声が

記事を読む

no image

アジアの匂い

2泊3日で、熊本と鹿児島の高校に講演に行ってきた。 今年が3回目。これまで群馬、新潟、香川、愛媛に行

記事を読む

no image

草食系夫にも推薦

メディアファクトリーという出版社の編集者より、 森岡正博『草食系男子の恋愛学』という本が送られてき

記事を読む

no image

続・「クレイジージャーニー」とすしざんまい

昨日、ブログを書いたあと修正しようとしたけど、私のIT力の限界か、二度とログインできなかった。

記事を読む

no image

「激しくおもしろいブログ100」

 先週、突然見知らぬ人からメールが来た。 「あなたのブログは『激しくおもしろいブログ100』に選ばれ

記事を読む

Comment

  1. らっきーじゃっく より:

    AGENT: Mozilla/4.0 (compatible; MSIE 6.0; Windows NT 5.1; SV1)
     ちょうど今 「ワセダ三畳青春記」を読了したとことで、そのまま勢いで書き込みを(スイマセン) ムベンベ以来、読まさせていただいてます。
     どこが好きかというと 文章ですね。話のおもしろおかしさよりも、明晰さを感じさせる文章が好きで、読んでよかった、と思わされる。
    ところで、自分には物書きさんに対する幻想のようなものがあって、数冊 本を出している方が木造アパートに住んでいたっていうのに驚きました。
     今年の初めに、始めての海外旅行としてタイに行ってきました。予習として「極楽タイ暮らし」を読み返してました。屋台料理も買い、昆虫料理も食べてみました。蚕のさなぎは酒のつまみによさそう。タガメは揚げたてでやけどして、味はよくわからなかったです。羽が硬かくて食べにくかった。

  2. 太郎 より:

    AGENT: Mozilla/4.0 (compatible; MSIE 8.0; Windows NT 5.1; Trident/4.0; GTB5; .NET CLR 1.1.4322; .NET CLR 2.0.50727; .NET CLR 3.0.4506.2152; .NET CLR 3.5.30729)
    「猛き箱舟」、「山猫の夏」良かったですね
    もう時代がああいう舞台を用意しなくなって来てるんでしょうか?
    船戸先生には今が熱い南アフリカやモザンビーク、アルジェリア等を
    舞台にしてもう一度、熱い作品を書いて欲しいな〜

Message

メールアドレスが公開されることはありません。

no image
イベント&講演会、テレビ・ラジオ出演などのご依頼について

最近、イベントや講演会、文化講座あるいはテレビ・ラジオ出演などの依頼が

ソマリランドの歌姫、来日!

昨年11月に、なんとソマリランド人の女性歌手のCDが日本でリリ

『未来国家ブータン』文庫はちとちがいます

6月23日頃、『未来国家ブータン』が集英社文庫から発売される。

室町クレージージャーニー

昨夜、私が出演したTBS「クレイジージャーニー」では、ソマリ人の極

次のクレイジージャーニーはこの人だ!

世の中には、「すごくユニークで面白いんだけど、いったい何をしている

→もっと見る

    • アクセス数1位! https://t.co/Wwq5pwPi90 ReplyRetweetFavorite
    • RT : 先日、対談させていただいた今井むつみ先生の『言語の本質 ことばはどう生まれ、進化したか』(秋田嘉美氏と共著、中公新書)が爆発的に売れているらしい。どんな内容なのかは、こちらの対談「ことばは間違いの中から生まれる」をご覧あれ。https://t.c… ReplyRetweetFavorite
    • RT : 今井むつみ/秋田喜美著『言語の本質』。売り切れ店続出で長らくお待たせしておりましたが、ようやく重版出来分が店頭に並び始めました。あっという間に10万部超え、かつてないほどの反響です! ぜひお近くの書店で手に取ってみてください。 https:/… ReplyRetweetFavorite
    • RT : 7月号では、『語学の天才まで1億光年』(集英社インターナショナル)が話題の高野秀行さんと『ムラブリ』(同上)が初の著書となる伊藤雄馬さんの対談「辺境で見つけた本物の言語力」を掲載。即座に機械が翻訳できる時代に、異国の言葉を身につける意義について語っ… ReplyRetweetFavorite
    • オールカラー、430ページ超えで本体価格3900円によくおさまったものだと思う。それにもびっくり。https://t.co/mz1oPVAFDB https://t.co/9Cm8CjNob8 ReplyRetweetFavorite
    • 文化背景の説明がこれまた充実している。イラク湿地帯で食される「ハルエット(現地ではフレートという発音が一般的)」という蒲の穂でつくったお菓子にしても、ソマリランドのラクダのジャーキー「ムクマド」にしても、私ですら知らなかった歴史や… https://t.co/QAHThgpWJX ReplyRetweetFavorite
    • 最近、献本でいただいた『地球グルメ図鑑 世界のあらゆる場所で食べる美味・珍味』(セシリー・ウォン、ディラン・スラス他著、日本ナショナルジオグラフィック)がすごい。オールカラーで写真やイラストも美しい。イラクやソマリランドで私が食べ… https://t.co/2PmtT29bLM ReplyRetweetFavorite
  • 2024年4月
    « 3月    
    1234567
    891011121314
    15161718192021
    22232425262728
    2930  
PAGE TOP ↑