ダメ男子ロマン大作
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最終更新日:2012/05/28
高野秀行の【非】日常模様
「人のやらないことをする」がモットーの私は、
これまで盆と正月とGWだけはせっせと働き、
そのほかの日々は休んできたが、
これではあまりに休みの日が多すぎる。
「いかん!」と思って、一般の人と同じように働き、同じように休もうと決めた。
その新習慣の第一弾として、GWは思い切り休んでいる。
で、酒を飲んだり野球を見たりする合間に四日かけてじっくり読んだのが、
マイケル・シェイボン『ユダヤ警官同盟』(新潮文庫)。
世界の主要SF三賞を総なめにし、しかもアメリカ探偵クラブ賞にもノミネートされたという
まさに「とてつもないミステリ」(帯のコピー)だ。
イスラエルは建国まもなくアラブによって滅亡させられ、なぜか満州国が宇宙ロケットを飛ばしているという現在とは一味ちがう世界で、
アラスカに設けられたユダヤ人特別区にて、殺人事件が発生。
かつては優秀な刑事だったが今では酒びたりの中年男が、美人で優秀な警官でもある元・妻の制止を振り切って、巨大な権力に立ち向かいながら独自操作を繰り広げる!
…てな、わけのわからないハードボイルド巨編だ。
コーエン兄弟によって映画化されるらしいし、おそらく年末のミステリベストテンでも
全部1位になると思うが、あまり手放しで絶賛するのは禁物だ。
これはコテコテの「ダメ男子ロマン大作」なのだ。
「俺は今はダメだが昔はそうでもなかった」と思いこんでいて、でも特に改善もしようとせず、
だらだらと酒を飲んでいる私みたいなダメ男子の心をこちょこちょとくすぐってやまない。
いやあ、充実したGWだった。
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TV東京でアマゾン川を遡っていますよ。
13:30〜
サッソンさん出るかな?
AGENT: Mozilla/4.0 (compatible; MSIE 6.0; Windows NT 5.1; SV1; .NET CLR 1.1.4322)
充実したGW(笑)
ハードボイルドなSFや酒びたり主人公物は大好きなのでトライしてみます。
しかしコーエン兄弟は大好きなので、映画にも期待です。