*

新刊ラマダンの危機

公開日: : 最終更新日:2012/05/28 高野秀行の【非】日常模様


新刊ラマダンが危機に瀕している。
ダグラス・アダムス『銀河ヒッチハイク・ガイド』(河出文庫)を読んだせいだ。
あまりに面白い。
フィクションでこんなに笑ったのは、『魁!クロマティ高校』以来じゃないだろうか。
実際そのシュールでナンセンスかつブラックな笑いはよく似ている。
この続編があと5冊もあると知ってしまった今、買わずにいられるだろうか。
私の信仰心が試されるときだ。
     ☆        ☆        ☆
「小説現代」(講談社)の冬の鍋企画とかで、編集者とカメラマンがうちに来て、
私のつくった鍋を撮影&試食。
まあ、カメラマンといっても森清なので、仕事の気分はゼロ。
森も撮影前からビール飲んでへべれけになっているし。
私の鍋は「トム・ヤム・ホイ」。
タイのトム・ヤムがベースだが、クン(エビ)ではなく、ホイ(カキ)を入れる。
もともとトム・ヤムはクンとは限らず、プー(カニ)でもプラー(魚)でもいいのであり、
ならばカキだっていいじゃないかと思って作るようになった。
アスクル登場の下関崇子さんの『バンコク思い出ごはん』(平安工房)のレシピを参考に、
あとは適当にオリジナル。
前回作ったときは失敗だったが、今日は大成功で、我ながらめちゃくちゃ旨かった。
ポイントは酸味と甘みを出すための完熟トマトだろうか。
初めて作ったパックブンファイデーン(空心菜の炒め物)もたまたまバチッと決まり、
珍しく自分の作った飯に満足した。

関連記事

週末イラクで壮大に脱力?

月曜日、朝日新聞出版のPR誌「一冊の本」に掲載用に下川裕治氏と対談した。 下川さんとは初対面。

記事を読む

ここ数年最大の問題作か?

キャサリン・ブーの『いつまでも美しく インド・ムンバイのスラムに生きる人々』(早川書房)を読

記事を読む

no image

kinpaku

ima.bankoku ni iru. jousei wa dondon kinpaku shite

記事を読む

no image

ジプシーのヒンディー語

旧ユーゴのエミール・クストリッツァ監督「白猫・黒猫」をDVDで観た。 セルビア付近とおぼしき土地に住

記事を読む

no image

謎、とける

先日の泥酔野宿のとき、石原たきび編『酔って記憶をなくします』(新潮文庫)をくれた人がわかった。

記事を読む

no image

やっぱり全然ダメ…

前回のつづきである。 でも、自分がそんな間違いをするのがやっぱり不思議で、 帰宅するなり、念のため、

記事を読む

no image

マイナー・ミート対談

9月15日(土)にジュンク堂池袋店にて、『世界屠畜紀行』の内澤さんとトークセッション (まあ、公開対

記事を読む

no image

新作『異国トーキョー漂流記』見本届く

 2月18日に発売される私の新刊『異国トーキョー漂流記』(集英社文庫)の見本が届いた。  私がこれ

記事を読む

no image

ブータン旅より帰国

バンコク市内から幸か不幸かちゃんと空港へ行けてしまい、 本日帰国した。 タイ王朝が崩壊するかもしれ

記事を読む

no image

ある阿呆の血

10日ほど前だが、このブログを通して、読者からのメールが来たのはいいが、 「あなたは私を知っている。

記事を読む

Comment

  1. コシチェイ より:

    AGENT: DoCoMo/2.0 N05A(c100;TB;W24H16)
    ちなみにボクの通っていた高校は「リアルにクロマティ高校」みたいでした。先生はいましたよ。

  2. negi より:

    AGENT: Mozilla/4.0 (compatible; MSIE 8.0; Windows NT 5.1; Trident/4.0; GTB6.5; .NET CLR 1.1.4322; .NET CLR 2.0.50727; .NET CLR 3.0.4506.2152; .NET CLR 3.5.30729; Creative AutoUpdate v1.10.10)
    自分も銀河ヒッチハイクガイド大好きですわー
    グーグルで「人生、宇宙、すべての答え」を検索するとなんと0.09 秒!ですよ!
    グーグル先生すげえ!

Message

メールアドレスが公開されることはありません。

no image
イベント&講演会、テレビ・ラジオ出演などのご依頼について

最近、イベントや講演会、文化講座あるいはテレビ・ラジオ出演などの依頼が

ソマリランドの歌姫、来日!

昨年11月に、なんとソマリランド人の女性歌手のCDが日本でリリ

『未来国家ブータン』文庫はちとちがいます

6月23日頃、『未来国家ブータン』が集英社文庫から発売される。

室町クレージージャーニー

昨夜、私が出演したTBS「クレイジージャーニー」では、ソマリ人の極

次のクレイジージャーニーはこの人だ!

世の中には、「すごくユニークで面白いんだけど、いったい何をしている

→もっと見る

    • アクセス数1位! https://t.co/Wwq5pwPi90 ReplyRetweetFavorite
    • RT : 先日、対談させていただいた今井むつみ先生の『言語の本質 ことばはどう生まれ、進化したか』(秋田嘉美氏と共著、中公新書)が爆発的に売れているらしい。どんな内容なのかは、こちらの対談「ことばは間違いの中から生まれる」をご覧あれ。https://t.c… ReplyRetweetFavorite
    • RT : 今井むつみ/秋田喜美著『言語の本質』。売り切れ店続出で長らくお待たせしておりましたが、ようやく重版出来分が店頭に並び始めました。あっという間に10万部超え、かつてないほどの反響です! ぜひお近くの書店で手に取ってみてください。 https:/… ReplyRetweetFavorite
    • RT : 7月号では、『語学の天才まで1億光年』(集英社インターナショナル)が話題の高野秀行さんと『ムラブリ』(同上)が初の著書となる伊藤雄馬さんの対談「辺境で見つけた本物の言語力」を掲載。即座に機械が翻訳できる時代に、異国の言葉を身につける意義について語っ… ReplyRetweetFavorite
    • オールカラー、430ページ超えで本体価格3900円によくおさまったものだと思う。それにもびっくり。https://t.co/mz1oPVAFDB https://t.co/9Cm8CjNob8 ReplyRetweetFavorite
    • 文化背景の説明がこれまた充実している。イラク湿地帯で食される「ハルエット(現地ではフレートという発音が一般的)」という蒲の穂でつくったお菓子にしても、ソマリランドのラクダのジャーキー「ムクマド」にしても、私ですら知らなかった歴史や… https://t.co/QAHThgpWJX ReplyRetweetFavorite
    • 最近、献本でいただいた『地球グルメ図鑑 世界のあらゆる場所で食べる美味・珍味』(セシリー・ウォン、ディラン・スラス他著、日本ナショナルジオグラフィック)がすごい。オールカラーで写真やイラストも美しい。イラクやソマリランドで私が食べ… https://t.co/2PmtT29bLM ReplyRetweetFavorite
  • 2024年11月
    « 3月    
     123
    45678910
    11121314151617
    18192021222324
    252627282930  
PAGE TOP ↑