*

対談は仕事場でなく家庭で

公開日: : 最終更新日:2012/05/28 高野秀行の【非】日常模様

宮田珠己さんとの対談シリーズ「タカタマ対談」の第5弾を
本の雑誌の杉江さん立会いの下、
関東某所に実在する「スットコランド」で行った。
だが、宮田さんの仕事部屋でやったのがいけなかったのか、
だんだん「どうしても原稿が書けない」という話がマジになってきて、
二人して沈痛な面持ちになり、
「雑誌の対談で沈痛になってどうする!」と必死に自分を鼓舞したのだが
ずんずんテンションが下がっていき、そのまま三人ともため息をついて終了。
ところが、そのあと宮田さんの自宅にお邪魔したところ、
奥さんが頭脳明晰、明朗快活で話が楽しい。
「(宮田さんに向かって)ごちゃごちゃ言ってないで小説を書けばいいのよ」とか
「(宮田さんは)あまりに世間の常識からズレていて、最初のころはどうしてそういうことをするんだろう?って思ったけど、
しばらくして『あ、この人、ガイジンなんだ!』って思うようになって
腹も立たなくなった」
など、直撃弾を連発、宮田さんは頭を抱えて悶絶し、
私と杉江さんは死ぬほど笑った。
こっちを対談にすればよかった。

関連記事

no image

ひそやかに『謎の独立国家ソマリランド』完成

2月18日発売の新刊『謎の独立国家ソマリランド そして海賊国家プントランドと戦国南部ソマリア』(本の

記事を読む

no image

世にも奇妙なマラソン大会

帰国した。大人の遠足はなかなかにハードだったが、想像以上に充実していた。 今回私が参加したサハラ・

記事を読む

no image

多忙につき

多忙である。 おそらく一般の人からすれば「まあ、ふつう」くらいだと思うが、 私のレベルでは「超多忙

記事を読む

no image

「日本人作家、怪獣を目撃」トルコ紙

私の謎の物体目撃について、「アナトリア通信」という通信社を介し、トルコの全国紙のうち「ザマン」「イ

記事を読む

no image

名犬ロンドン

名犬ロンドンのDVDが届いた。 1963年にカナダで作られたテレビドラマシリーズで、一回30分。

記事を読む

no image

「アフリカにょろり旅」

今、発売されている「本の雑誌」(雨合羽潜水号)の連載(「高野秀行の辺境読書」)で、こんな本をとりあげ

記事を読む

no image

罠、二つ

「Amazon.co.jpで、以前に××の本をチェックされた方に、このご案内をお送りしています」と

記事を読む

no image

ホンノンボ

今月11日ごろ発売の「本の雑誌」7月号で、 ”タマキング”こと宮田珠己の『ふしぎ盆栽 ホンノンボ』

記事を読む

no image

東電に勇気と可能性をもらった

昨日、友人のワタル社長に驚くべき話を聞いた。 東電は今、人手が足りないのか、会社自体が混沌としている

記事を読む

no image

本業

ここんところ、さっぱり本が読めなくなっていたのだが、 なぜか本棚にあった水道橋博士『本業』(文春文

記事を読む

Comment

  1. 昼寝カワウソ より:

    AGENT: Mozilla/5.0 (Windows; U; Windows NT 6.0; ja; rv:1.9.0.15) Gecko/2009101601 Firefox/3.0.15 (.NET CLR 3.5.30729)
    >こっちを対談にすればよかった。
    杉江さん,ぜひそうしてください。
    あ,両方世に出して,明暗をくっきり対比させてください。

Message

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

デビュー35周年記念・自主サバティカル休暇のお知らせ

高野さんより、「デビュー35周年記念・自主サバティカル休暇」のお知らせ

no image
イベント&講演会、テレビ・ラジオ出演などのご依頼について

最近、イベントや講演会、文化講座あるいはテレビ・ラジオ出演などの依頼が

ソマリランドの歌姫、来日!

昨年11月に、なんとソマリランド人の女性歌手のCDが日本でリリ

『未来国家ブータン』文庫はちとちがいます

6月23日頃、『未来国家ブータン』が集英社文庫から発売される。

室町クレージージャーニー

昨夜、私が出演したTBS「クレイジージャーニー」では、ソマリ人の極

→もっと見る

  • 2025年5月
     1234
    567891011
    12131415161718
    19202122232425
    262728293031  
PAGE TOP ↑