オタクへの道
公開日:
:
最終更新日:2012/05/28
高野秀行の【非】日常模様
ノノさんが屋久島から東京に出てきていたので、
「ムベンベ」映画化をいまだ諦めていないらしいアベ監督と井上プロデューサーに引き合わせる。
ノノさんの、私も知らなかったアフリカ女関係エピソードにさんざん笑ったあと、
予想通り、特撮&アニメ話でノノさんとアベ監督が盛り上がる。
アベ監督はゴジラやウルトラマン、ガンダムも手がけたことがあり、
ノノさんは屋久島から丸一日かけて鹿児島までウルトラマン・メビウスの映画を見に行くほどのオタクだ。
「僕が特撮監督デビューしたのはバキシムという怪獣だったんですけど…」
「あー、超獣バキシム。あの、バラバラって出て来るやつ」
「そうそう、よく知ってますね! あのバラバラが苦労したんですよ!」
まるで外国語を聞いているようだ。
なんだ、「バラバラ」って。
ノノさんはアベ監督にウルトラマンの台本をほしいという。
「台本なんか面白いですか?」とさすがの監督も怪訝な顔。
「面白いですよ。台本と実際の番組では台詞がほんのちょっとちがうでしょ?
そういうのをチェックするのが楽しい」
すごいなあ。まさにオタクだ。
もっとも私も、アベ監督や井上氏から「赤胴鈴之介」や「ルパン三世」でも宮崎駿監督が手がけている回があり、つくりがほかとちがって、宮崎駿ワールドになっているなどと聞き、
「へえ」と感心してしまった。
宮崎駿の赤胴鈴之介はちょっと観てみたい。
で、他の回と比べてみたい。
関連記事
-
-
エンタメ・ノンフ・インタビュー
最近、加速的に「エンタメ・ノンフィクション」の普及が進んでいる。 今度は、「図書新聞」でインタビュー
-
-
2012年に読んだ本ベスト10
毎年恒例の「私が今年読んだ本ベスト10」。私が読んだ本だから、今年出版のものとはかぎらない。 とは
-
-
酔って記憶をなくします
野宿泥酔の翌日は二日酔いにもならず、心身とも妙に快調。 そして翌々日、つまり今日も絶好調。 身体か
-
-
娘を溺愛する父親と言われた
先週末、本の雑誌の杉江さんに会ったら、「最近高野さんのブログを見ていると、 娘を溺愛してる父親みた
-
-
エンタメノンフの傑作
巷では有名なのに、私は全然知らないという物事がたくさんある。 おそらくは徳島県上勝町の「奇跡」もそ
-
-
今年も奇書で行きます
新年あけましておめでとうございます。 今年は高野本プチバブル最終年になる。 新刊、文庫合わせて5冊


