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あなたの本職は何ですかと訊かれた

公開日: : 最終更新日:2012/05/28 高野秀行の【非】日常模様


3月に、大野更紗さんが「わたくし、つまりnobady賞」という謎の文芸賞を受賞し、
私もその授賞式とパーティに呼ばれた。
パーティの席では大野さんがお世話になっているという人と三十分くらい話をしていたのだが、
終わりのほうになってその人が「ところで、高野さんの本職は何ですか?」と言うので
ひっくり返りそうになった。
「あ、一応、本なんかを書いてます」と答えると、「はあ…」とその人は怪訝そうな顔をしていた。
でも考えてみれば、無理もない。
私は「困ってるひと」のプロデューサーとしてその場に呼ばれたわけだし、
だいたい、出版界にプロデューサーなんて職種もない。
そして、今も自分の「本職」とは関係のないことばかりやっている。
大野さんの「困ってるひと」の続編を企画中だし、それからアブディンをデビューさせるメドが立った。
(アブディンがデビューすると、たぶん反響はすごいだろうが、それについてはまた今度)
他からも「本を出したい」という人の相談を受けている。
昨日はティルさんという、日本のお笑いを研究しているドイツ人の人に会った。
とくに好きなのは漫才だとチュートリアル、サンドイッチマン、笑い飯などだと言うのだが、あいにく私はどれもこれも全く知らない。
かろうじてチュートリアルというのは名前だけは聞いたことがあるような気がする。
ティルさんはドイツ人に日本のお笑いを紹介しているようだが、私にも教えてほしいと思ったくらいだ。
いっぽう、彼は落語にも通じている。
「時そば」をドイツ語で演じたこともあるという。
春風亭昇太、柳家喬太郎など、私が好きな落語家を彼も贔屓にしており、
その辺ではかろうじて話を合わせることができた。
とりあえず、彼には知り合いの編集者を紹介しておいた。
これはプロデュースするまではいかないと思うので、
なんというのか、おもしろがっていただけである。
その前の日、つまり火曜日は、知り合いのミャンマー人を引き取りに、茨城県の牛久まで行った。
彼は難民申請をしており、これで入管に収容されるのは3回目。
刑務所や拘置所なら仮釈放でも勝手に本人が出てこれるらしいが、なぜか入管は保証人が直接行かなければいけない。
しかも入管はものすごく不便な場所にあり、車がないと絶対に無理。
私をブータンに送り込んだ二村さんはたまたま牛久に住んでいるので、
車を出してもらって、なんとか彼を引き取り、また常磐線が止まる寸前で
なんとか都内に戻ることができた。
こちらはまあ、ボランティアといえばそうかもしれないが、
彼とのつきあいはもはやボランティアの域を超えているものがある。
話せばすごく長くなるし、いろんな方面に差し障りもあるので、
ここには書かないし、書けない。
もしかしたら、いつかどこかで書ける日が来るかもしれない。
で、このあとが本日の本題。
のなか悟空という鬼才ジャズドラマーがいる。
昔、私がアマゾンを旅行中に、コロンビア領の町でばったり出会ったのだが、それ以来20年ものつきあいになる。
8年前だったか、このブログが始まった頃、毎日のアクセス数が20か30だったときに、悟空さんのことを書いた。
(右側の下の方にある「B系友人図鑑」というところをクリックすると、読めます)
今年還暦だが、ついこの間、二人目か三人目の奥さん(本人もよくわかってないらしい)に
五人目か六人目(同上)の子供を生ませたという。
ドラムの方も狂った活火山のようなエネルギーは全く衰えていないようだ。
自分がやるだけでなく、彼もまたプロデュースみたいなことをしている。
若いドラマーを集め、「D-1ドラム選手健」なるイベントを主催し、優勝したものにはアフリカ行きの航空券が与えられるという。
今回でもう第3回目だというが、なんとこのイベントは「高野君の提案で始めた」とこの前電話で聞いて驚いた。なんも覚えてなかった。
本人のブログによると、こうである。
二十数年前に地平線会議を通じて高野孝子氏の提唱した<ライデルフィナス頑張れ基金>で、『ザイールのモンゴ族の伝達用ドラムの習得』のために、20万円を援助された(ただしザイールの内戦と政情不安が数年間続き、実行に移れなかったため返却した)ことがある。−−−『ワシもいろんな人に世話になったから若いドラマーになんかしてあげれればいいなぁ』と、友人であり作家である高野秀行クンに話したら、『じゃあ悟空さんが高野孝子さんみたいにして、若いドラマーたちに援助をしてあげればいいんじゃないの?』と言われ、『なぁ〜るほど、じゃあそうしょう!』と、話が決まったのだ。
そんなことを私が言ったらしい。
全く余計なお世話みたいなことをあちこちで言ったりやったりしているのだ。
でも、それでD-1に優勝してアフリカに旅立った若者が二人もいるのだから、すばらしい。
第3回大会の決勝戦は次の日曜日(8日)新宿ピットインにて行われるという。
経済学者で悟空さんの長年の盟友である松原隆一郎氏も審査委員に名を連ねている。
怖いモノが見たい人、日々の単調な生活に飽きている人、ストレスを発散させたい人には
ぜひ見物に行っていただきたいと思う。

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    • らしいとか、女優が映画館で前の座席に足を投げ出して観ているんだけど、その足裏が汚いとか、ブラピが銃のホルスターに缶ビールを2本指して屋根のアンテナ修理をするシーンが意味もなくカッコイイとか、夢中で喋ってしまった。二人の結論→「タランティーノは天才」。 ReplyRetweetFavorite
    • 映画監督の友人に電話し「ワンスアポンナタイムインハリウッド(略称ワンハリ)」話で盛り上がる。ブラピがなぜかブルース・リーをカンフーでぶちのめすとか、スティーブ・マックイーンでなくディカプリオが主人公を演じている「大脱走」のシーンとか、ブラピが犬にあげる缶詰がネズミやアライグマの肉 ReplyRetweetFavorite
    • 納豆で言えば、マイルドに熟成された感じ。 ReplyRetweetFavorite
    • 以前のタランティーノ作品特有のインパクトは薄くて、でもいつまでも観ていたいという温泉的気分だった。 ReplyRetweetFavorite
    • タランティーノ監督の新作「ワンスアポンナタイムインハリウッド」を観た。最初の感想は、ブラピカッコいい、ディカプリオおもろい。 ReplyRetweetFavorite
    • このワンコ、私にも熱心に喋ってたなあ。 https://t.co/7P0eqU9oY8 ReplyRetweetFavorite
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