衝撃の超人たち
公開日:
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最終更新日:2012/05/28
高野秀行の【非】日常模様
どこへも行かず、誰からも連絡が来ず、飲み会もない平和な日々が続いている。
お盆+オリンピックはほんとうに素晴らしい。
プールも電車も空いてるし…って、先週と同じだな。
…なんて、思っていたら、「本の雑誌」で衝撃的な原稿を読む。
椎名誠の「魔の七月」。
椎名さんはいつもはだいたい月25本の締切りを抱えているが、
七月は40本になってしまったという。
これだけで目が点になるが、しかもその間、
彼は日本全国に取材に飛び回り、
対談をし、講演し、ラジオのレギュラーを張り、文学賞の選考委員をつとめ
候補作を読み、映画評を書き、そのための映画にも目を通しているのだ。
うーん、考えられん。
私なんか、だいたい締切りは平均して月に2回で、
それでも「一週間おきに締切りが来る」とおののいているのだ。
そういえば、角田光代さんも前会ったとき
「連載は月30本におさえてます。新聞連載はのぞいて」なんて
恐ろしいことを言っていた。
(その後「月20本に減らした」そうだが)
こういう人たちの頭と体はいったいどうなってるんだろう。
その異常な労働意欲と集中の持続力、アイデア出しの仕組み、そして体力はどうなってるんだろう。
まさに「超人」としか呼びようがない。
少なくとも私のような形でお盆とオリンピックを喜んでないことだけは間違いなく、
いやあ、ほんとに衝撃でした。
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なぜ、こういろいろやらなきゃいけないときに限って、こんな凄い本に連続してひっかかってしまうのか。
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字を書き散らすよりも面白いものを書くのが物書きのつとめだと思います。