この迷著はどこからツッコミを入れるべきなのか。アブディンの『わが盲想』ついに出版!!
出社したら、ポプラ社から見本誌が。
高野さんつながりの友達で、スーダン人のアブディンが、ついにポプラ社から本を出版しました。
タイトルもずばり『わが盲想』。
帯には
「日本語が巧すぎる盲目のスーダン人が、聞き、嗅ぎ、味わい、感じた日本を描く、前代未聞の面白エッセイ!!」
とあります。
鮮やかなレモンイエローの表紙には、盲人用の白杖をもったアフリカのおっさんが笑顔で写っていて、右上にはアラビア語・・・。
盲人で、スーダン人(スーダンはココ)なのに、日本語の本??
「文章は誰が書いてるの? え、本人??」
「どうやって??」
というのが、ふつうの人の正しい反応・・・だと思います。
しかし、アブの日本語能力は、その「ふつう」を遙かに凌駕していて、話し言葉はもちろん、メールやブログの文面だけ読んでいると、彼がスーダン人で、目が見えないことなど吹っ飛ぶレベル。
その辺の日本人より、というか、普通のライターでもここまで書けない。
しかも、目が見えないのに、正確な漢字を覚え、きちんと使い分けてるし・・・。
にわかに信じがたい方は、アブのTwitter(@Abdinkun)を見るとわかっていただけると思います。
そんなアブの新刊『わが盲想』は、ポプラ社のウェブマガジン「ポプラビーチ」に連載されていた人気エッセーを加筆、修正してできました。
初めて会った時、まだアブは東京外大の大学院生で、高野さんとタンデム自転車に乗って旅をするという計画を企てていたところに、なぜか私も巻き込まれたんじゃなかったっけ・・・。
結婚し、子どもも生まれ、会った時から10キロ以上も増量したけど、その分、貫禄もついて、作家デビューとしては万全の体制のはず(笑)。
四感をフル活用して描く、アブの世界。
外国の盲人が超人的な日本語能力と、パソコンの音声読み上げソフトを駆使してつづった、日本初の奇書をどうぞご堪能ください。
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