*

一度は行って見たい国

公開日: : 最終更新日:2012/05/28 高野秀行の【非】日常模様

渋谷のトルコ料理店で若いユニークな女性2名と飯を食った。
一人は昨年まで大学院でアフリカのエリトリアの研究をしていた人、
もう一人は今も大学院でカンボジアの農村研究をしている人。
エリトリアなんて一般の日本人はまず知らないと思うが、
1993年にエチオピアから独立したアラブ・アフリカの国だ。
第二次大戦後、少数民族ゲリラが軍事力で中央政府に勝利して分離独立を達成したなんて
おそらくこの国しかないだろう。
だから興味をもっていた。
ちなみに日本人で独立前のエリトリアを詳しく取材・レポートしたのは
早大探検部の先輩にあたるジャーナリストの恵谷治だけである。
独立後はエリトリアを研究した日本人はこの女性ただ一人だという。
まあ、奇特な人だ。
彼女によれば、エリトリアはエチオピアとの紛争などで食糧にも事欠く有様なのに
外国からの援助を拒否したりして、どことなくミャンマーに似ているらしい。
だが、もっと話を聞くと、独裁大統領を国民が支持していて、
外国に出稼ぎに出た人たちも積極的に(家族だけでなく)国に仕送りをしているというから
ミャンマーより北朝鮮に近いようだ。
元イタリア領だけに、町並みは美しく、人もいいという。
一度行ってみたい国のひとつだ。
ただ、酒が入手しにくいというのがちと難点なのだが…。

関連記事

no image

最近読んだ面白い本

ブログを書く時間がなかなかとれないので、お勧め本がたまってきた。 ここにまとめて公開しましょう。

記事を読む

no image

外国語に泣き、日本語に笑う

日本語教師およびそれを目指す人向けの雑誌「月刊日本語」(アルク)4月号から、新連載をはじめた。 題

記事を読む

no image

ソマリアの海賊裁判は面白い!

ほとんどの人が知らないと思うが、ソマリアの海賊が日本に来ている。 日本も国際協力の名の下に法整備を行

記事を読む

no image

メールが届かない

最近、こちらから出したメールが届いていないというケースが増えている。 プロバイダのせいなのだろうか。

記事を読む

no image

溝畑宏とイビツァ・オシム

木村元彦作品読書週間が続いている。 次に読んだのは『溝畑宏の天国と地獄 大分トリニータの15年』(

記事を読む

no image

ロゼをちびちびやりながら砂漠を行く

ごぶさたしております。 20日に東京を発ち、今度はなぜか北アフリカのチュニジアをうろうろしている。

記事を読む

本の雑誌はみんなの実家なのか

ツイッターでつぶやいたので重複するようだが、昨日久しぶりに本の雑誌を読んだ。  いつも買おうと思い

記事を読む

no image

乃木坂☆ナイツで金メダリストと

今日も、というか今日こそ、アブディンと「トライデム」の練習。 今週末に、ちょっと遠乗りをする予定に

記事を読む

no image

なかなか出発できない件について

悪戦苦闘の挙げ句、『移民の宴』は無事校了。予定通り11月15日に発売される。 旅の準備も今よう

記事を読む

no image

深谷陽というアジア風天才漫画家

日本にいる時間が残り少なくなってきたので、 駆け足で紹介。 先日行われたmixiのイベントに、純粋

記事を読む

Message

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

デビュー35周年記念・自主サバティカル休暇のお知らせ

高野さんより、「デビュー35周年記念・自主サバティカル休暇」のお知らせ

no image
イベント&講演会、テレビ・ラジオ出演などのご依頼について

最近、イベントや講演会、文化講座あるいはテレビ・ラジオ出演などの依頼が

ソマリランドの歌姫、来日!

昨年11月に、なんとソマリランド人の女性歌手のCDが日本でリリ

『未来国家ブータン』文庫はちとちがいます

6月23日頃、『未来国家ブータン』が集英社文庫から発売される。

室町クレージージャーニー

昨夜、私が出演したTBS「クレイジージャーニー」では、ソマリ人の極

→もっと見る

  • 2025年10月
     12345
    6789101112
    13141516171819
    20212223242526
    2728293031  
PAGE TOP ↑