バングラの名店
公開日:
:
最終更新日:2012/05/28
高野秀行の【非】日常模様
私はインド・レストランに入ることができない。
「インド」を感じながらではとても平常心で食事ができないのだ。
「ときどきはインド料理を食べに行きたい」と
妻は前からそれに不服を唱えていたが、
いつも丁重にお断りしていた。
そこへ妻が「これならあんたでも入れるでしょ」と見つけてきたのが
メニューはインドとほぼ同じだがバングラデシュ人の経営するレストラン。
たしかにそれならOKなので行ってみた。
シェフは、色の黒い、目がまんまるで、大きな声でよくしゃべる人。
前回のバングラ旅で雇ったドライバーと同一人物ではないかと疑うくらい外見も中身も似ていた。
サントリーで宣伝中のハイボールを飲んでいたのだが、
「ストロング!」とでかい声で頼むと、「オーケー!」と
どんどん濃くしてくれるのが嬉しかった。
二杯目のおかわりでは、最初の倍くらい濃くなっていた。
イスラム独特の男子校ノリである。
おかげで一人、千円の酒代で十二分に酔っ払うことができた。
妻もカレーやタンドリを食べて満足していたようだし、いい店だ。
関連記事
-
-
エンタメ・ノンフの秋!
「ダ・カーポ」の増刊「早稲田大学特集」の取材を受ける。 ワセダを出てへんなことをやっている人間のコー
-
-
最近の私の動向はこれだ!
最近、人に「今、何やってるの?」と言われることが多い。 たしかに、最近の私の動向は、自分でもわけがわ
-
-
皇太子にアシストしたらベンツ
サッカーは特に好きでもないのに、サッカー本は好きだ。 とくに非西欧のサッカー事情はひじょうに食欲を
-
-
民族問題とイスラムはダメなのか
こんな写真が出てきた。 うちには至る所に本があるが、ダルマはそれをいたずらすることは滅多になかった
-
-
エンタメ・ドキュメンタリー
フジTVの『フジテレビ批評』という番組に出演した。 テーマは「エンタメ・ノンフとエンタメ・ドキュメン
-
-
『ワセダ1.5坪青春記』韓国でヒット中
ソウル・ショック第2弾は、私の本の韓国語版『ワセダ1.5坪青春記』が 発売たった2ヶ月で3刷りにな
- PREV :
- 発売直前の本は売れるように見える
- NEXT :
- シャンの新年って何だ?


