*

「アンダーグラウンド」は私の理想

公開日: : 最終更新日:2012/05/28 高野秀行の【非】日常模様


下高井戸シネマで、エミール・クストリッツァ監督の超名作「アンダーグラウンド」を観る。
この映画を観るのは三回目だが、スクリーンで観るのは初めて。
いやあ、あらためて凄い。圧倒された。
映画は映像で見せるものとよく言うが、実際にはどの映画もなにかしら
言葉を映像に翻訳している部分がある。
芸術的な映画や前衛的な映画にとくにそれが多い。
しかるにクストリッツアの映画にはそれが全く感じられない。
クストリッツアはあえて言うなら、世界にほとんどいない「映画ネイティブ」だと思う。
生まれつき映画でものを考え、映画で表現できる人ということだ。
中でも「アンダーグラウンド」は私の理想だ。
徹頭徹尾エンターテイメントで、ばかばかしくて、でも鋭く、深い。
そういう本を私も書きたい。

関連記事

no image

5分で振り返る今年の出来事

大晦日なので今年を5分だけ振り返ってみた。 今年よかったこと。 ・『辺境の旅はゾウにかぎる』を刊行で

記事を読む

no image

「未確認思考物隊」出演者

関西テレビ「未確認思考物隊」のプロデューサーと会い、 やっと共演する人たちの名前がわかった。 MC(

記事を読む

no image

友だちは反政府ゲリラだけ…

チェンマイにいる。 4年ぶりだが、驚くほど街が変わった。 見知っている建物がない。 だから自分がどこ

記事を読む

no image

犬連れ旅はつづく

 犬との旅を終え、やっと東京に戻ってきた。思えば、ずいぶんいろんな場所へ行った。 いわき市と南

記事を読む

no image

シャングリ・ラは実在した!

探検部の後輩・角幡唯介の開高健ノンフィクション賞受賞作品 『空白の五マイル』(集英社から刊行予定)の

記事を読む

no image

シンプルノットローファー

この前読んだ衿沢世衣子『ちづかマップ』が面白かったので、 ひきつづき同じ著者の『シンプルノットロー

記事を読む

no image

のまど寄席「林家彦いちの旅落語」

 本屋プロレスや本屋野宿といった素っ頓狂なイベントがあったが、今度は伊野尾書店ではなく西荻窪の「旅の

記事を読む

no image

どこでもオフ

ここ半年くらい、毎日自宅付近のドトールコーヒーに通って原稿を書いている。 家にいるとオンとオフの区別

記事を読む

no image

エンタメノンフ三銃士!!

びっくりした。 杉江さんの「炎の営業日誌」を見たら、 2月20日、ジュンク堂で「内澤旬子、高野秀行、

記事を読む

no image

話題には気をつけたい

上智大学の講義8回目、ゲストは作家兼料理人の黒田信一氏。 「ラオスでカフェをやったら大変だった」とい

記事を読む

Message

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

デビュー35周年記念・自主サバティカル休暇のお知らせ

高野さんより、「デビュー35周年記念・自主サバティカル休暇」のお知らせ

no image
イベント&講演会、テレビ・ラジオ出演などのご依頼について

最近、イベントや講演会、文化講座あるいはテレビ・ラジオ出演などの依頼が

ソマリランドの歌姫、来日!

昨年11月に、なんとソマリランド人の女性歌手のCDが日本でリリ

『未来国家ブータン』文庫はちとちがいます

6月23日頃、『未来国家ブータン』が集英社文庫から発売される。

室町クレージージャーニー

昨夜、私が出演したTBS「クレイジージャーニー」では、ソマリ人の極

→もっと見る

  • 2025年11月
     12
    3456789
    10111213141516
    17181920212223
    24252627282930
PAGE TOP ↑