サッカーの敵
公開日:
:
最終更新日:2012/05/28
高野秀行の【非】日常模様
「本の雑誌」バックナンバーのサッカー本特集のコピーを杉江さんに送ってもらい、
それにしたがってサッカーファン必読書を読みはじめた。
最初はサイモン・クーパー『サッカーの敵』(白水社)。
訳がよくないのでとても最後まで読み通す自信がないが、
第二次大戦以来仲がよくないオランダとドイツが、サッカーを通じてよりいっそう仲が悪くなっていくさまとか、中村俊輔が長く在籍したスコットランドのセルティックがカソリックのチームで、プロテスタントのレンジャーズとは宗教の代理戦争になっていることとか
内容はひじょうにおもしろい。
サッカーファンへの道はまた一歩近づいたといえるだろう。
☆ ☆ ☆
早稲田大学で行われた日本生物多様性財団主催のイベントに行ってきた。
メインパネリストが茂木健一郎氏で、
他に生物多様性の専門家やドキュメンタリー作家などのゲストが参加していた。
だが、残念ながら、肝心の、従来の環境問題と生物多様性はどうちがうのかという部分をさっぱり説明してくれず、
逆に話はまっしぐらに地球温暖化に向かっていくので
途中で帰ってきてしまった。
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なぜ、こういろいろやらなきゃいけないときに限って、こんな凄い本に連続してひっかかってしまうのか。
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Comment
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セルティックはケルト人という意味で、というトリビアもありますが、、、ネタとしてボケてるんですよね?
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日本生物多様性財団主催のシンポ。そもそも茂木健一郎がメインパネリストという段階でダメでしょ。あの人は一体なんの専門家なのですか。
頭はいいのかも知れませんが、何でも専門家づらして本に書いてしまう時点で全てが信用できない。
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従来の環境問題は個別の話、生物多様性の問題はもっと視野の広い話ではないでしょうか。多様性が失われると、温暖化などの環境変化が起こったときに全滅する危険があります。
おなじみの白黒の牛ホルスタインは乳はたくさん出すけど、暑さや病気には弱いです。ちゃんと管理してあげなければ生きていけません。
それに対して途上国などの牛は乳量は少ないですが、ほったらかし状態でも生きていけます。
もしも乳をたくさん出すことだけに注目しすぎて熱帯の牛を絶滅させてしまったら温暖化して病気が蔓延したときに牛全体がピンチになってしまいます。
多様性があれば個別の問題(温暖化など)は色々あっても全体的にはまあ大丈夫。
色々な選択肢があるほうが最終的に上手くやっていける可能性が高いということだと思います。
長々と偉そうに申し訳ありません。学生時代にこの辺をちょっとかじっていたので、書かせていただきました。
ちなみに私の指導教授は、卒論を幻の牛探し(写真もしくは体毛などの証拠を手に入れたら卒業)とかにする変人でした。
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茂木健一郎さんでは無理ではないでしょうか。どちらかというと「正しいこと」より「世間に受けること」を言って生活しているのに近いと思います。
武田邦彦さんは、どうでしょうか? この人も生活がかかってないとは言いませんが、「正しいこと」に少し近いような気がします。
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高野さんのファンに、こんなに生物多様性に関して興味のある方がいる、
ということが私にとっては非常に嬉しい驚きです。
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ひとつのテーマからいろんな事象や人名が乱舞して、あいかわらず楽しいコメント欄ですね~^
茂木健一郎と「生物多様性」ってそれだけで主催者側のコーディネート・ミスでしょ。相互に全くリンクしないという・・。モーツアルトを希薄化することに多大なる貢献をした男?
自分は理数系苦手なのでどこまで理解できるか疑問ですが、「多様性」関連の本を読んでみようと思います。
ところでブータンのイヴェントは行わないのですか?