*

出発前のわやくちゃ状態に突入

公開日: : 高野秀行の【非】日常模様

いつも海外旅に出発前2週間を切るとにはわやくちゃ状態になる。
今回ももうとっくにそれが始まっている。
確認を兼ねて私が今やっていること、やらなければならないことを挙げると;

・飛行機に全部で9回乗るが(乗り換え便を含まない)、その予約と購入。
ソマリでのチケットは日本からネットでも予約できないので、人に頼む。
でも、人に頼んだら、「買ったぞ!」と別のフライトのチケットコピーが送られてきて混乱。

・各地で到着時に泊まるホテルの予約。
ロンドンは土地勘がゼロで、ホテル代が高いのでひじょうに悩んでいる。

・ソマリアとソマリランドのビザを手配する。

・イギリス、フランス、ソマリランド、ソマリアの友人知人にお土産を選んで買う。
頼まれたものも買う。
 中古パソコンやiPad、女性用アクセサリーなども頼まれているが、一体何を買えばいいかわからない。

・前回写真を撮った人にあげるため、写真をセレクトしてプリントアウトする。

・11月15日発売の『移民の宴』のカバー、帯のコピー、ゲラの直し、取材の事実確認をまだやっている。

・来年2月発売のソマリランド本の原稿を書き進め、今回取材する項目の整理。

・外国人や日本人の知人友人親族からの悩み相談多数。

・前から予定されていた通常の打ち合わせと会食。

・帰国日11月27日までに締め切りのある原稿を全て書いて送る。

今思いつくかぎり、ざっとこんな感じだ。
こうして眺めてみると、本を出したり日本にいたりするからいけないのではないかと思い始めた。
仕事を極力せず、最初から日本にいなければこんなことにならなくて済むんじゃないか。
それからソマリ世界(ソマリランド、ソマリア、その他海外在住のソマリ人)は私にとってすでに「帰省」と変わらなくなっている。
荷物もすごく重くなり、ひじょうに気が重い。

ああ、早くどこか行きたい。
誰も私を知らない外国に行きたい……。

関連記事

no image

生まれて初めてのロックライブ

恵比寿に、今年再結成した筋肉少女帯のライブを見に行った。 オーケンさんのご招待である。 なんと、私に

記事を読む

no image

高野秀行の新刊、続々?!

「高野秀行」の本が続々と出ている。 今度は五段ではなくたしかに私の本なのだが、 韓国語版だ。 すで

記事を読む

no image

笑えるノンフィクション・旅行記を教えてほしい

ちょっと前に、これから写真に力を入れると書いたが、 パソコンの使い方に悪戦苦闘しているうちに原稿に

記事を読む

no image

メモリークエスト締切り間近!

最近すっかりブログでの案内を忘れていたが、 web幻冬舎で連載中の企画「メモリークエスト」は まだ依

記事を読む

no image

パキスタン航空おそるべし

6月23日売りの雑誌「TVBros」は、なぜか人気エアライン・ランキングが特集。 私も頼まれて、「機

記事を読む

no image

幻の旅人、復活!

「旅行人」2010年上期号が届いたので、じっくり読む。 いつにもまして、マニアックな現地情報と美し

記事を読む

no image

草食系夫のサバイバル術

『草食系男子の恋愛学』にはずいぶん反響がきた。 NONOさんらのコメントでは「今もてるのは草食。俺た

記事を読む

no image

ハッピー・ストリート

一年ほど前から腰痛リハビリのために水泳をやっているのだが、 そこで知り合いになった獣医さんに「バング

記事を読む

no image

完全なる無駄

お盆休みとオリンピックが重なり、 区民プールが昼間でも夜でも おもしろいぐらい空いている。 いつまで

記事を読む

no image

高野本、韓国進出第2弾

『ワセダ三畳青春記』が韓国で出版されて二週間ほど経つ。 「河童団」はどう訳されているのかという疑問は

記事を読む

Comment

  1. 山中温泉 より:

    この場合はコメントというより陣中見舞いと言うべきでしょうか?
    たくさんの事柄が同時進行でとても大変そう。
    でも私が一番驚いたのは高野さんに女性のアクセサリーを頼んだ人。
    もしかして犬の首輪とネックレスは同じ物と思ってるとか?

  2. 冬時間 より:

    高野さんの一ファンです(でも読んだのはまだ2冊)。ヒースロー空港からバスで30分位のところにある町に住んでいます。制限事項付きですが、よろしければ泊まっていって下さい。

Message

メールアドレスが公開されることはありません。

no image
イベント&講演会、テレビ・ラジオ出演などのご依頼について

最近、イベントや講演会、文化講座あるいはテレビ・ラジオ出演などの依頼が

ソマリランドの歌姫、来日!

昨年11月に、なんとソマリランド人の女性歌手のCDが日本でリリ

『未来国家ブータン』文庫はちとちがいます

6月23日頃、『未来国家ブータン』が集英社文庫から発売される。

室町クレージージャーニー

昨夜、私が出演したTBS「クレイジージャーニー」では、ソマリ人の極

次のクレイジージャーニーはこの人だ!

世の中には、「すごくユニークで面白いんだけど、いったい何をしている

→もっと見る

    • アクセス数1位! https://t.co/Wwq5pwPi90 ReplyRetweetFavorite
    • RT : 先日、対談させていただいた今井むつみ先生の『言語の本質 ことばはどう生まれ、進化したか』(秋田嘉美氏と共著、中公新書)が爆発的に売れているらしい。どんな内容なのかは、こちらの対談「ことばは間違いの中から生まれる」をご覧あれ。https://t.c… ReplyRetweetFavorite
    • RT : 今井むつみ/秋田喜美著『言語の本質』。売り切れ店続出で長らくお待たせしておりましたが、ようやく重版出来分が店頭に並び始めました。あっという間に10万部超え、かつてないほどの反響です! ぜひお近くの書店で手に取ってみてください。 https:/… ReplyRetweetFavorite
    • RT : 7月号では、『語学の天才まで1億光年』(集英社インターナショナル)が話題の高野秀行さんと『ムラブリ』(同上)が初の著書となる伊藤雄馬さんの対談「辺境で見つけた本物の言語力」を掲載。即座に機械が翻訳できる時代に、異国の言葉を身につける意義について語っ… ReplyRetweetFavorite
    • オールカラー、430ページ超えで本体価格3900円によくおさまったものだと思う。それにもびっくり。https://t.co/mz1oPVAFDB https://t.co/9Cm8CjNob8 ReplyRetweetFavorite
    • 文化背景の説明がこれまた充実している。イラク湿地帯で食される「ハルエット(現地ではフレートという発音が一般的)」という蒲の穂でつくったお菓子にしても、ソマリランドのラクダのジャーキー「ムクマド」にしても、私ですら知らなかった歴史や… https://t.co/QAHThgpWJX ReplyRetweetFavorite
    • 最近、献本でいただいた『地球グルメ図鑑 世界のあらゆる場所で食べる美味・珍味』(セシリー・ウォン、ディラン・スラス他著、日本ナショナルジオグラフィック)がすごい。オールカラーで写真やイラストも美しい。イラクやソマリランドで私が食べ… https://t.co/2PmtT29bLM ReplyRetweetFavorite
  • 2024年11月
    « 3月    
     123
    45678910
    11121314151617
    18192021222324
    252627282930  
PAGE TOP ↑