*

ヒンディー語と春風亭昇太

公開日: : 最終更新日:2012/05/28 高野秀行の【非】日常模様

トルコの怪獣取材もいいが、忘れちゃいけないインド・ウモッカ探索行。
そう、凝りもせず今年の11月末から再びチャレンジするのだ。
去年は、現地語についてはウモッカタウンのあるオリッサ州の公用語オリヤー語を習っていったが、
あとで聞くと、ウモッカタウンも他のインドの大多数の土地でも
今やヒンディー語が通じるという。
オリヤー語はテキストはともかく、辞書がないのが厳しい。
それで今回はヒンディー語をやることにした。
ヒンディーがちょっとでも話せれば、インドはどこでもかなり行けるし、
パキスタンやネパール、バングラでも使えると思う。
先生は在日43年のナレシ・マントリ先生。
現在77歳、法華経のヒンディー語訳をライフワークにしている。
で、私は週に二回、先生の自宅を訪れ、山のような法華経の文献に囲まれながら
「ナマステー」とかやっている。
   ☆      ☆        ☆
新宿サザンシアターに春風亭昇太の独演会を聞きに(見に)行く。
非現実の世界を描いた奇妙な味わいの新作ばかり三本。
相変わらず爆笑爆笑で突っ走りながら、最後の「吉田さんのソファー」に愕然。
笑いで心が開放されているときに切ない話をいきなりされると
胸に深々と突き刺さってしまう。
春風亭昇太、あらためて恐るべし。

関連記事

no image

日本人はサッカーをビルマ人から学んだ

二週間前くらいだろうか、電車に乗っていたら突然、啓示が下りた。 「スローに生きよ」 そういう声が聞こ

記事を読む

no image

だいたい四国八十八カ所

宮田珠己部長より久しぶりに電話がかかってきたので、 『だいたい四国八十八カ所』(本の雑誌社)が面白

記事を読む

no image

無許可チムスルウォンとは何か

『腰痛探検家』の韓国語版(パク・スンヒ訳、Bookie出版)が刊行されたらしい。 韓国で本を読

記事を読む

no image

紳士の日記

「紳士の日記」を標榜するバンコク発の月刊風俗誌「G-Diary」の100号記念永久保存版が送られて

記事を読む

no image

新趣味はロマ(ジプシー)音楽

最近、急に趣味がいくつもできてきた。 その一つがロマ(ジプシー)音楽を聞くこと。 ジプシー音

記事を読む

カーンとハーン

「すごくおもしろそう」と妻が買ってきたインド映画「マイネーム・イズ・ハーン」。  DVDの表紙を見

記事を読む

学校や仕事に行くのが辛いとき、この映像を見よう

アブディンの『わが盲想』、やっと重版がかかった。 「すぐにドカーンと売れる」という私の皮算用か

記事を読む

no image

書店員の書いたプロレス&格闘技ミステリに感涙

大阪の書店でトークイベントを行ったとき、すごく変わった人に出会った。 書店員なのだが作家でもあ

記事を読む

no image

エンタメ・ノンフの秋!

「ダ・カーポ」の増刊「早稲田大学特集」の取材を受ける。 ワセダを出てへんなことをやっている人間のコー

記事を読む

no image

顔写真なしでよかった

『西南シルクロードは密林に消える』(講談社文庫)の 全作業が終了した。 今回、講談社文庫に初めて入る

記事を読む

Comment

  1. タカ より:

    AGENT: Mozilla/4.0 (compatible; MSIE 6.0; Windows NT 5.1; SV1; InfoPath.1; .NET CLR 1.1.4322)
    >あとで聞くと、ウモッカタウンも他のインドの大多数の土地でも
    今やヒンディー語が通じるという
     うーんどうなんでしょうね。
     宿オヤジさんは「漁師さんは南部の州から出稼ぎに来ているから
    ヒンディー語通じないよ」と言っていましたが。

  2. haru より:

    AGENT: Mozilla/4.0 (compatible; MSIE 6.0; Windows NT 5.1; SV1; .NET CLR 1.0.3705; .NET CLR 1.1.4322)
    タカノさん、サザンシアターいらしてたんですか!!!!!???
    うわ・・・
    わたしも行ってました・・・
    気がつかなかった。当たり前ですね、あれだけの人ですものね。
    うわ・・・
    ああ・・・
    しかし、お会いしてみたかったです。
    最高によかったですね、昇太師匠。栗コーダーカルテットも最高。

Message

メールアドレスが公開されることはありません。

no image
イベント&講演会、テレビ・ラジオ出演などのご依頼について

最近、イベントや講演会、文化講座あるいはテレビ・ラジオ出演などの依頼が

ソマリランドの歌姫、来日!

昨年11月に、なんとソマリランド人の女性歌手のCDが日本でリリ

『未来国家ブータン』文庫はちとちがいます

6月23日頃、『未来国家ブータン』が集英社文庫から発売される。

室町クレージージャーニー

昨夜、私が出演したTBS「クレイジージャーニー」では、ソマリ人の極

次のクレイジージャーニーはこの人だ!

世の中には、「すごくユニークで面白いんだけど、いったい何をしている

→もっと見る

    • アクセス数1位! https://t.co/Wwq5pwPi90 ReplyRetweetFavorite
    • RT : 先日、対談させていただいた今井むつみ先生の『言語の本質 ことばはどう生まれ、進化したか』(秋田嘉美氏と共著、中公新書)が爆発的に売れているらしい。どんな内容なのかは、こちらの対談「ことばは間違いの中から生まれる」をご覧あれ。https://t.c… ReplyRetweetFavorite
    • RT : 今井むつみ/秋田喜美著『言語の本質』。売り切れ店続出で長らくお待たせしておりましたが、ようやく重版出来分が店頭に並び始めました。あっという間に10万部超え、かつてないほどの反響です! ぜひお近くの書店で手に取ってみてください。 https:/… ReplyRetweetFavorite
    • RT : 7月号では、『語学の天才まで1億光年』(集英社インターナショナル)が話題の高野秀行さんと『ムラブリ』(同上)が初の著書となる伊藤雄馬さんの対談「辺境で見つけた本物の言語力」を掲載。即座に機械が翻訳できる時代に、異国の言葉を身につける意義について語っ… ReplyRetweetFavorite
    • オールカラー、430ページ超えで本体価格3900円によくおさまったものだと思う。それにもびっくり。https://t.co/mz1oPVAFDB https://t.co/9Cm8CjNob8 ReplyRetweetFavorite
    • 文化背景の説明がこれまた充実している。イラク湿地帯で食される「ハルエット(現地ではフレートという発音が一般的)」という蒲の穂でつくったお菓子にしても、ソマリランドのラクダのジャーキー「ムクマド」にしても、私ですら知らなかった歴史や… https://t.co/QAHThgpWJX ReplyRetweetFavorite
    • 最近、献本でいただいた『地球グルメ図鑑 世界のあらゆる場所で食べる美味・珍味』(セシリー・ウォン、ディラン・スラス他著、日本ナショナルジオグラフィック)がすごい。オールカラーで写真やイラストも美しい。イラクやソマリランドで私が食べ… https://t.co/2PmtT29bLM ReplyRetweetFavorite
  • 2024年4月
    « 3月    
    1234567
    891011121314
    15161718192021
    22232425262728
    2930  
PAGE TOP ↑