*

螺旋

公開日: : 最終更新日:2012/05/28 高野秀行の【非】日常模様


たまにはガイブン(外国文学)が読みたくなり、サンティアーゴ・パハーレスの『螺旋』(ヴィレッジブックス)に手を出してみた。
幻の大ベストセラー作家を探す編集者の話で、スペインの出版事情がコメディタッチで描かれていて、とても興味深い。
フレデリック・フォーサイス、スティーブン・キング、ジョン・ルカレなど、
エンタメ文芸をスペインではみな「文学」と呼ぶというのもわかった。
本書も純然たるエンタメなのに、古き良き文学の香りは残そうとしている。
日本とはどこか文学観や小説観がちがうように思えてならない。
      ☆       ☆       ☆
うちでてきとうに友達を呼んで宴会。
私が仕事場にしているドトール(通称「辺境ドトール」)の店長ご夫妻もお招きしたのだが、
店長が巨大な鯛の「塩釜」という料理を作ってもってきたのにびっくり。
ドトールの裏でホットプレートに載せて、2時間かけて焼いたのだという。
コーヒー専門店に魚の匂いが漂っていたとか。
これが強烈に美味しく、私が今までの人生で食べた魚料理ベスト3に入ると思う。

関連記事

no image

旅に出るにはワケがある

わけあって部屋の片付けをした。 ゴミためのようで、足の踏み場もなかったのだが、 片付けるとウソのよ

記事を読む

no image

「旅行人」最終号

「旅行人」の最終号が届いた。 長く続いた旅の雑誌も165号で幕を閉じることになったらしい。 この最

記事を読む

no image

飲み放題トークイベント

一昨日、神保町に行ったら、いつの間にか東京堂書店が2軒とも様変わりしていた。 一件は女性のファッシ

記事を読む

no image

ゴール目前で足がつったマラソンランナー

2月刊行の『謎の独立国家ソマリランド』が佳境だ。 すでに地図、相関図、ソマリ群雄割拠之図、口絵のカ

記事を読む

no image

ジャナワール・トークライヴ

コダックフォトサロンで開催されている、カメラマン森清の個展会場で、 角田光代さんとトークライヴを行う

記事を読む

no image

やっぱり見つからない…

月刊『SWITCH』の読書欄で『怪獣記』の著者インタビューを受ける。 行きつけの書店で「旅」に関する

記事を読む

no image

Arrived at Amman

sakki yorudan no anman ni tsuita. shiria no damasu

記事を読む

no image

山松ゆうきちがインドだ

旅行者業界を震撼させた山松ゆうきち『インドに馬鹿がやって来た』(日本文芸社)の、なんと続編が出版さ

記事を読む

no image

ロゼをちびちびやりながら砂漠を行く

ごぶさたしております。 20日に東京を発ち、今度はなぜか北アフリカのチュニジアをうろうろしている。

記事を読む

no image

イギリスにもタマキングがいた!

書くのがだいぶ遅くなったが、今年最初に読んだ本は早くも今年最高の本になる可能性がある。 ダグラス・

記事を読む

Message

メールアドレスが公開されることはありません。

no image
イベント&講演会、テレビ・ラジオ出演などのご依頼について

最近、イベントや講演会、文化講座あるいはテレビ・ラジオ出演などの依頼が

ソマリランドの歌姫、来日!

昨年11月に、なんとソマリランド人の女性歌手のCDが日本でリリ

『未来国家ブータン』文庫はちとちがいます

6月23日頃、『未来国家ブータン』が集英社文庫から発売される。

室町クレージージャーニー

昨夜、私が出演したTBS「クレイジージャーニー」では、ソマリ人の極

次のクレイジージャーニーはこの人だ!

世の中には、「すごくユニークで面白いんだけど、いったい何をしている

→もっと見る

    • アクセス数1位! https://t.co/Wwq5pwPi90 ReplyRetweetFavorite
    • RT : 先日、対談させていただいた今井むつみ先生の『言語の本質 ことばはどう生まれ、進化したか』(秋田嘉美氏と共著、中公新書)が爆発的に売れているらしい。どんな内容なのかは、こちらの対談「ことばは間違いの中から生まれる」をご覧あれ。https://t.c… ReplyRetweetFavorite
    • RT : 今井むつみ/秋田喜美著『言語の本質』。売り切れ店続出で長らくお待たせしておりましたが、ようやく重版出来分が店頭に並び始めました。あっという間に10万部超え、かつてないほどの反響です! ぜひお近くの書店で手に取ってみてください。 https:/… ReplyRetweetFavorite
    • RT : 7月号では、『語学の天才まで1億光年』(集英社インターナショナル)が話題の高野秀行さんと『ムラブリ』(同上)が初の著書となる伊藤雄馬さんの対談「辺境で見つけた本物の言語力」を掲載。即座に機械が翻訳できる時代に、異国の言葉を身につける意義について語っ… ReplyRetweetFavorite
    • オールカラー、430ページ超えで本体価格3900円によくおさまったものだと思う。それにもびっくり。https://t.co/mz1oPVAFDB https://t.co/9Cm8CjNob8 ReplyRetweetFavorite
    • 文化背景の説明がこれまた充実している。イラク湿地帯で食される「ハルエット(現地ではフレートという発音が一般的)」という蒲の穂でつくったお菓子にしても、ソマリランドのラクダのジャーキー「ムクマド」にしても、私ですら知らなかった歴史や… https://t.co/QAHThgpWJX ReplyRetweetFavorite
    • 最近、献本でいただいた『地球グルメ図鑑 世界のあらゆる場所で食べる美味・珍味』(セシリー・ウォン、ディラン・スラス他著、日本ナショナルジオグラフィック)がすごい。オールカラーで写真やイラストも美しい。イラクやソマリランドで私が食べ… https://t.co/2PmtT29bLM ReplyRetweetFavorite
  • 2024年5月
    « 3月    
     12345
    6789101112
    13141516171819
    20212223242526
    2728293031  
PAGE TOP ↑