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東京の秘境

公開日: : 最終更新日:2012/05/28 高野秀行の【非】日常模様


帰国中の義姉に連れられ、明大前にあるジャズ喫茶「マイルス」を訪問。
ゴールデン街のような狭い店には年季の入ったジャズファンがどっかりと腰をおろし、
店には50年代のモダンジャズがひたすら流れ(もちろんLPレコード)、
時間が完全に止まっていた。
オーストラリアの映画監督が「日本のジャズのドキュメンタリーを撮りたい」というので
義姉がこの店を紹介、先日撮影が行われたというがそれもなっとくの風景。
もう文化人類学とか民族学の世界で
日本固有の「ジャズ道」が息づいているのに感銘を受ける。
      ☆         ☆          ☆
「本の雑誌」上半期ベスト1にして講談社エッセイ賞を受賞した立川談春『赤めだか』を
読了。
うーん、傑作。
芸事、師弟、青春と三拍子そろえられたら、プロの物書きはかないません。
やっぱり、次は高野五段の『将棋・赤めだか』だな。

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  1. 太郎 より:

    AGENT: Mozilla/4.0 (compatible; MSIE 6.0; Windows NT 5.1; SV1; .NET CLR 1.1.4322; .NET CLR 2.0.50727)
    どこかに日本の辺境作家のドキュメンタリーを作ろうという人、欧米にいませんかね? 

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    • 文化背景の説明がこれまた充実している。イラク湿地帯で食される「ハルエット(現地ではフレートという発音が一般的)」という蒲の穂でつくったお菓子にしても、ソマリランドのラクダのジャーキー「ムクマド」にしても、私ですら知らなかった歴史や… https://t.co/QAHThgpWJX ReplyRetweetFavorite
    • 最近、献本でいただいた『地球グルメ図鑑 世界のあらゆる場所で食べる美味・珍味』(セシリー・ウォン、ディラン・スラス他著、日本ナショナルジオグラフィック)がすごい。オールカラーで写真やイラストも美しい。イラクやソマリランドで私が食べ… https://t.co/2PmtT29bLM ReplyRetweetFavorite
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