*

グラスワイン100円!! 超激安隠れ家アフリカレストラン「GOMASABA(ゴマサバ)」

公開日: : 高野秀行の【非】日常模様

2013.10.07gomasaba
以前、知り合った在日アフリカ人の二人が元浅草にレストランをオープンしたというので、
先週、『移民の宴』で一緒に仕事をした編集の河井さんと、河井さんの知り合いのNHKプロデューサーの人を誘って
行ってみた。

地下鉄銀座線から仏壇の店が並ぶ通りを歩き、「こんなところにアフリカ料理店があるのか?」と不安になるような場所に
ひっそりと看板が出ているのを発見。

その名も「GOMASABA」。

店をやっているのは、コンゴ人の
ンテラ(別名ノノ)とカメルーン人のロビンソンさん。
ンテラは45歳、ロビンソンさんは35歳とンテラの方がずっと年上なのになぜ呼び捨てかというと、
ンテラは日本語が話せないため、私とはフランス語か英語かリンガラ語で話し「ンテラ」「タカノ」と呼び合うからだ。
2013.10.07gamasaba6

いっぽう、ロビンソンさんはなかなか日本語が上手で「タカノさん」「ロビンソンさん」となる。

二人とも、ひじょうに穏やかな性格で、奥さんも彼女もいないそうだ。
一部のアフリカ人のハイテンションが苦手だという人も彼らなら安心して接することができるだろう。
って、料理でなくて彼女募集みたいなことを書いてしまったが、
料理もほんとにおいしかった。

2013.10.07gaomasaba4本当にアフリカ赤道地帯の地元食堂に行くと、出るような料理ばかりで
しかも実に丁寧に作ってある。日本人の口にも合う。

私たちは片っ端からオーダーしたが、特に印象に残っているのは、トウモロコシやキャッサバの粉を練ってつくった「フフ」(東アフリカでは「ウガリ」)で、現地でも相当うまい部類に入ると思う。
その他、豆と干し魚の煮込みとかカボチャの葉っぱの煮込み、鶏肉を固く焼いたその名も「ガチガチ」とか、
私が知らない料理もあった。カメルーン料理かもしれない。

意外なところではコーヒーもおいしかった。
カメルーンコーヒーとのことだが、豆をその場で挽いていれているせいかもしれない。

131004_134215そして、この店の真に驚くべきは超激安なのである。
ランチセット(いつ行ってもある)が500円、バドワイザーやコロナが350円、そしてワインにいたってはなんと100円!!

いったいどうやって採算をとっているのか皆目不明だが、
NPOだというから、支援者にささえられてのことなのだろう。
季節の野菜を使うので、メニューも少しずつ変わるらしい。
みなさん、ぜひ行って確かめてほしい。

ちなみに、ゴマサバ(正式名称はGAOMASABA)とはフランス語のComment ca va?(コモン・サヴァ?)=元気?のことだそうだ。

GOMASABA
営業時間 11:00~21:00
住所 東京都台東区元浅草4-6-19
TEL→03-6796-7155
ホームページ→http://www.guidenet.jp/shop/458y/

上野浅草ガイドネット→http://tanken.guidenet.jp/?p=37098

関連記事

no image

「高野秀行」の新刊?!

またもや「高野秀行」の新刊が出た! …といっても、今度は同姓同名の将棋棋士の高野秀行五段の著書だ。

記事を読む

no image

本の雑誌年間ベスト1

本の雑誌1月号が届く。 恒例の年間ベストテンの1位はあの新人の快著。 しごく納得。 あの秘境ノンフ

記事を読む

no image

ブータン旅より帰国

バンコク市内から幸か不幸かちゃんと空港へ行けてしまい、 本日帰国した。 タイ王朝が崩壊するかもしれ

記事を読む

no image

奇界遺産

『X51.ORG.ODESSAY』(講談社)の著者、佐藤健寿の新刊『奇界遺産』(エクスナレッジ)を

記事を読む

no image

2011年個人的ベストテン発表!

2011年はあんまり本が読めなかった。 1月に犬が死んで一時的にペット・ロスになり、それがやっと少し

記事を読む

no image

続・「クレイジージャーニー」とすしざんまい

昨日、ブログを書いたあと修正しようとしたけど、私のIT力の限界か、二度とログインできなかった。

記事を読む

no image

全国のホテルにスットコを!

宮田珠己『スットコランド日記』(本の雑誌社)を 気が向いたときにてきとうなページを開いて読んでいる。

記事を読む

no image

続・プロレスの罠

こんなことをしていてはイカン!と思いつつも またもやプロレス本を一気読み。 小島和宏『ぼくの週プロ

記事を読む

no image

ポプラ社で「ムベンベ」キャンペーン?!

ポプラ社の文芸ウェブサイト「ポプラビーチ」の日替わり表紙写真(「本のある風景」)が6月29日、「ムベ

記事を読む

no image

猛暑の高校講演会

 集英社の外郭団体(?)が主催している「高校生のための文化講演会」というものによばれ、香川県と愛媛県

記事を読む

Message

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

デビュー35周年記念・自主サバティカル休暇のお知らせ

高野さんより、「デビュー35周年記念・自主サバティカル休暇」のお知らせ

no image
イベント&講演会、テレビ・ラジオ出演などのご依頼について

最近、イベントや講演会、文化講座あるいはテレビ・ラジオ出演などの依頼が

ソマリランドの歌姫、来日!

昨年11月に、なんとソマリランド人の女性歌手のCDが日本でリリ

『未来国家ブータン』文庫はちとちがいます

6月23日頃、『未来国家ブータン』が集英社文庫から発売される。

室町クレージージャーニー

昨夜、私が出演したTBS「クレイジージャーニー」では、ソマリ人の極

→もっと見る

  • 2025年4月
     123456
    78910111213
    14151617181920
    21222324252627
    282930  
PAGE TOP ↑