*

カーンとハーン

公開日: : 最終更新日:2014/06/26 高野秀行の【非】日常模様

2014.05.28khan「すごくおもしろそう」と妻が買ってきたインド映画「マイネーム・イズ・ハーン」
 DVDの表紙を見た瞬間、私が「?」と思ったのは、主演がシャー・ルク・カーンなのに、タイトルは「ハーン」になっていること。英語では両方とも「Khan」。

 ジンギスカンの「カン」と同じであり、ジンギス「ハーン」とも呼ぶことから、日本語ではどちらの表記も可能だというものの、片方がカーンでもう片方がハーンはおかしい。
往年の名レスラー、キラー・カーンとも同じ名前だが、これだって試合によってはキラー・ハーンになっていたら変だろう。
(途中からキラー・カンになったが)

 私の興味はまっすぐそこにあり、映画を観た。もし観てもわからなかったら配給会社に電話して訊こうと思っていたのだが…なんと、カーンとハーンの表記問題はこの映画の核心部だったのだ。しかもそれは英語には現れない、日本語ならではの技だった!
 英語のアルファベットは表音文字ではなく、日本語のカタカナこそ表音文字だからというのがその理由だ。

……なんて、言語オタクの私は感銘を受けたが、それ以外でもすごい作品。アメリカにおけるインド人特にムスリムが登場人物だが、こんなにもアメリカを身近に感じたことはない。ていうか、アメリカがインドに思えるほどだった。

関連記事

no image

闇の王国ブータン

ぜひ多くの人に読んでほしいと思いつつ、こちらの気持ちの思い入れが強くてなかなか紹介できなかった本

記事を読む

no image

漂流するトルコ

小島剛一『漂流するトルコ』(旅行人)をついに読んだ。 もともとは私が小島先生に「(名著『トルコもう

記事を読む

no image

相模原の秘境

取材で相模原の郊外へ行く。 畑の中にポツンとあるちっぽけな施設に、すごい人物がいた! ほんとうに凄い

記事を読む

no image

超能力は誰にでもあるもの?

4年前、関西ローカルの深夜番組にレギュラー出演していたことがある。 関西テレビ「未確認思考物隊」が

記事を読む

no image

早稲田についての質問は困る

「早稲田」についての記事をつくっている毎日新聞の記者の人から取材を受ける。 その記者さんの話では、今

記事を読む

no image

愛と追憶の帰国

別にタイトルに深い意味はない。いつものように普通に帰国しただけである。 といっても、今回の旅は

記事を読む

no image

次は雪男ブームだ!

 相変わらずブータンブームは続いている。  おかげさまで、「みらぶ〜」も3刷になり、朝日新聞の書評欄

記事を読む

no image

驚愕必至!

「おとなの週末」5月号が発売された。 この雑誌は実に読み応えがあるのだが、私がいちばん気に入ってい

記事を読む

no image

最近の私の動向はこれだ!

最近、人に「今、何やってるの?」と言われることが多い。 たしかに、最近の私の動向は、自分でもわけがわ

記事を読む

no image

山口晃、増刷、イベント

ロマ音楽につづいて私が最近嵌っているのは山口晃。 彼の『ヘンな日本美術史』(祥伝社)はあま

記事を読む

Message

メールアドレスが公開されることはありません。

no image
イベント&講演会、テレビ・ラジオ出演などのご依頼について

最近、イベントや講演会、文化講座あるいはテレビ・ラジオ出演などの依頼が

ソマリランドの歌姫、来日!

昨年11月に、なんとソマリランド人の女性歌手のCDが日本でリリ

『未来国家ブータン』文庫はちとちがいます

6月23日頃、『未来国家ブータン』が集英社文庫から発売される。

室町クレージージャーニー

昨夜、私が出演したTBS「クレイジージャーニー」では、ソマリ人の極

次のクレイジージャーニーはこの人だ!

世の中には、「すごくユニークで面白いんだけど、いったい何をしている

→もっと見る

  • 2020年12月
    « 3月    
     123456
    78910111213
    14151617181920
    21222324252627
    28293031  
PAGE TOP ↑