*

後輩がアジア大会で銅メダル

公開日: : 最終更新日:2012/05/28 高野秀行の【非】日常模様


早大探検部の後輩・角幡唯介の『空白の五マイル』(集英社)が売れている。
アマゾンでは、発売から半月以上もたつのにまだ100位前後で推移している。
同じく早大探検部の現役学生も実は快挙をなしとげていた。
報告し忘れていたが、アジア大会で銅メダルをとったのだ。
競技種目はもちろん「探検」……ではなく、カバディ。
去年、現役の後輩たちと一杯やったとき、今どんな活動をしてるのかと訊ねたら
「カバディです」という答えがかえってきた。
探検部の部員がみんなでカバディを練習し、全日本選手権大会に出場したりしているという。
なんのこっちゃ、と思った。
だって、それはもう探検部じゃなくてカバディ部だろう。
間違っているにもほどがあるが、アホらしくて面白いとも思った。
すると、この前、探検部OB会のメーリングリストで48期の名眞大気という後輩から
「カバディの日本代表としてアジア大会に出場し、銅メダルをとりました」という報告がされていた。
早大探検部はもちろん、大学探検部史上で、アジア大会でメダルを獲得したやつは初めてだろう。
しかもちゃんとした(?)部活の一環でだ。
角幡といいこの現役部員たちといい、ユニークで型破りな後輩が出てくると
元気づけられる。
「たとえ間違っていても続けていれば何か形になるんだ」と。
(写真は、アジア大会、対マレーシア戦。写っている日本人選手は後輩ではありません)
      ☆          ☆         ☆
私がプロデュースしている大野更紗さんの「困ってる人」が更新された。
第7回 わたし、シバかれる
——難病ビギナー、大難病リーグ養成ギプス学校入学

なんと、瀕死の難病患者は、毎日2時間、主治医に怒鳴られ、説教されつづけたという。
現代の日本か、それは?!

関連記事

no image

エル・ニーニョ

レイモンド・チャンドラー『リトル・シスター』は、訳はいいんだけどいかんせん原作がぐちゃぐちゃの失敗作

記事を読む

no image

カルトにムックはよく似合う

紹介が大幅に遅れて申し訳ないのだが、「偏愛!! カルト・コミック100」(洋泉社ムック)という面白い

記事を読む

no image

休みをとって職場へ?

金曜日はジュンク堂書店新宿店にて、宮田珠己部長とトークイベント。 (司会は杉江さん) 例によって宮

記事を読む

no image

オタクの底力を感じさせる『タイ・演歌の王国』

 タイ女性と結婚し、バンコクに十数年暮らしている友人Aさんが、「高野さん、この本、すごく面白いよ

記事を読む

no image

溝畑宏とイビツァ・オシム

木村元彦作品読書週間が続いている。 次に読んだのは『溝畑宏の天国と地獄 大分トリニータの15年』(

記事を読む

no image

日本の路地を旅する

いやあ、昨日は日本がカメルーンに勝って驚いた。 誰がどう見てもダメだというチームが勝ってしまった

記事を読む

no image

「人類最高の食品」、それはカロリーメイト

 先日、ヤングチャンピオン誌で連載している辺境バカ話コラムで、「背徳のカロリーメイト」というのを書い

記事を読む

no image

アフリカの奇跡!?(1)

 先日刊行した『異国トーキョー漂流記』に関して、奇遇としか言いようのない出来事があった。  本書では

記事を読む

no image

小島よしおとマッスル板井

 無料出張上映会は好評で、すでに10月末に1件、11月にも3件も依頼が入ってしまった。  まあ、人気

記事を読む

no image

現実逃避にはこの本を!

「急性いい人症候群」の後遺症は大きかった。 いわき市に一週間行っている間に仕事と雑務と不意打ち的な問

記事を読む

Comment

  1. コシチェイ より:

    AGENT: DoCoMo/2.0 N05A(c100;TB;W24H16)
    …「みどりむしサプリ」なんてものが流行る日本デスヨ!きっとそれは「怒鳴り付け健康法」なんでしょう。無辜の病人を怒鳴り付けて健康になる、鬼畜な健康法と見た(_´Д`)ノ~~

Message

メールアドレスが公開されることはありません。

no image
イベント&講演会、テレビ・ラジオ出演などのご依頼について

最近、イベントや講演会、文化講座あるいはテレビ・ラジオ出演などの依頼が

ソマリランドの歌姫、来日!

昨年11月に、なんとソマリランド人の女性歌手のCDが日本でリリ

『未来国家ブータン』文庫はちとちがいます

6月23日頃、『未来国家ブータン』が集英社文庫から発売される。

室町クレージージャーニー

昨夜、私が出演したTBS「クレイジージャーニー」では、ソマリ人の極

次のクレイジージャーニーはこの人だ!

世の中には、「すごくユニークで面白いんだけど、いったい何をしている

→もっと見る

    • アクセス数1位! https://t.co/Wwq5pwPi90 ReplyRetweetFavorite
    • RT : 先日、対談させていただいた今井むつみ先生の『言語の本質 ことばはどう生まれ、進化したか』(秋田嘉美氏と共著、中公新書)が爆発的に売れているらしい。どんな内容なのかは、こちらの対談「ことばは間違いの中から生まれる」をご覧あれ。https://t.c… ReplyRetweetFavorite
    • RT : 今井むつみ/秋田喜美著『言語の本質』。売り切れ店続出で長らくお待たせしておりましたが、ようやく重版出来分が店頭に並び始めました。あっという間に10万部超え、かつてないほどの反響です! ぜひお近くの書店で手に取ってみてください。 https:/… ReplyRetweetFavorite
    • RT : 7月号では、『語学の天才まで1億光年』(集英社インターナショナル)が話題の高野秀行さんと『ムラブリ』(同上)が初の著書となる伊藤雄馬さんの対談「辺境で見つけた本物の言語力」を掲載。即座に機械が翻訳できる時代に、異国の言葉を身につける意義について語っ… ReplyRetweetFavorite
    • オールカラー、430ページ超えで本体価格3900円によくおさまったものだと思う。それにもびっくり。https://t.co/mz1oPVAFDB https://t.co/9Cm8CjNob8 ReplyRetweetFavorite
    • 文化背景の説明がこれまた充実している。イラク湿地帯で食される「ハルエット(現地ではフレートという発音が一般的)」という蒲の穂でつくったお菓子にしても、ソマリランドのラクダのジャーキー「ムクマド」にしても、私ですら知らなかった歴史や… https://t.co/QAHThgpWJX ReplyRetweetFavorite
    • 最近、献本でいただいた『地球グルメ図鑑 世界のあらゆる場所で食べる美味・珍味』(セシリー・ウォン、ディラン・スラス他著、日本ナショナルジオグラフィック)がすごい。オールカラーで写真やイラストも美しい。イラクやソマリランドで私が食べ… https://t.co/2PmtT29bLM ReplyRetweetFavorite
  • 2024年11月
    « 3月    
     123
    45678910
    11121314151617
    18192021222324
    252627282930  
PAGE TOP ↑