帰国しました&怪談本
公開日:
:
最終更新日:2013/12/24
高野秀行の【非】日常模様
ミャンマー納豆取材旅行を終え、金曜日に帰国した。いつもは誰も知らないものを探す私だが、今回は「誰もが知ってるもの」を探すという、いささか勝手がちがう旅だった。
タイのチェンマイからメーサイまで行き、陸路で国境を越え、ミャンマー・シャン州に入った。
シャン州で3週間、それからカチン州のミッチーナで1週間を過ごしてから、いったんヤンゴンに出て、
バンコク→チェンマイ→インチョン(仁川)→成田というややこしいルートで帰ってきた。
今回はベテランのドキュメンタリー・ディレクターで、探検部の二つ上の先輩である竹村拡氏が同行してくれた。
「あくまで趣味」というスタンスながら、取材中はずっとハンディカムを回してくれたので、
知られざるミャンマーの納豆作りや、もっと知られざるチェントゥンの奇習「少女スナック」もビデオに収められた。
今後その映像はどうなるか、先輩のやる気次第だが、一般の人にも見られるようになればいいと思う。
さて、帰国したら、『実話系怪談 愛』(MF文庫・ダヴィンチ)が届いていた。
「実話」という設定ながら、本当に実話でもいいし、まるっきりのフィクションでもいいという「怪談」を
十人の作家が書き下ろすという趣向。
私も「悪霊に魅入られて」という題でタイとシャン州の「ピー」(霊、お化け、妖怪変化の総称)について書いた。
笑いの入ってない私の文章は珍しい。いつもとはかなりちがった印象を与えると思うので、
もしよかったら手に取ってみてください。
関連記事
-
イタリア人曰く「日本人がアジア人だと思うとき」
大ヒットしている漫画『テルマエ・ロマエ』の作者であるヤマザキマリのエッセイ『望遠ニッポン見聞録』(
-
8年ぶりにアフリカ大陸
セイシェルの取材を終え、次は旧ユーゴスラビアのセルビアに行くはずが、 急に気が変わって南アフリカ
-
知られざる危険地帯・タイ最南部の謎
私は定期的に新聞を変える。どれも一長一短で決め手にかけるからだ。 今月からは久しぶりに朝日新聞
-
オネエとイケメンの偉大なる力!
毎週火曜日の朝は、杉江さんの「炎の営業日誌」を読むのは日課なのだが、 今日は途中からいきなり「オネエ
-
超能力者の支配する世界
貴志祐介のSF巨編『新世界より』(上・下 講談社)を読む。 SFを読んだのは久しぶりだが、面白かっ
- PREV :
- 新キャラ・パープル旬子の『捨てる女』登場!
- NEXT :
- 2013年に読んだノンフィクション・ベストテン
Comment
ミャンマーの納豆よりも、
チェントゥンの奇習「少女スナック」
の方が気になります。